祝、宙組大千秋楽。
「あの子はスターになる。ここでどう立ち振る舞うべきかわかっている」
初舞台生が並ぶ中、センターにいる背の高い女の子を一目見て、
ワイルドホーン氏が、小池先生に伝えられたエピソード。
「何も宝塚のことをわかっていないのに、この夢の世界で自分に何ができるのか、
無性に心を駆り立てられていた」
ゆりかちんが燕尾服で大階段を降りたあとのご挨拶でそう話した言葉と繋がって、
氏が恵まれた容姿だけでなく、その心構えを、一瞬で見抜かれていたことに敬服するし、
入団したときから一切ぶれずに宝塚の男役という「任務」を全うし、
観客、ファンの日々を勇気づけるために走り続けてきたんだな、と改めて尊敬します。
彼女は、感動を「与えたい」という言い方をせず、
組子が芸事にまい進することで、心に灯が生まれたり、活力が湧いてきたりする、
その一助となればと、観る側の心が動く力を信じさせてくれました。
その言葉の選び方、言動一致が何よりも温かく、かっこいい人だと思っています。
ゆりかちんのおかげで、自分もがんばろうと思えた日々、
ときめきと彩りをありがとう。
改めて、出会えてよかったです。
これまで自らを「トップスター」とは口にされなかった彼女が
「第8代宙組トップスター真風涼帆、本日をもって任務を完了いたします」と
走り続けてきた本当に最後の日に名乗るんだと、最高に素敵だった最後の役
007ジェームズ・ボンドにかけて任務完了と、その道のりの回収に拍手喝采。
さわやかで、きりっとした万感の美しい顔に、こちらは涙、涙。
ムラの千秋楽では正装の袴姿、東京の千秋楽は黒燕尾。
これはトップスターにだけ許された姿だそう。
5年半前、まぁ様ラストデイを思い出す。
「ゆりか!いらっしゃい!」と太陽の笑顔で袖から舞台上に呼び込まれた時が
まるで昨日のことのよう。
感涙と緊張のうちに引き継いだゆりかちんが、今度はキキちゃんに託す夢の続き。
ゆりかちんは「絶対的信頼感を与えてくれた」「いつも隣にいてくれる大切な人」と言い、
キキちゃんは「いつもその背中を見てきた」と言い…
先輩は肩を並べていると感じていて、後輩はいつでも追っているという関係性。
まかキキはいつでも観ている側をワクワクさせてくれる最高のバディです。
一期違いの、星組から宙組で、苦楽を共にしてきたとはいえ
全然違うタイプにお見受けするのだけど、舞台にかける根っこの部分でわかりあえているような、
そんなふたりがそれぞれの立場でバリっと引っ張る舞台、どれも好き。
「芹香との思い出を語りだしたら、それこそ【朝までかかるかもしれない】から…
止めておきますけど」
嗚咽から、ボンドの台詞を囁き、ダンディに品よく、ユーモアを忘れない、
流石のスマートさで、客席を笑顔に一転させるこの感じも忘れたくないな。
さらに重みが増したバトンを受け取るキキちゃんとの抱擁、
ふたりのあふれる涙と温かな時間に、さらに涙腺決壊。
大丈夫、見てるよ、と華奢な背中をぽんぽんとさするゆりかちんのエールを受けて
きっと、キキちゃんが率いていく宙組も多彩な世界をみせてくれると信じています。
観劇記録
3月19日 11:00公演
当日の朝、現地で譲っていただける方に出会えてよかった!
3月26日 11:00&15:30公演
お席はほぼ同じ位置…
4月17日 13:00公演
ムラ千秋楽、配信にて自宅鑑賞。
5月6日 13:30公演
いよいよ始まる、東京公演。
友会の友になったNちゃんの友としてあやかりました。
貴重な初日、体験させてくれてありがとうー
5月10日 18:00公演
5月11日 13:30公演
2階席、初めての上手から。
5月14日 11:00公演
5月25日 18:00公演
2階席の最前列、花道を去る姿までじっくり追えて見晴らしがよくて最高でした。
6月1日 18:00公演
スカステ貸切に応募して、初めて当たりました。
ほんとに当たるんだ…!と思ったけど何か念が通じたのでしょう。
6月6日 18:00公演
6月7日 18:00公演
6月9日 13:30公演
これが劇場で男役を観るのは最後・・・と覚悟して臨んだ日。
この看板もきっと最後。
名残惜しくこちらの看板も。
6月10日 15:30公演
まさかのご連絡で急遽観劇できた前楽、昨日覚悟して観たもので予想以上にリラックスして観てしまった。
サヨナラショーを生で観ることができて感動。
6月11日 13:30公演
劇場そばでライブビューイング。
全くチケットが取れなくて焦っていたものの、多々ご協力いただいてよく観ました。
振り返ると、よくこれだけ仕事抜け出せていたな…
自分なりに濃く追いかけて、走り切ったので、今日はおつかれ休み。
我が青春に悔いなし、です。