Little Tree

日々のいとなみのなかで感じた子どものこと、季節の移ろいやこころに映る風景

8歳の子どもと、人生を語る!?

2006-06-08 12:00:57 | Weblog
「人生を語る」などと大げさなタイトルにするほどのことでは、ないといえばないのですけれど・・・

また、何のことはない(と言ってしまえば、どんなにか楽でしょう・・・)
朝の「学校に行きたくない・・・」問題の続きです。

しつこいというのでしょうか、とにかく本人にとっての納得がつくまで

あるいは、「これだ!」というような「腑に落ちる」というようなことが
本人なりに見えてくるまで、もう一時かかるのか・・・?
他に状況が変化して、いったい何を悩んでいたのかバカらしくなるような
新たな展開が出てくるのか・・・?

こんな風に書いていると、冷静に見えているように思われるかもしれませんが
母親にとっては、これはなかなかストレスのかかる状況であることは否めません。


月曜日と水曜日は、私がどうしても出かける用事があるということで
やや遅刻気味ながらも、ギリギリに登校して行きました。

火曜日の校外学習にも、きちんと参加しました。

さて今朝は、相変わらず朝の目覚めが悪いことに変わりはありませんが
昨日できなかった日直が回ってくるし、大好きな「図工」もあるので
行く必要性も動機付けも、バッチリのはずです。

それなのに、「行きたくないというのは、どういうことよ~?」
ということで考えてみると

条件的に違うのは、私が今日は家に居られて
kirikouのグズグズに付き合うことができるという状況判断をどうやらした上での
「甘え」によるものなのか?

昨日の夜にkirikouから聞いた話では、例の隣の席の子のことは
kirikouが「やめて!」と言った声に先生が気づいてくださって
それなりに解決の方向に向かっているようなので関係はなさそうだし・・・

それにしても、何か理由があるのか?気づけないまま

こちらも、あまり冷静とはいえない口調になってしまい
私がだんだん大きい声になると、kirikouはフトンをかぶったままで
その声や言い方には耐えられないという「意思表示」をしてきました。

この辺が、引きどきかと思い、学校にお電話して
「今日は、かなりキビシイ状況ですので、お休みか遅れるかの
判断も、まだつきかねますので、そのことを担任の先生にお伝えください。」
と、kirikouにも聴こえるように、申し上げました。

私もいろいろと何か言ったと思いますし
「みんなが、普通に学校に行っている時に、フトンで寝ているのを見るのは
お母さんとしてはとてもつらいし、具合が悪いなら病院に行ったほうがいいよ。

今日は、もうお休みするの?それとも行くのか?それだけは、自分でしっかり決めなさい。」
というようなことを言いました。

少し様子を見ていると、「おかあさ~ん・・・」とぼそぼそと話し始めました。


「スピーチで、何を言ったらいいのか思いつかないよ~。」
「学校での生活(?)を絵に描くのだけれど、何を書いたらいいかわからない。」
と言い出しました。

どうやら、日直の時にみんなの前で何かをお話しすることになっているらしく
そのネタが、思いつかないでいたこと

図工のテーマについて、自分なりのコンセプトがまだハッキリしていなくて
どうも描けないような気がしているようでした。

「そんなに、かっこいいことじゃなくても、オモシロかったことや何でもいいんじゃないの?」
「絵だって、給食のことやお掃除や、何でもいいんでしょう?」と言いましたが

kirikouの心の中で『自分の中のイメージするものを表現すること』

人に何かを『伝えようとすることやお話そのものを見つけること』が

『難しく感じられている』ということが

本人にとっての、最大の困り感になっているようです。


この状況で私がkirikouに話したことは、いま思いかえしてみても
それが、よかったのかどうかも良くわかりませんが

「お母さんもそうだけれど、生きていく中で、全部が楽しいことばかりじゃないと思うよ。

100個のうち、楽しかったりうれしいことは、ほんとうに少ないかもしれない。
思うようにならなかったり、うまくいかないことや
たいへんなことのほうが、たぶんほんとうにたくさんあると思う。

でも、だからと言ってそこから逃げるの?
嫌だからって言って、家でずっとこうしているの?
お母さんは、逃げたりしたくないよ。
あなたは、どう思うの?どうしたいのか考えてよ。

みんなにだって、できないこともあるし、そのときに考えれば何とかなると思うよ。」
「こんな風に、いろいろ大変なことがあってもkirikouがいて
お母さんは、ほんとうにしあわせに思っているよ。」

と泣きながら言っていました。

kirikouも、いつの間にかタオルケットにくるまりながら泣いていました。


やっと「ボクも、逃げるのはいやだ。やっぱり学校に行く・・・」と言って
着替えを始めました。

そうこうするうちに、ちょうど担任の先生からお電話が入って
「今から支度をして、2時間目の体育の時間に間に合うように伺います。」と
お伝えしました。

学校まで一緒に行ったところで、校長先生が出迎えてくださり
教室まで連れて行って下さるということで、kirikouに手を振って見送りました。



今日の反省点は、私が生真面目な「バカ正直モード」になってしまうと

『8歳の子どもと、人生を語る!?』パターンに陥ってしまうということでしょうか?

