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星虫年代記1 星虫

2009-02-21 01:17:43 | 本・ゲーム
夢は、叶えるためにあるんです。

というわけで朝日ノベルズ「星虫年代記1」の「星虫」読み読み。

この本は「星虫」「イーシャの舟」「バレンタイン・デイツ」という3編が収録されており、「星虫」だけで300pあるので、まずはその感想だけ。

内容は、スペースシャトルのパイロットになるのが夢だという高校生の少女が、人の額に取り付くことで視覚や味覚などの五感の感覚を増幅させる“星虫(ほしむし)”と出会ってあれこれ大騒動になるSF。

やぁ、自分は普段ほとんどSFというジャンルは読まないのだけど、これは一気に読んでしまった。
人間は自分たちの好きなように地球の自然を破壊しながら生活する一種の癌だ、という考え方がある。
確かにそんな感じはするよなぁ、と自分は思ってしまったりするわけだけど、大抵はその考え方はここで終わってしまう。
しかし、この本の内容は、この考えをもう少し進めたところにある。

癌細胞というのは、元は健全な感覚器官の細胞だったわけで、そう考えるなら人間は地球の感覚器官、言わば“眼”みたいなものだ、とも言えるのではないか?
例えば地球には眼なんてものはないから、外界を見るなんてことはできないが、代わりに人間が天体望遠鏡なんかで地球の外を観測している。
これは地球にとって眼と言えるんじゃないか。
(少々変な感じはしなくもないが、個人的には言いたいことはわかる気がする)

また、星虫というのは人間の感覚を増幅するが、人間に取り付いた星虫は日ごとに大きくなっていく(成長する)性質がある。
(最初は額にちょこんとくっついていただけでも、最終的には頭全体を覆うぐらいになる)

回りくどくなったけど、つまり最初に書いた「地球と人間の関係」を「人間と星虫の関係」の設定に置き換えているのである。
これは上手いなぁと思った。
こうすれば「地球=人間」「地球にとっての人間=星虫」と考えられるわけだから、なんというかこう、人間と地球がより近くに感じられて、いろいろ考えさせられるんだよなぁ。
特に環境問題がHOTな話題な今読んだりすると。
何言ってるかわかんないと思うけど……まぁ読んでみてくれ!(←あんまり使いたくない言葉だけど、これで逃げる(ぉ )

とりあえずです。
この話で一番大切だと思うのはこの記事の冒頭に書いた「夢は、叶えるためにある」や「諦めない限り希望はある!」だと思うのですよ。
いや、確かに「そんなのはウソだ。どんなにがんばってもダメなときはダメなんだ」ときはあります。むしろそんなときのほうが多いでしょう。
この本はそんな「諦めかけたとき」に読んでもらいたいと思うなぁ。
自分信じてがんばってる主人公の友美見てると「もうちょっとがんばってみるか」って気分になりますよ。

さ、次は「イーシャの舟」だ。わくわく

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