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一重の桃色の梅「雛曇り」(梅シリーズ09)

2020年02月24日 08時21分03秒 | 

一重の桃色の梅「雛曇り」。満開になると花芯の紅色が強くなる。五弁抱え咲きのいかにも紅梅らしいめでたい梅だ。

(2020-02 東京都 神代植物公園)  

 

梅「雛曇り」

吉野梅郷の うめだより によると、薄紅中輪、普通の五弁抱え咲き
で実梅の特徴を持ち、満開すると花底の紅が濃くなり底紅を表す、
とあります。

ひなぐもりには 「雛曇り」 の字を当ててサイトでも販売されています
から、ひな祭りの頃、早春の不安定な空の様子を指す語ではないか
と思って検索したのですが、出てきません。
(水戸偕楽園では 「雛雲」 という字を当てていました=追記参照)

さらに調べると、万葉集に出てくる古い言葉でした。
碓氷の彩 に、
     ひなぐもり碓氷の坂を越えしだに妹が恋しく忘らえむかも 
             (万葉集 巻20 他田部子磐前) 
という和歌が載っています。
碓氷の坂は碓氷峠で、碓氷の語源は 「うす日」 だという説もあり、
ひなぐもりは碓氷の枕詞になっています。
 
俳句グループ 「船団の会」 ホームページ 「e船団」 によると、 
「日曇り」 と書いて 「ひなぐもり」 と読むのだそうで、薄日を表す
ことばだそうです。

昨日の天気はほぼ 「ひなぐもり」 でした。
「雛曇り」 もなかなか良い言葉ですから、これはこれで梅の品種名として
使いたいですね。



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