13日(土)に、東京大学先端科学技術研究センターでの講演会に行きました。
講師は、 中邑賢龍先生と坂井 聡先生でした。内容は、お知らせを転記します。
学習障害やADHDの子どもを支援するセミナー
勉強が苦手な子ども達から 楽しく学ぶHybrid キッズへ
―ハイテクはLD/ADHD/PDDの子ども達のドラえもんに成りうるか?―
主催:東京大学先端科学技術研究センター 領域創成AT2EDプロジェクト
共催:チャイルド・ダイバーシティ研究会
NPO e-AT利用促進協会他
勉強が苦手で,失敗が重なることで自信を失っている子ども達がたくさんいます。
自信を取り戻そうと親や先生と一生懸命勉強に取り組むのですが,
なかなか上手くいかないケースも数多くあります。
勉強の教え方を工夫するのも1つの方法であることに違いありません。
しかし,欧米ではパソコンやヘッドフォンなど様々なハイテクを使って
学習に参加できるようにする工夫が広がってきています。
このようにハイテクに頼るのは安易だと考える人もまだまだ多いかもしれません。
しかし,その一方でハイテクを利用することで
自信をもって勉強に取り組める子ども達も増えており,
アメリカやイギリスでは読み書きの苦手な子ども達が
大学に入って勉強するのも特別ではなくなってきています。
ハイテクという特殊装備で勉強に向かうハイブリッド・キッズを増やしていきませんか?
このセミナーを子どもさんの教育を考えるきっかけにして頂きたいと思います。
プログラム
13:00-13:45 勉強が難しい理由を考え工夫をしてみましょう!
疑似体験を通じ子どもの気持ちを理解し,勉強が困難な理由を考えることから,
ハイテクを利用する効用と限界を考えていただきます。
13:45-14:30 ハイブリッド・キッズのためのハイテク機器
読む・書く・計算する・注意する・覚える上での困難を支援する技術を
1つ1つデモしながら紹介していきます。
14:30-15:00 Coffee Break
15:00-15:50 なぜアメリカでは読み書き困難な子ども達が大学に進学できるのか?
アメリカでの実践例や最新動向(環境整備や教材等)について紹介しながら,
これからの教育を考えていきます。
以上 引用ここまで
関連HP:こころWeb
今までに伺ったことのある講演内容とは、一味違った印象がありましたが
障害や、様々な困難を持った人の立場からものを見てみようという姿勢が
とても、新鮮にかつ大切なことに感じました。
2年ほど前に、養護教育総合センターの講演会では聞いたことのあった
文字の上に置いて見やすくするカラーフィルターや
PC上で、いろいろ使えるソフトウェアーのご紹介や
外部の音を遮断することの出来るヘッドフォンなどのご紹介がありました。
たまたま私が指名されて、障害のある方に扮した中邑先生を相手に
ことばで意思表示はしない方の要求に、いかに答えるか
たとえば、「どこかが痛い」ということをどうやってこちら伝えてもらうのかなど
実際にグッズを使って、やりとりをする体験が出来ました。
お話を伺うだけではなく、実物に触ってみたり
体験してみると、今まで、頭で分かっていただけの困り感が
実際の、自分の感覚として理解しやすいように感じました。
会場では、多くの保護者の方が熱心にお話を伺ったり
先生にご質問したりしていました。
そこで何人かの方ともお話いたしましたが
今は、まだ学校の中のIT化が進んでいないこと
さらには、このような配慮の必要のあるの子ども達への理解自体が
進んでいないこと、現場の先生方の意識にばらつきがあること
小学校での取り組みは、少しずつ進みつつあるが
中学校、高校では、その認識すらまだまだなので
なかなか、配慮も支援も進みにくい現状があることなどが共通して
話題になっていました。
大学などの高等教育レベルでも、きちんとした調査もまだなされていないようで
実態の把握がさらに必要と思われ、
アメリカで使われているような機器の日本での開発の必要性は、もちろんですが
これらの機器の使用によって、多くの学習に困難をもつ子ども達が
もっと楽しく学習に取り組むことの出来る機会を増やすことが出来て
子どもたち自身からの「やってみたい」「学んでみたい」という前向きな発信を生み出し
また、こどもたちの意図がこちらに少しでも伝わるような方法があれば
出来ないことで、自己肯定感を下げてしまうことなく
出来ることを、もっと伸ばしていく機会を得られるということを
もっとたくさんの方に知っていただき、
これらの手立ての必要性を訴えていくことが大切ではないかと思いました。
一方では、学校現場の先生方も、本業としての子どもたちと向き合い
知ることの喜びや学ぶ楽しさを子どもたちに伝え
子どもたちの持てる力を、十分に引き出すような
本来の「教えること」に力を発揮することが出来にくいような状況に置かれていらして
様々な事務処理や会議や安全面での対応に追われていらっしゃるという
実態も浮かび上がってきております。
さらには、いいものであることは、理解できても
それが、なかなか進んでいかないことの要因についても少し考えてみました。
やはり、どんな良いものでも、作って売れないと製品にはならない
価値観や考え方の違いから、なかなか新しいやり方を受け入れられない
同じような目的を持っていたり、困り感を持っているようでも
会派や派閥のようなものがあって、お互いに話し合ったり、歩み寄ったりすることがむずかしい
・・・のでしょうか?
