以前勤めていた会社の同僚とLINEしていて
Jくんが退社した事を知った。
当時は若手社員のJくん 一生懸命仕事をしてくれているのだが、請求書や大事な書類の提出期限が遅れがちなところがあった。
その都度注意しても、あ、はい。で終わり。
真剣に聞いているのかどうかは、❓❓だった。
ただ、専門的な知識が必要な職種で、スペシャリストとして彼は重宝されていた。
ある時、請求書がペラっと経理に送られて来た。
見るとホテルの「当日キャンセル」分。
当時も楽天トラベ○や○休などの宿泊サイトはあったが、直接ホテルのHPで予約する事も多かった。
んん?当日キャンセル?
本人に聞いてみると、悪びれる様子なく
「あー、それ、キャンセルが当日になっちゃいまして。支払いが発生するんですよ」と言った。
キャンセル料が発生する背景については説明せず。
いや、ちょっと待った、と思い直し
当日キャンセルはお客様側から急に作業が中止になったの?
と聞くと
「いえ、そういうことではないんですど。○○さんが、ちょっと。。。」
と世界一短い回答をして来た。
ん?
○○さんどう関係してるの?
と聞くとやっと状況を説明してくれた。
○○さんはどうであれ、予約したのはJ君なのだから、数日前にチェックして、キャンセル処理を行えば良いのでは?
Outlookのスケジュールとかタスクは、当時もあったはず。記録して3日前とか1週間前に見直せば、それ済む話なんじゃないの?
そういうダブルチェックとか やってる?
と聞くと
「いえ、ちょっと。。。。やってません。」と。
そんなこと、僕がやるんですか?僕は専門的なことをやる職種ですよ?という圧が、チラッと見え隠れしたような気がした。
宿泊もしてないホテルに10,000円近く払うのって、もったいない💦
ただのキャンセル忘れって事だから、そこは再発しないように対策を取るように伝えた。
本人、あ、はい。のみ。
真面目で自分の仕事は一生懸命にやる子だったのだが、
コストの理解や会社全体の利益ついては、全く関心がなさそうだった。
うーーーーーん。。。
コストのこともあるが、1番は本人がしっかり反省していないように見えたことにモヤモヤした。
これは半年後とかにまた再発するパターンかも。。と心配した記憶がある。
その後、10年以上経っているが、彼は結局あまり変わらず、真面目にやっている割には、上司に適切に評価されることなく、会社を去っていったようだった。
本人の仕事の姿勢に、ふと「違和感」を覚えてしまう。
その「違和感」は降り積もると、いつしか「不信感」に姿を変えてしまうことも多い。
人によって、心のリミッター、いわゆる許容範囲はまちまちである。
「不信感」に変わった後は、周りの人に驚くほどのスピードでネガティブな印象が漏れ伝わり、さらに話が盛られて行く。
こうなってしまうと、信用の回復はなかなか難しくなる。
何度も言うが、彼は、スペシャリストで
その道では、かなり優秀な人物である。
本当だったら、退職を考え直してみないか、と止めに入る上司がいてもおかしくないのだが、
誰にも止められず、あっけなく、退職していったと聞いた。
会社内での「自分の見せ方」に、無頓着な人も多いと思うが、実は、侮れない大事なポイントだと思う。
性格はなかなか変えられない。
でも。
嘘でも良いから。
「スミマセン💦会社の利益、すっごく大事ですよね。僕、まだまだ勉強が足りないので、いろいろ教えてください」位のセリフをニッコリ笑って言えていたら
当日キャンセルの請求書も
提出物の期限が少し遅れていても
ちょっとした失敗も
もう、しょうがないなぁ。Jくんは職人気質だから💦
と軽いため息と引き換えに大目に見てもらう事もできたかも知れない。
待遇面や人事で他に不満なことがあったとしたら、上司や人事と話し合って、協議して解決できたかも知れない。
少なくても、退職には至らなかったかも。
他人が感じるほんのちょっとの「違和感」を本人が見過ごさずに、その時うまく潰せていれば。。
違和感が不信感に変わる前に
打てる手立てはきっとあるはず。
それに気づけるかどうかは、やはり日頃のコミュニケーションがものを言うのだと思う。