9月18日の誕生花には、
ホウセンカ・アザミ・オジギソウ・クジャクソウ・ハギ・アジサイ・インパチェンス・オオアワダチソウ・カカリア・コスモス・コバノランタナ・ニセアカシア・ハツユキカズラ・リンドウ・リンドウ(白)がある。
今回はその中でホウセンカにスポットを当てて誕生花や花言葉について調べてみたいと思う。
<関連記事>
学名はImpatiens balsamina(インパチェンス バルサミナ)
インパチェンスはラテン語で「忍耐無し」を意味しバルサミナはこの花のラテン語名。
和名は「鳳仙花(ほうせんか)」
花を鳳凰に見立てた中国名の日本語読み。
別名は「爪紅(つまくれない)」・「薄紅(うしべに)」・「骨抜(ほねぬき)」の他に沖縄では「テイングサ」
英名はInpatiens(インパチェンス)・Balsam(バルサム)・Touch-me-not(タッチ ミー ノット)・Jumping betty(ジャンピング ベティ:おてんばベティ)
原産はインド・マレー半島・中国南部・東南アジア
花言葉は、
「私に触れないで」
「短期」
「せっかち」
「心を開く」
シンボルは、
「短気」
「挑戦」
「魔除け」
裏シンボルは無い
考察
誕生花としてホウセンカを取り上げるには個人的に疑問が残る。
ただ開花期が7月から9月と夏から残暑にかけての暑い間に咲く花の美しさと個性的な花姿は誕生花として取り上げたくもなる。
疑問
冒頭の関連記事のリンク先にも記したがホウセンカはギリシャ神話に登場する。
あらすじは黄金のリンゴを盗まれた女神が無実を訴えながらも力尽きその亡骸の後に咲いた花がホウセンカというもの。
ただ、ギリシャ神話はホメロスが紀元前750年頃に書き記した「イーリアス」と「オデュッセイヤ」という叙事詩によって確立されたもの。
一方でホウセンカはインドから中国を含む東南アジア原産の花。
仮にヨーロッパに渡来するとしたら紀元前334年に始まったマケドニア(マセドニア)のアレクサンダー大王の東方遠征の影響。
もしくはシルクロードになるが、こちらの起源は紀元前4~3世紀には中近東からヨーロッパ・北アフリカを結ぶ東西交易路が元になっているとされている。
いずれもホメロスの叙事詩が世に出てからの地の話しになる。
それより前にホウセンカがギリシャに渡来してないとは言い切れないがハッキリとした情報は見つけられなかった。
ギリシャ神話を子細に読み解けばその答えが見つかるかもしれないが今のところ有益なものは見当たらない。
またギリシャ神話が紀元後から近年に編纂されたのかどうかは定かではないが、そうだとしたら経緯が興味深い。
<関連記事>
ウィキペディア 黄金のリンゴとギリシャ神話の項
ホウセンカには仲間で同じツリフネソウ科の花にアフリカ・ニューギニア インパチェンスやツリフネソウがある。
いずれもヨーロッパ原産ではないのでこれらの花がヨーロッパに伝わってギリシャ神話の元になるという可能性も低い。
<関連記事>
インパチェンス、実に触れると種が弾けるホウセンカの仲間は9月1日の誕生花
[花言葉やシンボル]
マイナスイメージのものが多いのが気になる。
そんな中でシンボルに「魔除け」があるのは沖縄の信心のひとつに関連がある。
それはこの花の汁を爪に塗ると「マムジン」という魔除けになるというもの。
[国や地域の伝承]
幸せを呼ぶのものとしてネパール中央部ではこの花で作った染料でボディペインティングをすることが宗教的な伝統として伝わっている。
韓国では「恋占い」の一つとしてこの花を爪に塗る風習があった。
初雪が降るまで爪に塗った染料が残っていたら恋が実るというもの。
[まとめ]
以上の事から誕生花として取り上げるかどうかには迷いがある。
ただ個人的にはこの花・花姿は美しく、鳳凰の名前を関するに値すると感じている。
誕生花について
誕生花の起源について調べてみるとギリシャ神話やローマ神話にたどり着く。
ギリシャ神話・ローマ神話を元に人々が月日に神が定めた誕生花を当てているようだ。