私が身近で出来ることを、考えてみると
本当に情けなくなるくらいに、ささやかなことしかないかもしれませんが
それでも、少しずつでも、できることから、いろいろな方とお声を出していくことで
「アリの思いも、天に届く」・・・ようにしていきたいと想います。
親は、必要にせまられて実際にいろいろと動かざるを得ないということもありますが
出来ることならば、立場やいろいろな枠を超えたところで
学校の先生方や、専門の研究機関の方々にもご協力いただいて
何かを、大きく動かしていくことが出来ることを心より願っています。
講師は、 中邑賢龍先生と坂井 聡先生でした。内容は、お知らせを転記します。
学習障害やADHDの子どもを支援するセミナー
勉強が苦手な子ども達から 楽しく学ぶHybrid キッズへ
―ハイテクはLD/ADHD/PDDの子ども達のドラえもんに成りうるか?―
主催:東京大学先端科学技術研究センター 領域創成AT2EDプロジェクト
共催:チャイルド・ダイバーシティ研究会
NPO e-AT利用促進協会他
勉強が苦手で,失敗が重なることで自信を失っている子ども達がたくさんいます。
自信を取り戻そうと親や先生と一生懸命勉強に取り組むのですが,
なかなか上手くいかないケースも数多くあります。
勉強の教え方を工夫するのも1つの方法であることに違いありません。
しかし,欧米ではパソコンやヘッドフォンなど様々なハイテクを使って
学習に参加できるようにする工夫が広がってきています。
このようにハイテクに頼るのは安易だと考える人もまだまだ多いかもしれません。
しかし,その一方でハイテクを利用することで
自信をもって勉強に取り組める子ども達も増えており,
アメリカやイギリスでは読み書きの苦手な子ども達が
大学に入って勉強するのも特別ではなくなってきています。
ハイテクという特殊装備で勉強に向かうハイブリッド・キッズを増やしていきませんか?
このセミナーを子どもさんの教育を考えるきっかけにして頂きたいと思います。
プログラム
13:00-13:45 勉強が難しい理由を考え工夫をしてみましょう!
疑似体験を通じ子どもの気持ちを理解し,勉強が困難な理由を考えることから,
ハイテクを利用する効用と限界を考えていただきます。
13:45-14:30 ハイブリッド・キッズのためのハイテク機器
読む・書く・計算する・注意する・覚える上での困難を支援する技術を
1つ1つデモしながら紹介していきます。
14:30-15:00 Coffee Break
15:00-15:50 なぜアメリカでは読み書き困難な子ども達が大学に進学できるのか?
