-196℃の部屋

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今日のろんぶん!(`・ω・´)

2010-03-03 22:13:33 | 雑談
ねたがねーようぇんずでー\(´・ω・`)/

というわけで、論文紹介するますよ!(しっかりと読んじゃいないけど(ぉ )

今日の論文はOL(Organic Letters)からコチラ。

Development of a Catalytic Aromatic Decarboxylation Reaction

どういう内容かと言うと、Pd触媒を使ってマイルドな条件で芳香環上にあるカルボキシル基を除去できるよー、というもの。

一見すると「カルボキシル基落とすだけでしょ? 簡単じゃね?」って思ってしまうけど、簡単そうな反応ほどめんどくさいもの。
特に相手は電子豊富な芳香環上にあるカルボキシル基なのです。

実はこれ以外にも芳香環上からカルボキシル基を落とす反応はあるんだけど、それってのは180℃とか激しい条件でやらないといけないのです。
ただこの反応は70℃という、比較的温和な条件でカルボキシル基が落とせるらしいのです。

これアブストだから載ってないけど、反応機構としてはボクがざざり見た感じだと、カルボン酸のOHのOがPd(OCOCF3)2のPdにアタック→OCOCF3が脱離→Pdに2分子のDMSOが配位してPdが0価になる …というところから始まるみたい。
で、Pdとカルボキシル基と、その付け根の芳香環上で四員環遷移状態を経た後、カルボン酸由来のCO2を出しながら芳香環上とPdがくっつき、最終的にPdがHと置換されてカルボキシル基が除去される+Pd触媒が蘇生する、という反応みたいね。

芳香環上からカルボキシル基を外さないといけないような機会があるときは試してみてはどうでせう。
…ま、そうそうないだろうけど…と思いつつ…

2010.3.5 訂正
Twitter上でご指摘いただいたので訂正をば。
PdにDMSOが2分子配位して0価になると書いたけど、Pd(PPh3)2Cl2と同じようなもので、Pdは結局2価のままなんですね…
なので最初の過程ではPdは還元されてないのでした。

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