神に選ばれた日にあてがわれた花と言うことで季節が合っていない事があるのだろう。
また、北半球と南半球では季節が逆なので特に南半球特有の花は北半球では季節の花ではないものが誕生花として当てられている可能性がある。
そして現在ではギリシャ・ローマ時代のヨーロッパに存在しない日本・中国・朝鮮半島の花も登場する。
さらに1492年の新大陸発見までヨーロッパに伝わっていなかったはずの南北アメリカ大陸固有の花も誕生花に名前を連ねている。
これについては誕生花にまつわる書籍を見ると開花時期に合わせて著者自身が選んだ花を誕生花として取り上げているようだ。
花言葉について
花言葉について調べると誕生花と同様にギリシャ神話やローマ神話の影響が強いようだ。
そんなギリシャ神話には悲しく残酷な物語が多い。
その話しは人生を感じさせる。
それも喜怒哀楽の中で言えば「怒」と「哀」に特化し神を擬人化した欲望渦巻く物語
そんな神話にまつわる花言葉が与えられたならマイナスイメージの花言葉が生れてもおかしくない。
また、現在の花言葉の多くに関しては日本で独自に作られたものが多いらしい。
そして元々ギリシャ神話をベースにした誕生花には花言葉と言うよりシンボル(象徴)・裏シンボルと言ったものが存在している。
そのシンボルと裏シンボルが花言葉の元になっているようだ。
「日本の誕生花 by AIグッチー」に向けて
以上の事をふまえてもAIグッチー的に誕生花や花言葉に対する疑問が5つ。
「誕生花なのにミカン・松の様に観葉植物・果実・樹木そのものの時がある」
「同じ花が別の日の誕生花としても取り上げられる」
「マイナスイメージが多い誕生花っていかがなものか?」
「先取りならともかく季節外れの花が誕生花とはいががなものか?」
「昔と比べて今は環境・気候・文化などが違うのだから誕生花も時代に合わせるべきでは?」
誕生花と言うからには花!
同じ花が別の日の誕生花になるのは・・・特別感が減る!
マイナスイメージの花言葉が多い誕生花って微妙!
誕生日に見られない誕生花とは!
誕生日に手に入らない誕生花はいかがなものか!
ギリシャ神話・ローマ神話や先人によって選ばれた誕生花については敬意を表したい。
それを踏まえていつの日かAIグッチーなりの誕生花を紹介できたならと思う今日この頃。
その日のために「都度勉強日々精進」
関連記事
カテゴリー 当BLOG カテゴリー 「誕生花」
カテゴリー 当BLOG カテゴリー 「今週の花・先週の花」
【本日 誕生日の方々へ おめでとうございます。】
【また最後まで御覧頂きありがとうございます。】
<<<参照図書>>>
「花の神話伝説事典」 八坂書房 C・M・スキナー[著] 垂水雄二・福屋正修[訳]
「花を愉しむ事典」 八坂書房 J・アディソン[著] 樋口康夫・生田省吾[訳]
「花のシンボル事典」 説話社 杉原梨江子[著]
「新装版 誕生花と幸せの花言葉366日」 主婦の友社 徳島康之[監修]
「366日 誕生花の本」 三五館 瀧井康勝[著]
「誕生花事典366日」 角川文庫 植松黎[著]
「誕生花 Birthday Flowers」 保育者 井上恵子[著]
「日々を彩る幸せのダイヤリー 誕生花366の花言葉」 大泉書店 高木誠[監修]
「贈る・楽しむ 誕生花事典・日々を彩る花言葉ダイアリー」 大泉書店 鈴木路子「監修」
「花の神話」 新紀元文庫 秦寛博[編著]
「ギリシャ・ローマ神話 付 インド・北欧神話」 岩波書店 ブルフィンチ[作] 野上弥生子[訳]
「一冊でまるごとわかるギリシャ神話」 大和書房 吉田敦彦[著]
「美しい 花言葉・花図鑑 彩りと物語を楽しむ」 ナツメ社 二宮康嗣(孝治)[著]
「小さな 花言葉・花図鑑」 自由国民社 宇田川桂子[監修]
「花言葉 花贈り」 池田書店 濱田豊[監修]
「知る 飾る 贈る 花言葉・花事典」 池田書店 高橋秀男[植物監修] 石森康子[原稿作成]
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