アメリカでの実践例や最新動向(環境整備や教材等)について紹介しながら,
これからの教育を考えていきます。
以上 引用ここまで
関連HP:こころWeb
今までに伺ったことのある講演内容とは、一味違った印象がありましたが
障害や、様々な困難を持った人の立場からものを見てみようという姿勢が
とても、新鮮にかつ大切なことに感じました。
2年ほど前に、養護教育総合センターの講演会では聞いたことのあった
文字の上に置いて見やすくするカラーフィルターや
PC上で、いろいろ使えるソフトウェアーのご紹介や
外部の音を遮断することの出来るヘッドフォンなどのご紹介がありました。
たまたま私が指名されて、障害のある方に扮した中邑先生を相手に
ことばで意思表示はしない方の要求に、いかに答えるか
たとえば、「どこかが痛い」ということをどうやってこちら伝えてもらうのかなど
実際にグッズを使って、やりとりをする体験が出来ました。
お話を伺うだけではなく、実物に触ってみたり
体験してみると、今まで、頭で分かっていただけの困り感が
実際の、自分の感覚として理解しやすいように感じました。
会場では、多くの保護者の方が熱心にお話を伺ったり
先生にご質問したりしていました。
そこで何人かの方ともお話いたしましたが
今は、まだ学校の中のIT化が進んでいないこと
さらには、このような配慮の必要のあるの子ども達への理解自体が
進んでいないこと、現場の先生方の意識にばらつきがあること
小学校での取り組みは、少しずつ進みつつあるが
中学校、高校では、その認識すらまだまだなので
なかなか、配慮も支援も進みにくい現状があることなどが共通して
話題になっていました。
大学などの高等教育レベルでも、きちんとした調査もまだなされていないようで
実態の把握がさらに必要と思われ、
アメリカで使われているような機器の日本での開発の必要性は、もちろんですが
これらの機器の使用によって、多くの学習に困難をもつ子ども達が
もっと楽しく学習に取り組むことの出来る機会を増やすことが出来て
子どもたち自身からの「やってみたい」「学んでみたい」という前向きな発信を生み出し
また、こどもたちの意図がこちらに少しでも伝わるような方法があれば
出来ないことで、自己肯定感を下げてしまうことなく
出来ることを、もっと伸ばしていく機会を得られるということを
もっとたくさんの方に知っていただき、
これらの手立ての必要性を訴えていくことが大切ではないかと思いました。
一方では、学校現場の先生方も、本業としての子どもたちと向き合い
知ることの喜びや学ぶ楽しさを子どもたちに伝え
子どもたちの持てる力を、十分に引き出すような
本来の「教えること」に力を発揮することが出来にくいような状況に置かれていらして
様々な事務処理や会議や安全面での対応に追われていらっしゃるという
実態も浮かび上がってきております。
さらには、いいものであることは、理解できても
それが、なかなか進んでいかないことの要因についても少し考えてみました。
やはり、どんな良いものでも、作って売れないと製品にはならない
価値観や考え方の違いから、なかなか新しいやり方を受け入れられない
同じような目的を持っていたり、困り感を持っているようでも
会派や派閥のようなものがあって、お互いに話し合ったり、歩み寄ったりすることがむずかしい
・・・のでしょうか?
私が身近で出来ることを、考えてみると
本当に情けなくなるくらいに、ささやかなことしかないかもしれませんが
それでも、少しずつでも、できることから、いろいろな方とお声を出していくことで
「アリの思いも、天に届く」・・・ようにしていきたいと想います。
親は、必要にせまられて実際にいろいろと動かざるを得ないということもありますが
出来ることならば、立場やいろいろな枠を超えたところで
学校の先生方や、専門の研究機関の方々にもご協力いただいて
何かを、大きく動かしていくことが出来ることを心より願っています。
この会場で思いもかけずお会いできたとは、びっくりでした。
障害の擬似体験はLD学会系のものとはまた異なり、とてもおもしろかった、
と言ってはさしさわりがあるなら、とても interesting でした。
限界もふまえたうえで最大限の活用をはかるというスタンスには共感します。
ハイテク機器も制度の中に取り入れられてこそ真価を発揮できると思うので、
障害のある子どもたちをささえる制度の充実を、親たちは学校に、行政に、
はたらきかけて実現させていかなければならないのだと、
あらためてめて確認いたしました。
わが家が発達障害と向きあったとき小学生だった当人も成人になり、この間、
親としては成功体験より失敗体験のほうをより多く重ねたなぁと振り返りつつ、
いいかげんくたびれてきた身体に鞭打ってもうひとがんばりしてみるかと、
元気づけてくれる会でした。
コメントをありがとう。ご返事が遅れてごめんなさい。
人言を気にせずと決め子を思ひ
なにを為せるか悩みぬるかも
神はみこを見給うものと信じつつ
安らけくあれと己に諭しぬ
いつかどこかでお目にかかれるような気がしておりましたが
うれしい偶然に、本当にびっくりいたしました。
今の私たちや子どもたちが、これでも少しずつ周囲の理解を得られるのは
Black Ice さまをはじめとする多くの親の方々のご苦労が
あったからだということを、近頃は本当に強く感じています。
私たちの「先を歩いていらした方々」がどんなにか
大変でいらしたかを想像することしかできませんが
さらには、今を歩むこれからの方々へも
いろいろなメッセージをいただきながら
一緒に、彼らの生きやすい環境を考えていただけることは
とても心強いです。
何かが変わっていけば、成人になられた方々に対しても理解がすすみ
きっと少しずつでも暮らしやすくなっていくと願っております。
また、お話したいです!!
