飛~日記

飛の感じた事をおしらせしま~す!

そばにいるのに、遠くにいるような存在

2012-04-01 00:51:52 | Weblog
仕事の帰りに、向かいの席に座る親子に見える三人の行動に目を引かれました。

その上の子は微動だにしないでiPadの画面をじっと見つめているし、下の子はiPhoneを黙々と弄っています。それに、父親も無我夢中でパチパチとノートパソコンのキーボートを叩いているのです。つまり、親子三人が並んでIT商品に夢中になっていて、ろくに言葉を交わしていない光景は言葉が出ないほどあまりにも奇妙なわけです。

せっかくの貴重な親子の時間なのに、なぜ子供たちと楽しくコミュニケーションを取ろうとしないんですか。普通なら、「今日は楽しかった?」「ねぇ、パパ、次の駅ってなんていう駅、知ってる?」などと話し合っているのではないでしょうか。

もともと「ちょっと静かにしてもらえないかな」と注意したいほどぎゃあぎゃあ騒いでいる子供たちのはずなのにね…この先いつか子供連れで賑わう車両がこんなに静かになってしまうかと思ったら、ちょっと悲しくなってきました。

iPhoneの普及につれて、自分のクラスの雰囲気も少しずつ変わってきていると感じました。十人のクラスですが、最初は一人二人が持っていて、それからどんどん増えてきて、今は私以外みんな持っているようになりました。しかも、授業中こっそりと弄ったりフェイスブックなどをしたりする人もいます。一体何のために授業にでるんだろうか、さっぱりわからなくなりました。ちょっと本末転倒なんじゃないでしょうか。

勤めている友達Aさんから、こういう話を聞きました。
「私はね、同僚や友達と食事している時、絶対!スマートフォンは禁止って注意するの。だってさ、せっかくみんなが時間を作って集まって食事するのに、なんでフェイスブックばっかりやってるの?わけわかんない!大切な友達が今目の前にいるのよ!どうして目の前の人と話さないで、電話向こうの人とやりとりしてるわけ!?そんなの、おかしいよ!」と言っていました。

IT商品が悪いというわけではないが、確かにそれを通して地球の距離が縮んでいて、誰かと話したい時いつでも話せるし、誰かの顔を見たい時もいつでも見られます。ところが、それで人と人の距離が本当に縮んでいるかどうかについては、まだ断言できないと思います。そばにいるのに、遠くにいるような存在というのは、まさしく今のIT社会のありさまだと言えるでしょう。