いつの間にか気づくと、夏休みの折り返し地点を過ぎていたようで
おかげさまで、厳しい暑さの中、ドタバタしながらも元気に過ごしております。
実は、先週の土曜日から4日連続のスクーリングに参加しておりました。
「学習障害の判定とその教育的対応」ということで
星槎大学学長の山口薫先生と西永賢先生の、年齢81歳と31歳(と伺ったと思います)の
お二人の先生から、とてもおもしろく勉強になるお話をたくさん伺えました。
教育現場で『いかに学習に困難を持つ子どもたちに対するか』という
一番基本的で大切なお話と、これまでの教育や行政などの流れを
その中心からご覧になっていらした、ご経験の豊富な山口先生からお話していただき
また、西永先生にいろいろな心理検査について教えていただき、その実習を行いました。
こんなにオモシロく意味深い経験は、なかなか、得られないのではないでしょうか?
「学習障害」とお聞きになって、その意味しているものをイメージすることは
実は、皆さまだけでなく、本を読んだり講義を聴いた私たちにも同様に
なかなか難しいことのように思います。
以前、通級指導教室の親の会のことについて書いた中にも、少しふれています。
山口先生は、平成4年に提出された「通級による指導に関する充実方策について」
その後の、平成7年に「学習障害児等に対する指導について(中間報告)」にも
座長として関わっていらっしゃいます。
平成15年「今後の特別支援教育の在り方について(最終報告)」が提出されて
現状認識と基本的な方向と取組について、示されました。
平成18年7月18日付けで
「特別支援教育の推進のための学校教育法等の一部改正について(通知)」が出ており
それによりますと
「学校教育法等の一部を改正する法律(平成18年法律第80号)」
(以下「改正法」という。)が平成18年6月21日に公布され、
平成19年4月1日から施行されることとなりました。
こちらを読んでも、なにやら良くわかりませんが、もうひとつ
平成16年1月30日 に
小・中学校におけるLD(学習障害),ADHD(注意欠陥/多動性障害),
高機能自閉症の児童生徒への教育支援体制の整備のための
ガイドライン(試案)の公表がありましたので、こちらも参考にご覧ください。
一部引用いたしますと
平成15年3月の「今後の特別支援教育の在り方について(最終報告)」において,
「小・中学校においてLD,ADHD,高機能自閉症の児童生徒への
教育的支援を行うための総合的な体制を早急に確立することが必要」と提言された。
(引用ここまで)
要するに、法律などで、定義され規定されることで
はじめて、それらについての具体的な対応に、予算が出て
実際の対応がなされる準備段階に立てる…というのが、
大まかなイメージでしょうか?
とここまでは、ほんとうにややこしいわかりにくい表現ばかりで
授業の最後のテストで「学習障害とは」という定義を問われる問題もありましたので
きちんとした定義や概念の把握はモチロン大切です。
ただしここでは、レポートでもありませんので、そのことよりは
実際の子どもを目の前にした親の立場、または何らかの支援に携わるものとしての視点から
あくまで、私の個人的な考えや思うことを、主にして、少し書いてみたいと思います。
実際に、「教室での学習に何らかの困難を持っている児童がいる」ということは
ずいぶん、わかってきているようで
それは、先生方や親の気づきがきっかけとなっているのですが
まだまだ、認識されずに、気づかれないまま
学習に意欲を失ったり、自己肯定感を失っている子どもたちが
小中学校だけでなく、年齢の高い生徒たちの中にも、かなりの数いるように感じます。
定義のなかにもありますが
全般的な知的発達に遅れはないが
聞く、話す、読む、書く、計算する及び推論する能力のうち特定のものの
習得と使用に著しい困難を示す様々な状態を指す。
その原因として、中枢神経系に何らかの機能障害があると推定されるが
視覚障害、聴覚障害、知的障害、情緒障害などの障害や
環境的な要因が、直接の原因となるものではない。
と言っているのを、よ~く考えてみると、知的発達の有無も
実は、検査などによる、あくまで線引きであって
原因とされる機能障害も、推定されるということで
今のところ実際には、はっきりと特定もできないし
学習障害以外の発達障害の診断も、診断基準があった上でのものなので
(そこまで言うのは、はばかられますが、あくまで私の感想としては)
とても大切なことだけど、100%言いきれるようなものとも言いきれないような…
でも、必要なこと、という段階にあるように感じます。
ここで、一番大切なことに思えるのは
検査などによるアセスメントや医療における診断は、モチロンとても大切ですが
実際の子どもが、どのような認知や発達の特性を持っているかを知ることで
学習の場や家庭での支援や対応に、それを生かしていくためにあるのではないか
ということでしょうか?