虚庵 さま
こころに響くお歌を、ありがとうゴザイマス・・・
何の勉強もしておりませんが・・・こころの赴くままに・・・
父母の こころを知らぬ とき過ぎて
わが子に向かい なにをか想う
いつの日か とけゆくこころに 吹くかぜの
淡きかほりを ともに待つひと
おそらく技術の進歩で器質障害のデスレクシア等は少しずつ改善されるのかもしれません。
2003年?でカルシウムイオンチャンネルやナトリウムイオンチャンネルの研究がノーベル賞を受賞し、NMDAレセプターのクローニングも成功しつつあります。
私は、技術に関していえば、ハイテクは何らかの福音をLD/ADHDにもたらす、と考えています。
だからといって、それに現を抜かすことが事態の向上に繋がるわけではないでしょう。
どんなに効果のあるハイテクでも、個々の子供の状態をしっかりと見るココロがなければなりません。
個々を尊重しないハイテクなど凶器ではないでしょうか。
ではでは。
「科学の進歩」と、それを使う「ひとのこころ」のあり様が
問われているような気がいたします。
「こころ」とは何かを、を示せないままに
この言葉を使うことにためらいがないわけではありませんが
まだ漠然としたつかみどころのないままに、受け止めている「そのもの」に
やはり何か大切なものを感じずにはいられません・・・
優れた技術や、科学の理論も
人の手によって、生かされてこそ、その意味を持つものなのでしょうか?
そのことを託されるに値するものを
ひとは持ち合わせているのかを、自らに深く問うことが必要かもしれません・・・
お話に、深く考えさせられました。
ほんとうに、ありがとうございます。
私の知人で70歳の女性ですが、ご主人が長年の患いの後に他界されました。その後、彼女は同じサークルの、これも何年か前に奥様と死別した75歳の男性にプロポーズされたそうです。彼女もその人に好意を寄せたいたので、気持ちが揺るぎました。ただ、様々な事柄から考えて簡単に受けることも出来ず、また断わることも出来ないので、家族の意見を聞いたそうです。賛否両論の中で、一人自閉症の孫(小学校高学年)が、「ぼくTさん(相手の男性のこと)好き。おじいちゃん(亡くなった)好き、みんな好き。おばあちゃんおめでとう」と言ってくれたそうです。
私は、この話を聞いて感動しました。少年の純粋で素直で優しい心に、胸をうたれました。人間は、たとえ何らかの障害で足りない部分はあっても、それを超えた有り余る大切なものを持つことも可能なのです。もちろん、科学技術の進歩で障害や病気が治ることを願います。ただ、人間にとって本当に大切である優しい心を養うことは、科学や技術の進歩とは無関係だと思います。
その後Tさんは、脳梗塞で倒れ他界されたそうです。彼女はTさんを失くしましたが、もっと大きな大切なものを得たのかもしれません。
本当に、心の優しいお子さんの言葉に胸を打たれました。
できること、できないことに惑わされることよりも
人として何を大切にするのかという
本当の心を、感じることが出来るようになりたいです。
きっとそのお子さんのご家族の方やおばあさまが
そのお子さんに本当に優しく接していらしたのではないかと思います。
心強く、励まされるお話を、していただいて
本当にありがとうございました。