今の私には、それが良いのか悪いのかという判断もつきかねますが

他のパターンが思いつかなかったというのが、正直なところです。

もし、何か良い方法をご存知の方がいらしたら、
ぜひ教えていただけるとありがたいです!!

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11 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
おせっかいですみません (ぴーまん)
2006-06-08 14:12:28
プロのご意見が欲しいのかもしれませんが。。。



私自身は、素敵なことだと思いますよ。



親が、包み隠さず人生を語って行く時、子供は変化すると思います。息子もそうだし、自分自身もそうでした。よそはどうかはわかりませんし、専門的にどうかは解りませんが。。。^^;



風待人様



専門家の方々のご意見は、たしかに物凄く役立つと思います。



もひとつ(^-^)、同年代のお母様方の、毎日のチョッとしたお話にも、ヒントは一杯ありますよ~~!



同じような悩みの方は、一杯いらっしゃるようですよ^^!



そんなことをも、あえて、笑いながら、でも、そこで何かヒントを語り合えるような、そんなところにも、お顔を出してみるのもよいのかも。です。ですっ^^!



もひとつ。



次の日の不安を、前日に語り合えるようになると楽かもしれませんね。息子さんから言い出せないようなら、例えば、授業内容を一緒に準備して、そこで話してみる。とか。



ランドセルに準備をするのと一緒に、心の準備もランドセルに詰め込めるといいかも。ですね♪





日直でやることがルーティンになっているのなら、次の日直が来る少し前に(担任に1週間前に教えてもらうとか。。。)、一緒に考える時間を持つのもいいかも。ですね^^!自分が日直を休んでしまった場合、次の子が、その日いきなりすることになるのか?または、先生が変わりにするのか?そんなことも語り合えるといいですよね。

次の子がいきなり。。。だったら、その子も、いきなり『苦しい目』似合うわけで。。。^^;そんなことも、少しづつ想像できるようになるといいかもですね。



おせっかいで、すみません m(_ _)m
返信する
そうなんです!! (風待人)
2006-06-08 14:36:28
ぴーまん さま



ありがとうございます。



困っていることや、翌日のことで気が重いことを

早めに言ってくれると、こちらももう少し何とかできるかもしれませんね。



私も暢気なのかもしれませんが、昨日のうちにはわからなくて

当日の朝になってから、ごねられても本当に困ってしまいます。



たぶん今が正念場というか、できるだけ人の手助けを借りずに

子どもにとって、自分の意思で学校に行く意味を

納得するためにも必要なステップかもしれません。



ここで何とかクリアしても、また次の段階、次の段階で

同じ課題が出てくる可能性もあるかもしれません。



行動する上で、自分にとっての目的意識や動機付けを

明確に必要とするタイプのようで

自己評価が厳しいというのか、他者の評価にあまり左右されないのか

もしくは

あまり、まだそのような評価基準に価値を置いていない

未熟な部分があるのか・・・



まだそのあたりが、私には計りかねているのかもしれません・・・



ただ、どちらかというと「いい加減にできない」タイプという気もするので

自分の思うイメージを表現できないことにストレスを感じているのかもしれません・・・
返信する
Unknown (princip)
2006-06-09 06:17:44
私の子ども時代に重ねてしまいました。

完璧に出来る自己像があって、出来ないことが予想されるところからは逃げたいのですね。

私は絵が苦手で、夏休みの宿題の毎日の絵日記がどうしても書けませんでした。写実的に描きたいのだけど描けない自分がいて駄々をこねていたのです。

結局、母親が付きっきりで「こう書け、ああ書け」と口を出し、ほとんど母親の作品になっていました。(笑)



さて、「今日は、もうお休みするの?それとも行くのか?それだけは、自分でしっかり決めなさい。」これが大切なのではないでしょうか。

この言葉、我が子にも使っていました。子どもに親への甘えを許さない、自立を促す言葉なのだと思います。

子どもは、親が「じゃあ、今日は休んだら」と言うのを待っているのだと思います。自分の葛藤を親に預けて安心したいのですが…そうは問屋が卸さない…というところが味噌ですね。

