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(22 ページ リ ア ホ ナ2021年6月号)
イスラム教国に住む末日聖徒イエス・キリスト教会の会員として,不快感を覚えたことは一度たりともありませんでした。
キャロル・チョムジャク
わたしたち家族は 2013 年秋にアラブ
首長国連邦のドバイに到着し,皆,教
会に出席することを楽しみにしていま
した。
これまで様々な場所で教会に出席してき
ましたが,その経験はいつでも予想にたがわぬ心地良いものでした。
すでに何が行われるのかを理解した状態で初めて扉をくぐり,あっという間に一度も会ったことのない人たちのグループの一員になれるという点を,わたしたちはとても気に入っています。
たくさんの国からやって来た末日聖徒から成る,この愛にあふれたグループに加わったとき,わたしたちの期待は満たされ,また,わたしたちの信仰と献身は,ドバイに滞在している間に大きく成長しました。
ドバイで過ごした時間,そして,わたしがこれまで幸運にも続けてこられた方法で教会や礼拝に出席できた結果として出会ったすばらしい人々を,わたしは決して忘れません。
アラブ首長国連邦の指導者の方々にはぜひとも,彼らが礼拝を許してくれたこ
とによって,わたしたちがどれほどの贈り物を受けているかを理解してほしいと願っています。
予想外だったのは,自分とは宗教が異なる人たちとともに暮らし,交流した結果,わたしの信仰が大きく成長したことでした。
人々の生活において神が中心にあることが,これほどまでに広く行き渡っている場所に住んだのは初めてでした。
神への信頼について話すわたしが喜びと爽快感を覚えたのは,自分が言ったことを他人から過小評価されたり,気分を害したりすることなく,自分の人生における神や宗教の影響について話をすることができるという点でした。
そんなふうに感じたのは,ドバイで出会ったほとんどの人たちが,わたしと同じ
ように話をし,言葉を交わせばすぐにつながりが生まれたからです。
わたしと同じようにプールサイドで子供たちの水泳の練習が終わるのを待っていた母親の隣に座って,わたしは自分が試練を乗り越えようと苦労していることや,落胆を感じていることなどを話しました。
背景のドバイの写真/GETTY IMAGES
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(24ページ リ ア ホ ナ)
このイスラム教徒の母親は親切な励ましの言葉をかけ,神は必ずわたしたちを見守っていてくださり,苦難を乗り越えるのを助けてくださると言ってくれました。
彼女の神ではありません。
わたしの神でもありません。
わたしたちの神です。
ある日,娘と一緒に地下鉄に向かって歩いていたときには,首長国人の女性が親切にも車に乗せてくれました。
彼女は,治療のために合衆国に行かなければならないほどの健康上の問題を抱える息子さんにまつわる経験を話してく
れました。
女性の話の中には,神の御心への信仰と信頼,そして注意深い配慮が織り込まれていました。
わたしが彼女と彼女の家族のために祈りますと伝えると,彼女は理解と愛をもってこれを受け入れてくれました。
理解され,受け入れられる
家庭で教育を行うホームスクーリング仲間の家族と会う場は,いつでも安心できる共同体のような雰囲気でした。
そのグループには,ほぼすべての宗教の人たちが参加していました。
神,祈り,礼拝について話をするときには,だれもがすべての人たちから理解され,受け入れられていると感じていました。
同じキリスト教徒同士であっても,様々な宗派が 存在します。
ホームスクーリングをしているほかのキリスト教徒と会うとき,わたしの特定の宗教や信念体系がどんなものであろうと完全に受け入れてもらえるというのはすばらしいことでした。
わたしたちは神への献身のおかげで,共通の倫理と共通の習慣を持っていました。
娘の家庭教師先である子供たちのヒンズー教徒の母親と話をしたときには,毎日瞑想や礼拝を熱心に行っているという話を聞き,信仰や信条が彼女にとってどれだけ中心的なものであるかを知りました。
共通の価値観
そして最後に言っておきたいのは,夫とわたしが子供たちに教えている価値観が大切にされている場所に住んでいることを,わたしがとても尊いと感じていたということです。
わたしたちは子供たちに,酒を飲まず,薬物を使わず,健康に気をつけるよう教えています。
服装や身だしなみは品が良く慎み深いものにするよう教えています。
ドバイに到着して最初の数日間で見つけて気に入ったものの一つは,ショッピングモールのドアに掲げられている,服装と行動についての注意事項の看板でした。
家族とわたしはすぐに,これは標準が書かれた小冊子『若人の強さのために』からそのまま抜粋したような文章だと言い
合いました。
皆,これを大いに気に入りました!
ドバイに住む,キリストを信じ,神を畏れる女性として,不快感を覚えたことは一度たりともありません。
それどころか,わたしは出会う人たちから励まされ,自分の信念を強くしてもらっていると感じていました。
これまでに暮らしたほかの場所では,そうした感覚を至る所で覚えるという経験はありませんでした。
2020 年 4 月の総大会でアラブ首長国連邦ドバイ神殿の建設が発表されたとき,わたしたち家族は口をあんぐりと開けるほど驚き,あまりの衝撃に互いの顔をただ見詰め合うばかりでした。
中東に神殿ができるのだと,わたしたちは大いに喜びました。
中東に住む多くの教会員のために,わたしの心は幸せに包まれています。
この国の人々にとっての聖なる家である美しいモスクが点在する風景の中に,この聖なる家が建つことを許可してくださったアラブ首長国連邦の指導者の方々に,わたしは深く感謝しています。
これはとてつもなく意義深い,決して忘
れることのない瞬間です。■
筆者はアメリカ合衆国ユタ州在住です。
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