青葉城恋唄

仙台生まれ、仙台育ちの40代女性。
日々の生活で考えたことを記す雑記帳。

テレビで鑑賞記録「花束みたいな恋をした」★★★☆☆

2023年06月02日 | えいが
『花束みたいな恋をした』2020年・日本
監督:土井裕泰
脚本:坂元裕二
出演:菅田将暉 有村架純 清原果耶 細田佳央太

先日の宅飲みで話題になった映画。
WOWOWで録画していたものをようやく鑑賞。
私の周りで見た人は結構いるけど賛否両論だった。

2015年の冬に出会った麦と絹。
「好みが合い」、付き合い始める。
でも「環境が変わり」「すれ違って」4年の交際の末、別れる。
言ってしまえば1組の男女が出会って別れるまでの話、なのですが
「押井守」「今村夏子」「天竺鼠」など、
実在のカルチャーを絡めて2人の仲が深まっていくのを丁寧に描いている。
うーん、でも評判ほどではなかったかな?

麦と絹が出会う場面で、終電を逃して一緒にバーに入る男女がいて、
その2人は同じバーにいる押井守にも気付かないし、
「ショーシャンクの空に」を「マニアック」と思っているし、
実写版「魔女の宅急便」で泣くような「普通の人」。
その2人を「イタい」と思っているっぽい麦と絹。
でも実はその2人が交わす会話こそ「イタい」というのが笑える。

麦と絹の始まりとかは見ていて恥ずかしいかも・・・。
でもこれ、脚本家はその恥ずかしさをわかって書いてるのかな?
と思ってしまうのは坂元裕二だからかな?

今ハマっている「ゴールデンカムイ」が出てくるのは嬉しかった。
出会いのシーンで2人が連載が始まったばかりの「ゴールデンカムイ」の話で盛り上がる。
でも定職に就いた麦は営業でどんどん忙しくなって
しっかり新刊を追っている絹とは対照的に単行本も読めていない。
そうなのよ…あれを読むのは頭使うから大変なのよ。

付き合い始めの描写では2人の好みが一致するということを強調しているけど、
実はその時点からお互いの相違も描いている。
ガスタンク映画とか、ミイラ展とか。
でもそれにお互い我慢して付き合う。我慢していると自分でも気付かないまま。
それがまた付き合い始めのあるあるをうまく描いているとは思った。

気になったカメラワークがあった。
久し振りにベッドでキスをする2人。
麦が起き上がり、絹の上に移動するとき、
普通ならカットを割るかな?というところがワンカットだった。
適切な例えかわかりませんが、なんかアダルトビデオみたいだった。

4年付き合った2人が別れ話をしている横で
出会ったばかりの、これから付き合いそうなカップルの会話を
黙って聞いている2人が号泣しているのを見て
「離婚直前の熟年夫婦かよ」と思ったけど、
たった4年前という生々しさの残る年数だからこそなのかもな、と思った。

2015年に出会った2人が2019年に別れて、
その後3ヶ月ダラダラと同居を続けたくせに
2020年に再会したときどちらも恋人がいるっていうのが笑える。
なんだったんだよあの恋愛。

さすが坂元裕二、20代の恋愛をリアルに描いているなと思う一方、
それを映画で見てもあまり面白くはなかった。
それは私がおばさんだからなのでしょうかね?


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