苦しくても、自分で立ち向かって行くしかないんだ、自分で決めて自分で責任を負う。8歳だとしても。

「休む」と子どもが決めたなら、「そう、今日はお休みね。では調子が良くなったら学校に行きなさい。」と言ったら、家の子どもたちは数日後、登校しました。



それから親の価値観を伝えることは大事かなと思います。押しつけるのでなく人生論を語ることは、子どもの心に染み込みます。私は父が「働くと言うことはとても素晴らしいことなんだ」「働く人が世の中の主人公なんだ」と言っていた言葉にかなり左右されました。
返信する
問題点の把握と整理。 (道草)
2006-06-09 07:19:22
私達は大人の既成概念で物事を考えてしまいます。学校へ行くのは当たり前だ。まして義務教育だから当然だ、と常識で判断します。しかし、kirikou君が学校へ行きたがらないのは事実ですから、この考えは通用しません。

私は児童心理学や精神衛生科の専門家ではありませんので、理論的な意見を言うことは不可能ですが、ただ、ぬるま湯的な意見を述べても仕方ありません。現状を打破するために意見を述べてみたいと思いますが、その前に少し整理しておきたいことがあります。



*kirikou君の学校へ行きたくないという理由は具体的には把握し得ないようだが、その理由は一定せず日々変わるのか。また、忌避理由の種類は増えつつあるのか。

*父親はこの問題に関してどの様な見解・態度を示しておられるのか。母親と話し合うことがあるのか。また、父子関係はどうなのか。家族全体の雰囲気や意思疎通などはどうなのか。

*学校の先生の意見や対応はどうなのか。親身になって考えてくれていて解決へ向かう可能性はあるのか。

*風待人さんは専門書やプロの方の講演会などに非常に熱心なようだが、それらは実際の解決に役立っているのか。また、種々の会合などで外出されることも多いようだが、kirikou君はそのことについて納得・理解しているのか。

*kirikou君は塾に通っているよだが、それは彼の意思から積極的に喜んで行っているのか。塾での友人関係などはどうなのか。

*クラスや他の組にkirikou君の中の良い友達は居るのか。また、帰校後の交遊関係はどうなのか。

*この問題の解決に関して、長期戦的に対処してゆくのか、或いは、抜本的に早期解決を図る意思はあるのか。



以上思いつくくままに列挙しました。的確な回答を差し上げられるかどうかは分かりませんが、私なりのご意見は申し上げたく存じます。また、回答するのは困るとのことでしたら、コメント欄から削除して戴いて結構です。

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ありがとうございます!! (風待人)
2006-06-09 08:39:20
princip先生



「親の価値観を伝えること」

「押しつけるのでなく人生論を語ること」はやはり大切なことなんでしょうね・・・



具体的なモデルがあったほうが、自分のやりたいことや目標を

思い描く上で、イメージしやすいのでしょうか。



ただ、そのモデルと自分の想いが違うことに気づいていけるように

声かけできたら、いいなぁ・・・と思います。



道草  さま



ご心配をおかけしてスミマセン。



「問題点の把握と整理」が必要ということを、私も痛感しています。



今日は、通級指導というスキルのトレーニングをお休みして

日直と図工の続きの授業を受けるために

先程、遅刻せずに登校していきました。



私も、これから一人で通級の先生とのお話しに出かけます。



帰ってから、道草様があげてくださった点について

よい機会なので、ひとつずつ自分なりに整理して

お話したいと思っています。



本当にありがとうございます。
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いつも『今』が大事 (ぴーまん)
2006-06-09 12:46:39
皆さんが、素敵なアイディアを教えて下さったようなので、一つだけ。



>困っていることや、翌日のことで気が重いことを、早めに言ってくれると



多分、



言えない事、



もしくは、表現できないこと。



が、



『困難な部分』なのではないかと。



これを、表現しやすいように、導いてあげること。



また、その導きの時間を、今現在の生活リズムで、共に作り上げることが出来るのか?の見直し、と、



実は、息子さん自身が、朝になるまで、気付いていないかも。



またそれは、単なる理由付けであって、本当は、違うところに『息子さんなりの困難』があって、それが、明確化されていない。



というところに、



風待人様が、介入してみては如何でしょうか?



いつでも、『今』が大事で、『今』の積み重ねが、未来に繋がると思います(^-^)!



