青葉城恋唄

仙台生まれ、仙台育ちの40代女性。
日々の生活で考えたことを記す雑記帳。

テレビで鑑賞記録「月の満ち欠け」★★☆☆☆

2023年10月30日 | えいが
帰宅後、夫婦で鑑賞。

『月の満ち欠け』2022年・日本
監督:廣木隆一
脚本:橋本裕志
原作:佐藤正午
出演:大泉洋 有村架純 目黒蓮 伊藤沙莉 田中圭 柴咲コウ 菊池日菜子

いやーなんかこわいというか、気持ち悪い話でした。
予想外。

ポスターでは2組の男女の写真と
「生まれ変わってもあなたに会いたい」というコピーがあって、
どちらかのカップルがもう一組に生まれ変わって…ということかと思っていた。
そういう、時空を超えた愛みたいなものを描くのかと。


違った。
いや、描いていたのかもしれないけど、想像とは違っていて、少なくとも私はそこに感動はしなかった。

主人公は大泉洋演じる小山内堅。
彼は事故で妻・梢と娘の瑠璃を失くしてしまう。
8年後、瑠璃の友人だった女性・緑坂ゆいから
「私の娘は瑠璃の生まれ変わりだ」と聞かされる。
しかも死んだ瑠璃も正木瑠璃という女性の生まれ変わりだったと話す。
最後にはその女の子から
「私はお父さんとお母さんの子どもで幸せだったよ」と、
幼かった頃の瑠璃と同じせりふを聞かされる。
そしてラストシーンでは、小山内の母の介護士をしている女性の娘が
亡き妻と同じしぐさで出迎える。

これね、主人公の小山内の立場からしたら恐怖しかないよね。
感動よりも瑠璃の執念が怖い。
作中でも大泉さんが怒っています。
それでも「私はお父さんとお母さんの娘で幸せだったよ」
というセリフには涙を流してしまう。

主人公が瑠璃であったらもう少し感情移入できたかも。

時系列を整理。
1980年 正木瑠璃と哲彦が出会う/堅と梢が結婚
1981年 正木瑠璃死亡/小山内瑠璃誕生
1988年? 小山内瑠璃覚醒
1999年 小山内瑠璃・梢死亡/緑坂るり誕生?
2007年 小山内堅と緑坂るりが出会う/るり(瑠璃)と哲彦再会?

いろいろと不満を挙げてしまうと、まずセット。美術?
高田馬場の駅前が重要な場所として描かれる。
1980年の高田馬場を再現しているらしいけど、
2007年の風景も同じように見えたのが残念。
1980年のシーンが全然それっぽく見えなかった。ファッションとか。

脚本も違和感。
冒頭だから説明したいのか、伊藤沙莉ちゃん演じる緑坂ゆいが
「あなたの娘の瑠璃の誕生日」「奥さんのこずえさん」とか
小山内に対してわかりきったことをいちいち言うのが不自然。

なぜどの子も7歳になると前世の記憶がよみがえるのかが疑問。
正木瑠璃が転生していった理由が「果たされなかった思い」ならば
小山内こずえが転生していた理由は何?
娘の友人だった子の娘(初対面)ばかりか
ずっと仲良くしていた女の子までもが自分の家族の生まれ変わりと知ったら
もう恐怖しかないよね。

ラストの映像にはびっくりを通り越して呆れてしまった。
東京から帰る堅が乗る列車として映るのが北陸新幹線!
あれでは八戸に帰れないよー。
作っている側の不誠実さが伝わってくる。

最近は能天気なアホな役が多かった田中圭の気持ち悪さは良かった。
心の底から嫌悪感が湧きました(笑)。


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