5月25日の夕方。帰宅しても仕事は続く。合間に、息抜きをしようとクラシックギターを弾く。
指と弦のファーストタッチ。注意深く丁寧に最初のコードと次のコードを弾いてみる。いくつかの組み合わせを試してみる。いつも、いままでに弾いたことのないコードを弾くこと、繋げたことのないコード同士を繋げること、この二つをできるだけ心掛けている。
今日の、最初の二つのコードが繋がった瞬間、ああこれは音楽になると直感した。コードと鼻歌を少し絡めてみた。これはいける。
さあ整った。いつものように、ここが即興音日記の始まり。この二つが美しく繋がると、弾みで、導かれるようにそのあとの展開が生まれてくることがある。今日はすこぶる滑らかに繋がりが生まれてきた。歌詞も思いつくまま、即興的に60秒ほどで紙に書き留めた。敢えて、歌詞とメロディーを合わせる作業はしない。
162曲目の即興音日記。いつも通り、メロディーと曲構成は私の指と脳の気の向くまま。曲の着地点も決めずにいきなり動画を撮る。演奏はこの一度きり。ギターを弾きながらその場で作曲していく。歌詞を2回繰り返したが、もはや1回目のメロディーは覚えていない。始点から終点へ向けて、ただその瞬間に私が美しいと思った音を繋げていくだけ。これでいいと思ったところでギターを置く。
録った動画を見返して、今回は後追いの即興多重録音は要らないと判断した。
タイトル「さがしざわざながわら」はミュージックビデオを作りながら決めた。言葉遊び。歌詞から「さがしながら」「ざわざわ」の2語を選び、好きな響きになるよう切り貼りした。