[写真は3枚]
※:7月18日「アマリリスの歌」などに関して [まとめ] に追記
一部訂正(赤文字)・追記(青文字)
※:7月16日Youtube動画「アマリリスの歌」を追加して再投稿。
(romeo135bbさんからのコメントがきっかけです、ありがとうございます)
7月16日の誕生花には、
アマリリス、ニチニチソウ、ストック、ストック(赤)、ヒオウギ、 ライラック、
ライラック(白)、コスモス、クルクマ、サボテン、ジンジャー、タイム、トキソウ、
ニチニチソウ、 ハス、ハマヒルガオ、ポーチュラカがある。
今回はその中でアマリリスについて学ぶ。
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アマリリス、輝くように美しく時に妖艶な花は4月18日の誕生花
[Youtubeで見かけた「アマリリスの歌」]
和名は「紅筋山慈姑(べにあいさんじこ)」
英名は「ナイトスターリリー」
学名はHippeastrum hybridum
Hippeastrumは「馬の様に大きな星形(の花)」≒「騎手の星」を意味する。
hybridumは「雑種の」を意味する。
ヒガンバナ科の花。
原産は、ブラジル・ペルーなどの中南米。
開花時期は5月から7月と10月前後。
花持ちは5日から10日ほど。
日本では関東以南で九州までの沿岸付近の温暖な気候で育つ。
花言葉は、
「おしゃべり」
「ほどよい美しさ」
「内気」
「自尊心」
「輝くばかりの美しさ」
「誇り」
「内気な美しさ」
シンボルは、
「輝かしい美しさ」
「純朴」
「誇り」
裏シンボルは、
「おしゃべり」
「虚栄心」
「臆病な心」
考察
<古代ローマ伝説>
羊飼いの少女アマリリスは少年に恋をしていた。
少年の名はアルテオ。
でもアルテオは別の少女に思いを寄せている。
それを知ったアマリリス。
アルテオに自分を好きになってほしいと神に祈った。
神は一本の矢をアマリリスに与える。
アマリリスはその矢で自らの体を傷つける。
傷から流れ出た血はアルテオが住む家まで流れた。
驚いたアルテオは血を辿りアマリリスのもとへたどり着く。
アルテオはアマリリスを抱きしめ「君に恋してる」と告げる。
その後二人の姿を見た者はいない。
<花言葉・シンボル>
「輝かしい美しさ」
花が華やかで大きいことが由来。
「純朴」
ローマ神話の少女アマリリスの純朴な心が由来。
「誇り」
草丈が高く細長い茎がすっと点に向けて伸びる姿が誇らしく見えるため。
<花言葉・裏シンボル>
「おしゃべり」
西欧で口が悪い者への拷問にラッパ状の道具を持たせて晒し者にした。
この風習がラッパ状の花姿を結び付けたと考えられる。
(一般にラッパ状の花や大輪の花の花言葉に「おしゃべり」が用いられる)
「虚栄心」
大輪の花が自慢しているように見えることが由来。
「臆病な心」
古代ローマ神話の少女アマリリスの控えめでひたむきな心が由来。
<薬用・有毒植物>
全草にリコリンを含むものでアルカロイド系毒物。
ヒガンバナ科の花全般に言えるが特に球根に毒が多い。
(特にヒガンバナの球根に多く、田んぼのあぜ道にモグラ除けとして植えられることも)
エタノール・石油エーテル・クロロホルムに溶けアメーバ赤痢に有効と言われる。
まとめ
アマリリスは誕生花の起源とされるギリシャ・ローマ神話には登場しない。
中南米原産なのでヨーロッパに伝わったのは速くても16世紀以降。
にもかかわらず古代ローマ神話に登場する。
神話の出どころはウェルギリウス(紀元前70~19年)の記した「詩選」
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コトバンク ウェルギリウス
この中に羊飼いの少女アマリリスが登場する。
アマリリスはヒガンバナ科、この科で地中海と言えば有名な花はスイセン。
もともとアマリリスと呼ぶ花がスイセンや仲間の花で存在していたのではないか。
その花の伝説がローマ神話として作られる。
次代が経って現在のアマリリスがヨーロッパに渡る。
このことから現在のアマリリスは中世以降に古代神話と結びつけられた。
資料が無いので推測するしかないが、
「現在のアマリリスの花の美しさに西欧の人々が魅了された」
「昔の花から現在のアマリリスに置き換わった」
と考えられる。
花の色が白・桃色・赤と複色。
しかも白い花の近くに赤い花を置くと花粉が交配したときに花色が複色に変わる。
その様子を西欧の人たちも見てきたに違いない。
白い花に赤い斑が入る。
場合によっては白よりも赤色が深く広がる。
