「白秋」に想ふ―辞世へ向けて

人生の第三ステージ「白秋」のなかで、最終ステージ「玄冬」へ向けての想いを、本やメディアに託して綴る。人生、これ逍遥なり。

建築文化から「暗さ」を見直す―『夜は暗くてはいけないか 暗さの文化論』:「ブクログ」より移行

2019年11月16日 | Arts
☆『夜は暗くてはいけないのか 暗さの文化論』(乾正雄・著、朝日新聞社)☆

  『本当の夜をさがして』を読んで再読。いや、再読というよりは、ちょっと見直した程度。しかしながら、再読に値する興味深い本であると再認識した次第。まさしく「暗さ」を見直した。
  見直してみて感じたのは、『本当の夜をさがして』が星空などの自然現象としての夜を端緒として、身体・精神・文化・照明などへとつなげていっているのに対して、『夜は暗くてはいけないか』の方は文化論を下敷きとして建築や照明に重点が置かれていることだ。だから天気や気候の話は出てくるが、天文や星についてはまったく触れられていない。個人的には本書を読んで、谷崎潤一郎の『陰翳礼賛』を知ったのではなかったかと思う。

  



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