2018年9月(訳注:ロシアの学年は9月開始)からロシア極東連邦大学(沿海地方ウラジオストク)は
ロシア発のサイバーセキュリティ―法に特化した大学院修士課程を設立する。2018年度は20人分の奨学生枠が設けられた。
2018年8月2日付で同大学が発表。
このコースの卒業生らは、AI、ビッグデータ、VR、ブロックチェーンなどに特化する技術企業に法務サポートを提供するとともに、
これら分野でのスタートアップを法的リスク軽減の面で支援する。
同コースの主任を務める極東連邦大学ロースクールのドレミュガ副校長によれば、
学生たちはまずAIやVR技術利用の法的・倫理的問題、およびグローバル情報空間や仮想通貨の規制を学び、
そしてサイバー犯罪やサイバー犯罪防止を研究する。
「高度技術市場でプレゼンスを拡大するには、エンジニアや経営者だけでなく市場ルールの現状と改正状況に周知した専門家が必要です。
この市場ルールを自ら作っていける専門家が必要なのです。このような専門家がいれば、スタートアップ企業だけでなく、ロシア全体にとっても重要なアドバンテージとなります」と同副校長は言う。
「ロシアではAIやビッグデータの広範囲での導入はまだ遅れています。この分野で先行するEUや米国、中国、シンガポールの経験を参考に、ロシアでもこれらの技術を発展させていくことを狙っています」とドレミュガ氏は言う。
このコースには講師として韓国高麗大学のサイバー法センター教授や、捜査機関の専門家、
ロシア国家ニューロテクノロジー技術イニシアチブセンターの専門家が招かれている。(8/3)