さて、WISC-ⅢとK-ABCという心理検査を、グループに分かれて
実際に行いましたがこれがなかなか大変でした。
(やってみて、皆さんど~っと疲れていました)
実は、kirikou も、何度かうけたことがあり、
いつも「おもしろいクイズやパズル」をするよ~といって、連れて行くのですが
実際に自分でやってみて、子どもにとってカナリ負担のあることがわかりました。
さらにいえば、こんなふうにして、せっかく得られた貴重な行動観察やプロフィールを
実際の学習の場面で、どの程度活用しているのかしら?と感じて
ぜひ、その大切な「お宝の詰まった」(と西永先生はおっしゃっていました)
データを、有意義につかっていただける環境が整うことを願っています。
私も、療育センターの心理の先生にご説明いただいて
簡単なことは、お聞きしました。
けれど、まだまだ実際のアセスメントの事例を重ねている過程にあるようで
これから、学級での学習の場面や家庭での様々な対応に役立つ
対応策が、汎用できるようになることを、大いに期待しています。
なにやら、硬いお話になってしまいましたが
また、もう少し具体的なお話をする機会を作るつもりでおります。
いろいろなことで困っている、こんな子どもたちがいることを
皆さまにも、少しでも知っていただけたら、ほんとうにありがたいです。
最後に、ほんとうにいろいろな本が、たくさん出版されている中で
保護者の方々のお話をもとにして書かれいて、
私が読んで、とても勇気付けられた本をご紹介します。
「うちの子、なんかちがう?―学習障害(LD)と、その周辺の子どもたち 」で
アマゾンの紹介文にも
「親、教師、保育士、医師、カウンセラー、40人が語るLD児の子育て。」
とありましたので、まったくの専門書というわけではなく
はじめに「あらっ?」と思った保護者の方のお気持ちがよく伝わってくると思います。
「気になる子どもの親の気持ちを、知っていただきたい。」という思いから
私も、学校に寄贈しました。
私にとっても、毎日のkirikouとの実際のやり取りは
教科書どおりになどいくわけのない
ほんとうに終わりのない、なかなか先の見えないことかもしれません。
けれど、何か支えになるものや、手がかりになるものがあるということは
きっと、その先に明るい光を見いだせるような
そんな希望をもたらしてくれると想います。
おかげさまで、厳しい暑さの中、ドタバタしながらも元気に過ごしております。
実は、先週の土曜日から4日連続のスクーリングに参加しておりました。
「学習障害の判定とその教育的対応」ということで
星槎大学学長の山口薫先生と西永賢先生の、年齢81歳と31歳(と伺ったと思います)の
お二人の先生から、とてもおもしろく勉強になるお話をたくさん伺えました。
教育現場で『いかに学習に困難を持つ子どもたちに対するか』という
一番基本的で大切なお話と、これまでの教育や行政などの流れを
その中心からご覧になっていらした、ご経験の豊富な山口先生からお話していただき
また、西永先生にいろいろな心理検査について教えていただき、その実習を行いました。
こんなにオモシロく意味深い経験は、なかなか、得られないのではないでしょうか?
「学習障害」とお聞きになって、その意味しているものをイメージすることは
実は、皆さまだけでなく、本を読んだり講義を聴いた私たちにも同様に
なかなか難しいことのように思います。
以前、通級指導教室の親の会のことについて書いた中にも、少しふれています。
山口先生は、平成4年に提出された「通級による指導に関する充実方策について」
その後の、平成7年に「学習障害児等に対する指導について(中間報告)」にも
座長として関わっていらっしゃいます。
平成15年「今後の特別支援教育の在り方について(最終報告)」が提出されて
現状認識と基本的な方向と取組について、示されました。
平成18年7月18日付けで
「特別支援教育の推進のための学校教育法等の一部改正について(通知)」が出ており
それによりますと
「学校教育法等の一部を改正する法律(平成18年法律第80号)」
(以下「改正法」という。)が平成18年6月21日に公布され、
平成19年4月1日から施行されることとなりました。
こちらを読んでも、なにやら良くわかりませんが、もうひとつ
平成16年1月30日 に
小・中学校におけるLD(学習障害),ADHD(注意欠陥/多動性障害),
高機能自閉症の児童生徒への教育支援体制の整備のための
ガイドライン(試案)の公表がありましたので、こちらも参考にご覧ください。
一部引用いたしますと
平成15年3月の「今後の特別支援教育の在り方について(最終報告)」において,
「小・中学校においてLD,ADHD,高機能自閉症の児童生徒への
教育的支援を行うための総合的な体制を早急に確立することが必要」と提言された。
(引用ここまで)
要するに、法律などで、定義され規定されることで
はじめて、それらについての具体的な対応に、予算が出て
実際の対応がなされる準備段階に立てる…というのが、
大まかなイメージでしょうか?
