Earth Spiral

Survival&Creative life. 
大地と魂の声を聴き、自分の道を歩め

インテグラル理論実践 統合編 その2

2015-07-01 | ホリスティック医学・インテグラル理論
インテグラル理論実践 統合編 その1の続きです。

【ホリスティックライフスタイルとコミュニティづくりの実践(安珠プレゼン)】

プレゼン資料pdf

個人の暮らしは、地球環境の上に成り立ったおり、「環境に優しい」というレベルではなく、きちんとした知識を持ち実践を考える必要がある。そのための指針として、エコリテラシー、ナチュラルステップ、パーマカルチャーなどがある。

日本の伝統的な暮らしの中には、里山・奥山という考え方があり、暮らしの土台である自然資源を守りつつ生きる知恵があった。しかし、そうした伝統文化が失われ、地球環境の破壊が進んだ現代においては、昔に戻るというより(戻れるならそれでもよいが)、新しい実践のフレームが必要。

自分が社会や共同体にどう働きかけてきたかという実践例として、トランジションタウンの実践を紹介する。持続可能な地域づくりのために、パーマカルチャーの考え方をコミュニティに応用したのが、トランジションタウン。

ピークオイルの話を数々のデータとともに聞いた時に、地球規模の問題は自分の暮らしの実践だけではダメで、なんとかしなくては!と思っている時に、トランジションタウンのことを知り、これがいいかも、と思った。

都会暮らしが長く、あまり近所の人に働きかけることはしていなかったので、自分は何ができるのか?という疑問があったが、始め方の方法ぶ12のステップがあった。まずは「問題意識を共有できる仲間を3人集める」とあったので、それなら自分でも出来るかも、と思った。

自分の住む場所で始めてみたら上手く行き、福島への移住後も同じように実践を試みた。しかし、地域性の違いや震災が起きたことで、同じようには進まなかった。やり方を変える必要を感じた。

【鈴木氏・安珠の対話】

鈴木氏より補足、コメント
*(  )は私の解釈や感想

●パーマカルチャーをインテグラル理論的視点から解釈する
パーマカルチャーの考え方はインテグラル理論の視点から見ると、かなり高い意識レベルを要求される。単線系の問題解決ではなく、個々のつながりを理解していく必要がある。


●環境問題、社会問題のつながりを把握する
世界で起きている戦争は、地球資源の枯渇により、それを奪い合うという生存のための戦い

(地球環境の悪化と社会問題や戦争は繋がっている問題。人間の意識の発達段階から言えば、一番根底には生存の欲求があり、生命の危機を感じたなら資源を確保するために闘うのは正義になってしまう。戦わざるを得ない状況を生み出したのは誰なのか?単純に戦争=悪とは言えない)

●場のインテリジェンス
パーマカルチャーでは倫理と原理原則にのっとり、生態系などへの知識を織りあわせて場をデザインしていく。鈴木氏によれば「それは場の中に示されているインテリジェンス」であり、その場に入れば、自分がそうせざるを得なくなるものだという。

自己成長、変容のためには場の力、インテリジェンスをうまく使うことも大事という事。自分一人ではできないが、ワークショップに参加している時は、出来てしまうとか…それは先生の力が大きいが、「場」というものも力を持つ。

(パーマカルチャーデザインのように意図をもってつくられた場に入ると、その場が持つインテリジェンスにより、自ずと行動が変化しやすくなる。逆に考えれば、現代の物質主義的なパラダイムのもと消費文化に彩られた生活空間にいたら、自分の意識がどうなるかは想像に難くない)

●自分のミッションとは?
自分のミッションとは、自己啓発セミナーなどで言われるような、”あなたの使命を探しましょう”と言って探すものではない。また、これとこれとこれがありますが、どれにしましょう?と言って選ぶようなものではない。時代や社会からどのような「招待」や「要請」を受け取っているかだ。


●鈴木氏より質問
Anjuさんはアロマセラピストやボディワーカーとして個人の実践に関わる仕事をしていて、そこからパーマカルチャーやトランジションの取り組みに移っているが、個人の実践と共同体での実践はどう結びついていますか?


自分の場合、何か足りないモノや違和感を感じた時に、新しい考え方に出くわすので、新しく見つけたものが、その時一番いいモノと思う傾向があった。パーマカルチャーやトランジションタウンも、自然と共生する持続可能な暮らし、というのが自分が生きる指針としてフィットする感じがあった。2009年に移住し、自然の中でいろいろ実践しながら「これって完璧!」と思った瞬間があった。
それから5カ月、2011年3月11日の大震災と続いて原発事故が起きた。めざしていた持続可能な暮らしは土台から揺らいだ。その時に、外的な条件だけではなく、自分の魂がどうしたいかを聞く必要があるのだろう、というところに立ち戻った。「自分はどうありたいか」に耳を傾ける必要があると思った。

【Anjuの感想】

●「時代からの要請」は、「魂の計画」でもある

「完璧と思った瞬間に世界はまんまと覆してくれる、興味深いですね」
と鈴木さんが言っていたような気がします。
「完璧だ!」と思った時の光景は今でも覚えています。
2010年10月頃だったと思うのですが、
友人たちと近所の方にもらった木を植え終わり、
秋晴れの空に夕陽がさしていました。
それから5カ月ほど後に、2011年3月11日の大震災がありました。

絶望している自分がいると同時に
自分はこのために今まで準備をし、いまここにいる、
と思いました。

それでも、何をどうしていいのかわからず、
しばらくは暗いトンネルを手探りで進むような感覚でした。

それは、いろいろなものを手放さざるを得ない状態でもあり、
今まで自分の中にないパターンを体験することになります。

大震災と原発事故というもの自体は、
もちろん、起きてほしくないことですが、
自分の思い込みが打ち砕かれた、という体験としては、
その機会を与えてもらえたことはよかったと思っています。

時代や社会からどのような「招待」や「要請」を自分が受け取っているか?
それは誰もが受け取っているものであり、一人一人違うものでもある。

それを違う視点から言えば、個々の「魂の計画」なのだろうと思いました。

●パーマカルチャー

今回、興味深かったのは、パーマカルチャーデザインの方法論が、
インテグラル理論の視点から見た時に、
合理性段階以上の意識レベルだというお話。

自分がアロマセラピストとして取り組んでいる中で、
「個々人が自立して、なおかつ全体として調和している状態」
というのが、自分の中でイメージされる世界の良い状態だった。

パーマカルチャーは、自然に存在する個々の要素が、
「それらしくあり(その性質に反しない状態でいる)、
良いつながりをたくさん作ることで全体が調和する」

という考え方が、自分がセラピーをする時に思っているイメージと
同じで、興味深いと思ったのが、
パーマカルチャーを学んだきっかけでもあります。

パーマカルチャーデザインの視点を、
自然をみるところから、
社会を見る時に応用してみたらどうだろうと
あらためて思っています。














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