平日は人が少なくてよい。
メモを取りながら3時間、じっくり観た。
今週火曜日のこと。
デ・キリコの脳の中は一体どうなっているのか。実在しそうで絶対に実在しない事物をキャンバス上に出現させることができる彼の、描く力/画面構成力は、素晴らしい。
遠近法の故意の錯乱によって「観る者の不安を掻き立てる」旨のことが何度もキャプションに書かれていたが、私はその点も含めて強く惹かれた。
第一次世界大戦前後の不穏な世界情勢の中で作品が生まれたことを考えると決して褒められた態度ではないのだが、これらの絵に出会えたことが嬉しくて、絵の前に立って何度も口元が緩んでしまった。凄まじい表現に出会えたことの喜びが抑えきれなかった。
今日の鑑賞体験を大学のレポートにまとめないといけない。購入した図録を読み、デ・キリコを学び直すとしよう。
1階エントランスで
1階エントランスで その2 デ・キリコと
入口横の横断幕
鑑賞しながら書いたメモ 図録の表紙
暖冬。
ごく微量の霧雨。
雲に阻まれて初日の出は見られなかった。
見られなかったからこその思いを込めて、
郵送しないデジタル年賀状を書いた。
ゆく年くる年。
初日の出は見られなかったが、
大晦日の夕陽に手を合わせ、去年一年分の感謝をつぶやいておいてよかった。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
【7/8 全員参加完全即興「カフェドジェーム」@おとのしみ会】
全員参加完全即興を3つしたうちの1曲目。
タイトルだけ決めて4人が思うままに即興表現をしました。
再現性のない、今この時のこの4人でしか表現できないものが生まれたと感じます。
カフェドジェーム店内いっぱいに息づいていた、直(なお)さんの涼しげな作品『大水槽』に見守られつつ、本当に、楽しくて可笑しくて激しくて穏やかで嬉しい時間でした。
1年1か月ぶりに即興音日記を書きました。164曲目です。
ギターの断片と、「たいしたことなんてどこにもない」という言葉だけ決めておいて、ギターを弾きながら、その場でメロディーと歌詞を書いていきます。
私自身にもどんな音楽になるか分からないまま、気張らずに、流れるまま、演奏します。
音楽の一回性。偶然性。それはそのまま、人の人生の一回性、偶然性です。
私は即興音楽の中に、人の輝きと、人の存在と思考のかけがえのなさを聴きます。
「人間の音楽」は、上手いとか下手とかいう価値観とは別の次元に在ると私は思っています。
■即興音日記#164「しんけいしつのしつ」
daily improvised music#164 "quality of a nervous person"
録音データ
フジサキヒロカズ:曲・詞・ギター・声・ミュージックビデオ制作
2023年7月22日 自宅録音
2分41秒