2021年3月14日にアルバム『音楽と非音楽のあいだ=日常』を配信&CDリリースして、丸2年が経ちました。
全身全霊をかけて制作した11曲の音楽を、それを形にしたCDのアートワークを、心から愛おしく、誇らしく思います。
このリンクから全曲を聴くことができます(個人的にはYouTube Musicをよく使います)
以下、このアルバムについて少し書きます。
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「まだ見ぬ外部と出会う」ために私は作曲と即興を行っている。
まだ見ぬ外部は日々の暮らしの中に在る。
まだ見ぬ外部は暮らしの中から生まれてくる。
音楽は日常。
非音楽もまた日常。
音楽と非音楽のあいだに在る全ては日常。
非日常に没入したいという願いは私にはない。
私にとって音楽は、私を非日常に連れて行ってくれる道具でも手段でもメディアでもない。
外部は未知。
音楽は暮らしと地続きの外部。
未知は暮らしの中にある。
作曲することは生きること。
音楽は、素朴さと静寂と複雑さと興奮と越境と喜び。私にとって愛おしい音楽は、これらが感じられるもの。私の音楽もそうであってほしい。
このような考えのもと『音楽と非音楽のあいだ=日常』というアルバムタイトルを付けた。
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私の音楽は、大衆音楽でも商業音楽でも芸術音楽でもない。
私の音楽は、人間の音楽。
有史以来、世界中の人間が生み出してきた音楽は全て、
大衆音楽、商業音楽、芸術音楽である以前に、人間の音楽という地平に在ると私は考えている。
プロフェッショナル/アマチュアという概念や、良い/悪いという判断は、人間の音楽の地平においては些事に過ぎない。私にとっては。
もう一つ、人間の音楽にとって大切なことは、全ての人は生まれながらにして作曲者という事実。
世界中の人は皆、自分の暮らしに相応させた音楽をつくることができる。
私も作曲者。だから私の音楽も「人間の音楽」の地平に在る。
その地平にある無数の砂の一粒として、人がこれまでつくってきた音楽の歴史に連なっている。
私以外の誰か一人が、80億に届こうという人々の中の誰か一人が、この音楽に触れてくれたら。
そんな小さな希望を頭の隅の隅に忍ばせつつ、日々私は喜びの中で音楽をつくっている。
音楽はミュニケーション。
もし私の音楽に触れ、何かを感じた方がいて、もし何かが生まれるのなら、これに勝る喜びはない。
困惑、躊躇、否定、嫌悪。それらの感情の表明もまた、私にとっては望ましいコミュニケーション。
すべては私にとって、まだ見ぬ外部なのだから。
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これまでこの作品の制作と聴取に関わってくださった多くの方々、これから関わってくださるかも知れない新たな方々、
本当にありがとうございます。