6月18日ロシア下院総会において米ロ中距離核戦力(IFM)全廃条約の効力停止を定めた新法案が可決された。本年三月プーチン大統領令提案されたものであり、大統領は5月に法案を提示していた。今回下院は全会一致でこれを可決。ロシア外務省は短中距離ミサイル分野での国防能力再発展を開始すると告げた。同日付で下院広報紙「パーラメントペーパー」が報じた。
リャプコフ外務副大臣はじめロシア政府関係者は、90年代以来、米国側がこの条約の違反に当たるミサイル実験や無人戦闘機導入、ミサイル防衛網と称したミサイル攻撃力の東欧への展開を進めてきたと批判。
リャプコフ外務副大臣は、ロシアで短中距離ミサイル実験と試験組み立て作業が再開されると告げた。そのうえで同副大臣は次のように言う。
「それでも我々は米国が同様のことをやらない限り、どの地域にも我々のミサイルを展開することはしません。米国が国際情勢をさらに緊迫化させるようなことをしなければ、ロシアは火薬に火をつけることはしないのです」
「ロシアが今回取った措置は、意に反してそうせざるを得なかったもので、政府ができる限り先延ばしにしてきたものだ。ロシア大統領は、いつでも条約の効力回復に向けた決定を取る用意がある、ということを強調しておきたい」と下院副議長のピョートル・トルストイ氏は言う。(6/18)
<EWの解説>
ロシアの議会制度では下院で可決された法案は、上院の審議を経たうえで閣僚会議で首相の署名を得、官報に公表されなければ効力を持たない。今回の下院における採択は、警告に当たる措置であるとみることができる。
全会一致で可決された法案であるが、各会派のスタンスは微妙に異なる例えば野党攻勢ロシアは「トランプ政権」の問題として批判し、別の大統領の下でなら再交渉もありうることを示唆している。
リャプコフ外務副大臣はじめロシア政府関係者は、90年代以来、米国側がこの条約の違反に当たるミサイル実験や無人戦闘機導入、ミサイル防衛網と称したミサイル攻撃力の東欧への展開を進めてきたと批判。
リャプコフ外務副大臣は、ロシアで短中距離ミサイル実験と試験組み立て作業が再開されると告げた。そのうえで同副大臣は次のように言う。
「それでも我々は米国が同様のことをやらない限り、どの地域にも我々のミサイルを展開することはしません。米国が国際情勢をさらに緊迫化させるようなことをしなければ、ロシアは火薬に火をつけることはしないのです」
「ロシアが今回取った措置は、意に反してそうせざるを得なかったもので、政府ができる限り先延ばしにしてきたものだ。ロシア大統領は、いつでも条約の効力回復に向けた決定を取る用意がある、ということを強調しておきたい」と下院副議長のピョートル・トルストイ氏は言う。(6/18)
<EWの解説>
ロシアの議会制度では下院で可決された法案は、上院の審議を経たうえで閣僚会議で首相の署名を得、官報に公表されなければ効力を持たない。今回の下院における採択は、警告に当たる措置であるとみることができる。
全会一致で可決された法案であるが、各会派のスタンスは微妙に異なる例えば野党攻勢ロシアは「トランプ政権」の問題として批判し、別の大統領の下でなら再交渉もありうることを示唆している。
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