ユーラシアウァッチ:ロシアから見る世界情勢

ロシアは一帯一路の地政学的要所。米中対立や中東対立のキープレイヤー。マスコミのロシア情報は貧しい。その致命的穴を埋める。

ロシア極東連邦大学外学院にロシア発のサイバーセキュリティ科設立

2019-06-13 17:47:16 | AI ブロックチェーンなど

 2018年9月(訳注:ロシアの学年は9月開始)からロシア極東連邦大学(沿海地方ウラジオストク)は
 ロシア発のサイバーセキュリティ―法に特化した大学院修士課程を設立する。2018年度は20人分の奨学生枠が設けられた。
 2018年8月2日付で同大学が発表。
 このコースの卒業生らは、AI、ビッグデータ、VR、ブロックチェーンなどに特化する技術企業に法務サポートを提供するとともに、
 これら分野でのスタートアップを法的リスク軽減の面で支援する。
 同コースの主任を務める極東連邦大学ロースクールのドレミュガ副校長によれば、
 学生たちはまずAIやVR技術利用の法的・倫理的問題、およびグローバル情報空間や仮想通貨の規制を学び、
 そしてサイバー犯罪やサイバー犯罪防止を研究する。
 「高度技術市場でプレゼンスを拡大するには、エンジニアや経営者だけでなく市場ルールの現状と改正状況に周知した専門家が必要です。
 この市場ルールを自ら作っていける専門家が必要なのです。このような専門家がいれば、スタートアップ企業だけでなく、ロシア全体にとっても重要なアドバンテージとなります」と同副校長は言う。
 「ロシアではAIやビッグデータの広範囲での導入はまだ遅れています。この分野で先行するEUや米国、中国、シンガポールの経験を参考に、ロシアでもこれらの技術を発展させていくことを狙っています」とドレミュガ氏は言う。
 このコースには講師として韓国高麗大学のサイバー法センター教授や、捜査機関の専門家、
 ロシア国家ニューロテクノロジー技術イニシアチブセンターの専門家が招かれている。(8/3)

ロシア国営鉱業企業「ノルニケル」とIBMが共同でデジタル技術開発センター設立

2019-06-13 17:44:53 | AI ブロックチェーンなど
 モスクワ物理工科大学、国営ノルニケル、IBMは
 同大学を基盤に鉱工業向けデジタル技術開発部門の研究および専門家養成センターを設立する協定を結んだ。
 6月6日ペテルブルク国際けーざいフォーラムにおいて、それぞれの組織の代表者がこの協定に署名した。
 同日付でモスクワ物理工科大学が伝えた。
 同大学のクドリェフツェフ学長によれば、新設センターの主な課題は、効率化技術、IOT、ブロックチェーン技術の効果的実用法の習得などである。
 同センターは特に鉱工業分野の実用課題に取り組み、オープン標準を基盤にITを活用した鉱工業向け技術を開発する。
 協定に従えば、同大学では新しい大学院生用ブロックチェーンプログラムがスタートする。2019年秋には初年度の同プログラム受講者が集められる。
 ノルニケル社は受講者に奨学金を提供するほか、実験用に同社の施設・設備を提供する。IBMは同講座向けに自社のIT開発にかかわる資料やデータソースへのアクセスを認める。
 モスクワ物理工科大学は、伝統的に自然科学、工学分野の専門家養成に定評のある国立大学であり、
 今後の需要を見込んでブロックチェーン技術の専門家養成に力を入れている。(6/6)

ロシアは中国との取引向け仮想通過センターを設立

2019-06-13 17:43:23 | AI ブロックチェーンなど
 ペテルブルク経済フォーラムにおいて、ロシア極東投資誘致・輸出支援局長レオニード・ペトゥホフ氏は、
 中ロ国境地域にオフショア仮想通過事業センターを設立する案を発表した。6月4日付pravda.ruが伝えた。
 同局長のアンによれば、中ロ国境が設定されたアムール河上の島に仮想通過関連企業の特別区域を設定し、税制優遇を適用するとともに、
 この特区では仮想通過市場の稼働とともに仮想通過による商品取引を認めるというものだ。
 ロシア中央銀行と金融規制当局は、ロシア国内における仮想通過の流通を厳しく取り締まる姿勢を示しており、
 このペトゥホフ氏の案は中ロ国境の一部地域にだけ特例を認める折衷案である。(6/4)

ロシア金融監督委員会は仮想通貨マイニングの取り締まりへ

2019-06-13 17:41:12 | AI ブロックチェーンなど
ロシア下院金融市場委員長あなとりー・アクサコフ氏によれば、
下院は仮想通過マイニングを行政法違反とする法案を準備している。
同委員長は、オープンブロックチェーンにおいて創出された仮想通貨は違法であると指摘する。
6月10日付plusworld.ruが伝えた。
アクサコフ委員長は、ロシア連邦法に基盤を持たない仮想通貨の扱いは不適切であると主張する。
同委員長の意見では、マイニングや発行、仮想通貨取引所の運営などは禁止されるべきである。
 同時に同委員長は、マイニングが禁止されているにもかかわらず、仮想通貨の保有は現在ロシアで禁止されていない。
これは外国の仮想通貨取引所で入手販売するケースに限られる。(6/4)

ロシア中銀は ビットコインを金融市場と認めない

2019-06-13 17:37:25 | AI ブロックチェーンなど

 ロシア中央銀行は、仮想通過をゲームのようなものと名付け、金融市場とは認めない方針を表明した。
 同行のセルゲイ・シヴェツォフ副総裁は、多くの人々は、これらデジタル資産の将来価値について過剰な期待を抱きすぎていると指摘する。
 6月7日付cryptofeed.ruが伝えた。
 「多くの人々が、デジタル資産から大きな収益を得られると考えているが、仮想通過は絶えずルールが変わるゲームのようなものだ。
 仮想通貨保有者は、とてもおかしなプロジェクトに投資している。このような投機の余波で、実体経済にも悪影響が及びうる」とシヴェツォフ氏は言う。
 同氏によれば、金融監督機関は以前にも警告してきたように、仮想通過の規制に関して厳しい姿勢で臨む構えである。
 過去には中銀総裁ナビウリナ氏も「いわゆるビットコイン熱狂は徐々に冷めつつある」と発言した。
 ナビウリナ総裁はキャッシュベリーを金融ねずみ講の例として挙げて、その損失が30億ルーブルに達したと指摘。
 同総裁は、政府が市民の資産について保護に乗り出すべきと主張している。(6/7)