『お姫様とジェンダー』(若桑みどり・著、ちくま新書)
「鏡よ、鏡よ、この世で一番美しいのだれ」のセリフは「白雪姫」のなかに出てくる言葉で最も有名なものだろう。「白雪姫」の物語を知らなくても、このセリフだけはどこかで聞いたおぼえがあるという人も少なくないにちがいない。白雪姫の継母である妃の問いかけに対して鏡は「それはあなたです」と答える。ところが、白雪姫が年頃になり美しい娘に成長すると「それは白 . . . 本文を読む
『赤毛のアンの今日が幸せになる言葉』(松本侑子・著、ディスカヴァー・トゥエンティワン)
言葉はときに人を傷つける。権威となって圧迫することもある。その一方で、人は言葉に癒されたり、励まされることも少なくない。この本は、『赤毛のアン』のなかから「今日が幸せになる言葉」を抜き出したものだ。『赤毛のアン』は、実際に読んでみるとわかるのだが、世間でよく思われているような少女趣味的な小説ではけっしてない . . . 本文を読む