とここまでは、ほんとうにややこしいわかりにくい表現ばかりで
授業の最後のテストで「学習障害とは」という定義を問われる問題もありましたので
きちんとした定義や概念の把握はモチロン大切です。
ただしここでは、レポートでもありませんので、そのことよりは
実際の子どもを目の前にした親の立場、または何らかの支援に携わるものとしての視点から
あくまで、私の個人的な考えや思うことを、主にして、少し書いてみたいと思います。
実際に、「教室での学習に何らかの困難を持っている児童がいる」ということは
ずいぶん、わかってきているようで
それは、先生方や親の気づきがきっかけとなっているのですが
まだまだ、認識されずに、気づかれないまま
学習に意欲を失ったり、自己肯定感を失っている子どもたちが
小中学校だけでなく、年齢の高い生徒たちの中にも、かなりの数いるように感じます。
定義のなかにもありますが
全般的な知的発達に遅れはないが
聞く、話す、読む、書く、計算する及び推論する能力のうち特定のものの
習得と使用に著しい困難を示す様々な状態を指す。
その原因として、中枢神経系に何らかの機能障害があると推定されるが
視覚障害、聴覚障害、知的障害、情緒障害などの障害や
環境的な要因が、直接の原因となるものではない。
と言っているのを、よ~く考えてみると、知的発達の有無も
実は、検査などによる、あくまで線引きであって
原因とされる機能障害も、推定されるということで
今のところ実際には、はっきりと特定もできないし
学習障害以外の発達障害の診断も、診断基準があった上でのものなので
(そこまで言うのは、はばかられますが、あくまで私の感想としては)
とても大切なことだけど、100%言いきれるようなものとも言いきれないような…
でも、必要なこと、という段階にあるように感じます。
ここで、一番大切なことに思えるのは
検査などによるアセスメントや医療における診断は、モチロンとても大切ですが
実際の子どもが、どのような認知や発達の特性を持っているかを知ることで
学習の場や家庭での支援や対応に、それを生かしていくためにあるのではないか
ということでしょうか?
さて、WISC-ⅢとK-ABCという心理検査を、グループに分かれて
実際に行いましたがこれがなかなか大変でした。
(やってみて、皆さんど~っと疲れていました)
実は、kirikou も、何度かうけたことがあり、
いつも「おもしろいクイズやパズル」をするよ~といって、連れて行くのですが
実際に自分でやってみて、子どもにとってカナリ負担のあることがわかりました。
さらにいえば、こんなふうにして、せっかく得られた貴重な行動観察やプロフィールを
実際の学習の場面で、どの程度活用しているのかしら?と感じて
ぜひ、その大切な「お宝の詰まった」(と西永先生はおっしゃっていました)
データを、有意義につかっていただける環境が整うことを願っています。
私も、療育センターの心理の先生にご説明いただいて
簡単なことは、お聞きしました。
けれど、まだまだ実際のアセスメントの事例を重ねている過程にあるようで
これから、学級での学習の場面や家庭での様々な対応に役立つ
対応策が、汎用できるようになることを、大いに期待しています。
なにやら、硬いお話になってしまいましたが
また、もう少し具体的なお話をする機会を作るつもりでおります。
いろいろなことで困っている、こんな子どもたちがいることを
皆さまにも、少しでも知っていただけたら、ほんとうにありがたいです。
最後に、ほんとうにいろいろな本が、たくさん出版されている中で
保護者の方々のお話をもとにして書かれいて、
私が読んで、とても勇気付けられた本をご紹介します。
「うちの子、なんかちがう?―学習障害(LD)と、その周辺の子どもたち 」で
アマゾンの紹介文にも
「親、教師、保育士、医師、カウンセラー、40人が語るLD児の子育て。」
とありましたので、まったくの専門書というわけではなく
はじめに「あらっ?」と思った保護者の方のお気持ちがよく伝わってくると思います。
「気になる子どもの親の気持ちを、知っていただきたい。」という思いから
私も、学校に寄贈しました。
私にとっても、毎日のkirikouとの実際のやり取りは
教科書どおりになどいくわけのない
ほんとうに終わりのない、なかなか先の見えないことかもしれません。
けれど、何か支えになるものや、手がかりになるものがあるということは
きっと、その先に明るい光を見いだせるような
そんな希望をもたらしてくれると想います。
専門ではありませんので、私に言えることはあまりありません。
ただ、何にしても、ひとつのことのある側面を映し出していて
そこから得られる情報を、いかに実際の手立てに生かしていくか・・・
というところが大切だということを、私なりに感じています。
(理論的でなくて、ごめんなさい)
けれど、まだその実際に結び付けていく事例などの蓄積や解析も
これからのようなので、
結局、一人ひとりの子どもや人に対して少しずつやりながら
特徴をいかに把握して、対応していくということのようですね・・・
(BS1でやっていた、ドイツのTV番組は
私のような研究者でない普通の人間には、とてもオモシロかったです。)
バロン・コーエンさんは、はじめてお顔を拝見しました!
そういえば、Yクリニックのセミナーは、いかがでしたか?
今回は、やはり行けませんでした。