これはバラの赤花の誕生伝説に似たところがある。
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美しく白い花に血ような赤が広がる。
そのことからアマリリスの伝説と結びつけ花の名前にしたと考えられる。
ここでアマリリスが誕生花として登場するのは、
4/18、5/6、5/7、5/26、5/27、5/28、5/30、6/7、6/21、7/16、1/20、
1/26、2/11、2/12、2/24、3/22
16回とかなり多く登場する花。
最盛期の5月に多いのはもちろんだが一般的な開花期ではない冬場も入っている。
原産が南半球側で季節が逆ということもあるのだろう。
ただ私の家にあるアマリリスは同じ株で最高年に4回花が咲く。
その時期は4月・6月から7月・10月前後・2月前後。
年に何度も美しく大輪の花を見られるのはさぞかし中世の人々を魅了したに違いない。
上記を踏まえて中南米原産ではあるが誕生花に取り上げたい花。
時期は候補が多数あるが花の最盛期で日本なら例年咲くであろう5月が適当と思う。
まとめへの追記 [7月18日に追記]
冒頭で追加した動画で紹介している「アマリリスの歌」
現在作曲はフランス人作曲家ヘンリー・ギース (1839~1908)となっている。
古くは作曲家でもあった国王ルイ13世(1601~1643)作曲という説もあるようだ。
また、NHKではフランス民謡として紹介されている。
いずれにせよフランスで生まれた可能性が高いことが分かる。
花言葉の起源は現在のトルコで17世紀ごろに花開いた文化であるセラム。
それが18世紀にイギリスに渡りヨーロッパへと広がった。
そして19世紀のフランスで「花言葉」へと昇華していった。
19世紀と言えば作曲家ギースが活躍したであろう時代と合う。
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時代背景をまとめ推測すると、
アマリリスは16世紀以降にフランスに渡る。
その美しさで多くの人を魅了する。
17世紀ごろまでにある種の歌として広がる。
(もしかするとかなり昔(紀元前?)から歌があったのかもしれない)
18世紀には花言葉が誕生する。
19世紀に現在の原型となる曲が確立する。
20世紀までに誕生花として登場する。
いずれにしても現在のアマリリスが人々を魅了したのだろう。
誕生花について
誕生花の起源について調べてみるとギリシャ神話やローマ神話にたどり着く。
ギリシャ神話・ローマ神話を元に人々が月日に神が定めた誕生花を当てているようだ。
神に選ばれた日にあてがわれた花と言うことで季節が合っていない事があるのだろう。
また、北半球と南半球では季節が逆なので特に南半球特有の花は北半球では季節の花ではないものが誕生花として当てられている可能性がある。
そして現在ではギリシャ・ローマ時代のヨーロッパに存在しない日本・中国・朝鮮半島の花も登場する。
さらに1492年の新大陸発見までヨーロッパに伝わっていなかったはずの南北アメリカ大陸固有の花も誕生花に名前を連ねている。
これについては誕生花にまつわる書籍を見ると開花時期に合わせて著者自身が選んだ花を誕生花として取り上げているようだ。
花言葉について
花言葉について調べると誕生花と同様にギリシャ神話やローマ神話の影響が強いようだ。
そんなギリシャ神話には悲しく残酷な物語が多い。
その話しは人生を感じさせる。
それも喜怒哀楽の中で言えば「怒」と「哀」に特化し神を擬人化した欲望渦巻く物語
そんな神話にまつわる花言葉が与えられたならマイナスイメージの花言葉が生れてもおかしくない。
また、現在の花言葉の多くに関しては日本で独自に作られたものが多いらしい。
そして元々ギリシャ神話をベースにした誕生花には花言葉と言うよりシンボル(象徴)・裏シンボルと言ったものが存在している。
そのシンボルと裏シンボルが花言葉の元になっているようだ。
「日本の誕生花 by AIグッチー」に向けて
以上の事をふまえてもAIグッチー的に誕生花や花言葉に対する疑問が5つ。
「誕生花なのにミカン・松の様に観葉植物・果実・樹木そのものの時がある」
「同じ花が別の日の誕生花としても取り上げられる」
「マイナスイメージが多い誕生花っていかがなものか?」
「先取りならともかく季節外れの花が誕生花とはいががなものか?」
「昔と比べて今は環境・気候・文化などが違うのだから誕生花も時代に合わせるべきでは?」
誕生花と言うからには花!