きっと、上手くいくよ!(祈)
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朝になるまで、気付いていないかも・・・ (風待人)
2006-06-09 14:59:03
ぴーまん さま



どうやら、まさにそのようです。



「導きの時間を、今現在の生活リズムで、共に作り上げること」が

いま私に必要とされているということが、見えてきましたね・・・



さらに言うと、それをするのが

私の苦手とするところというのが、もうひとつの課題かもしれません・・・



皆さまに聞いていただいて、いろいろお話いただけて

問題がとてもハッキリと見えてくるような気がします。



本当にありがとうございます。



さて、実際にどうやって実践していくのかが

一番大きな課題なんでしょうね・・・



また、どうぞよろしくお願いいたします!!

返信する
思考の宿 (じゃがいも)
2006-06-15 09:37:18
通りすがりました。

で,少し気になる内容だったので思ったことを伝えたいなと。。

自分も子供なので子供の気持ちを踏まえて,

お母様に行って欲しいこと。

怒る(叱る)ところはしっかりと怒る。子供がその理由を納得し反省すまで。

誉めるところは誉める。

小さなことでも意外なコトでも誉められると,怒られることと対照されて

より誉められる事の喜びは子供にとって大きなものになります。



自分の育てられた環境などを振り返ってみて,

『自分がされて嫌なことは人も嫌。自分がされて嬉しいことは人も当然嬉しい』

と言われたことが重要だったんだなぁと思う。

簡単なことなんだけどかなりたくさんの意味を含んでると思う。

私はこの思いがあったからあの頃はずっと母を喜ばそうとしていた。

母が嬉しいと自分もすごく嬉しかった。

思いやるとは,人の気持ちを酌む,考えるということ。



自分のしていることが人にどういう気持ちにさせているのかを,

知り・考えることは,大切である。

殊に子供にとって将来思考する人間になるには絶対的…。

悩む子供にさせるのではなく,

考える子供に。



子育ては本当に大変そうです。

今私はお母さんにありがとうの気持ちでいっぱいです。

あの頃,

怒ってくれてありがとう。

誉めてくれてありがとう。

感謝感激雨あられ。。。。。

今やっと思考する人になれそうです





返信する
子供にとって将来思考する人間になるには・・・? (風待人)
2006-06-15 10:31:37
じゃがいも さま



素敵なお母様に感謝していらっしゃることが



とても微笑ましくもおもえて、私まで本当にうれしくなりました。



『思いやるとは,人の気持ちを酌む,考えるということ』ということが

これからもとても大切なことと、強く感じています。



けれど、だからこそ、なおさらに

その部分に苦手や困難を持っている子どもたちがいるということを



どんな風に、どんなかたちで

多くの皆さまにお伝えしていけばいいのか・・・?



ますます、そのことの重要性に思いいたり

ささやかながら決意を強くいたしました。

返信する
遅ればせながら (リリアン)
2006-06-17 19:14:22
茂木先生のブログでいつもバカナコメントばかりしておりますリリアンです。何を隠そう私の2男児も不登校です。上は今中3、下は小5。上の子は小5の秋からずっと不登校です。順調だった次男も昨秋から不登校に。現状としては、今ふたりとも少し快方には向かってきています。



2男児の不登校の理由はそれぞれ違いますし、どんな場合も個人差があります。だから今、私が言いたいこと。それは、お母さんとして辛い気持ちはよくわかります。私も、ずっと暗い顔をしていました。けれど、昨冬、ひょんなことから高校の同級生にアドバイスをいただきました。家族健康で仲良くいられることに感謝すること、お母さんはできるだけ明るくすること、それだけを考えよと。



うちは2年前に夫と別れ3人です。夫は父性のない人で、子供たちにも嫌われてました。アドバイスをくれた旧友も、実は自慢の息子が高校から急に変わり、中退までしてしまうなかで、大変な自己葛藤があったといいます。私は、以来、できるだけ、明るくいようとしています。学校は行くべきところ、でもそんなにしんどかったら、休んでもしかたないね。学校へ行っても行かなくても君たちは私の大事な子供だよと、言う姿勢を持とうとしています。上の子は、私に対する暴力的な言動にまで発展しており、私の中の母性を引き出すのは本当にしんどいのです。それでも、明るい母を演じることからはじめるのです。形から入っていくことで、徐々に真になっていくことだってあります。



もちろん、風待人さまは母性が私よりずっとおありでしょうし、懸命にこれまで子育てしていらっしゃったと思います。私も自分では懸命に育ててきたつもりの結果がこうで、心底落ち込み苦しみました。でも、自分を責めてもいけないのです。これは多数の人に言われました。実行するのは難しいこと、でもとにかく明るい母をめざしましょうよ、お互いに。そのほうが絶対うまくいきます。がんばりましょうね。おせっかい、申し訳ありません。
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