同じ花が別の日の誕生花になるのは・・・特別感が減る!
マイナスイメージの花言葉が多い誕生花って微妙!
誕生日に見られない誕生花とは!
誕生日に手に入らない誕生花はいかがなものか!
ギリシャ神話・ローマ神話や先人によって選ばれた誕生花については敬意を表したい。
それを踏まえていつの日かAIグッチーなりの誕生花を紹介できたならと思う今日この頃。
その日のために「都度勉強日々精進」
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カテゴリー 当BLOG カテゴリー 「誕生花」
カテゴリー 当BLOG カテゴリー 「探求:誕生花・花言葉」
本日 誕生日の方へ おめでとうございます。
また御覧 頂きありがとうございます。
<<<参照図書>>>
「花の神話伝説事典」 八坂書房 C・M・スキナー[著] 垂水雄二・福屋正修[訳]
「花を愉しむ事典」 八坂書房 J・アディソン[著] 樋口康夫・生田省吾[訳]
「花のシンボル事典」 説話社 杉原梨江子[著]
「新装版 誕生花と幸せの花言葉366日」 主婦の友社 徳島康之[監修]
「366日 誕生花の本」 三五館 瀧井康勝[著]
「誕生花事典366日」 角川文庫 植松黎[著]
「誕生花 Birthday Flowers」 保育者 井上恵子[著]
「日々を彩る幸せのダイヤリー 誕生花366の花言葉」 大泉書店 高木誠[監修]
「贈る・楽しむ 誕生花事典・日々を彩る花言葉ダイアリー」 大泉書店 鈴木路子「監修」
「花の神話」 新紀元文庫 秦寛博[編著]
「ギリシャ・ローマ神話 付 インド・北欧神話」 岩波書店 ブルフィンチ[作] 野上弥生子[訳]
「一冊でまるごとわかるギリシャ神話」 大和書房 吉田敦彦[著]
「美しい 花言葉・花図鑑 彩りと物語を楽しむ」 ナツメ社 二宮康嗣(孝治)[著]
「小さな 花言葉・花図鑑」 自由国民社 宇田川桂子[監修]
「花言葉 花贈り」 池田書店 濱田豊[監修]
「知る 飾る 贈る 花言葉・花事典」 池田書店 高橋秀男[植物監修] 石森康子[原稿作成]
子供の頃に習った「アマリリス」の歌が浮かんできました。
お写真、とても優しい色の花ですね。
コメントを頂きありがとうございます。
>「アマリリス」の歌・・・知らないなぁと思いながらYoutube検索して聞くと、
「タンタンタ~タ タンタンタ~ン タンタンタ~タ タタタタタ~タ」
で気持ちは「あぁあぁ♪聞いた聞いた!」おかげで久しぶりに子供のころを思い出しました。
今後ともよろしくお願いいたしますm(__)m