コロナ感染者数3週連続で減少
厚生労働省は8月23日、全国に
約5000ある定点医療機関に8月
12日~18日に報告された、新型
コロナウイルスの新規感染者数
は計3万9295人で、1定点当た
り8.50人であったと発表した。
前週の約0.81倍で、3週連続で
減少した。
昨年の同時期は1定点当たり
17.84人であった。
都道府県別の最多は
岐阜県の17.46人、
次いで
岩手県15.06人、
鳥取県14.72人、
と続く。
主要都市では、
東京都3.63人、
愛知県13.15人、
大阪府4.58人、
福岡県7.18人、
であった。
9道県で増加した。
8月18日までの1週間に定点
医療機関に報告された新規
入院患者数は3619人で、
前週から613人減少した。
集中治療室(ICU)に入院した
患者は147人で、前週から
42人減った。
都道府県別では、
北海道9.79人、
青森県13.72人、
岩手県15.06人、
宮城県7.46人、
秋田県12.84人、
山形県9.12人、
福島県14.16人、
茨城県14.27人、
栃木県8.24人、
群馬県8.63人、
埼玉県8.26人、
千葉県7.84人、
東京都3.63人、
神奈川県5.15人、
新潟県8.91人、
富山県8.86人、
石川県10.46人、
福井県7.64人、
山梨県6.27人、
長野県11.69人、
岐阜県17.46人、
静岡県10.25人、
愛知県13.15人、
三重県8.66人、
滋賀県10.29人、
京都府8.34人、
大阪府4.58人、
兵庫県6.47人、
奈良県6.20人、
和歌山県6.71人、
鳥取県14.72人、
島根県14.11人、
岡山県8.69人、
広島県9.43人、
山口県4.57人、
徳島県8.59人、
香川県11.94人、
愛媛県7.67人、
高知県10.89人、
福岡県7.18人、
佐賀県13.50人、
長崎県10.29人、
熊本県8.04人、
大分県11.02人、
宮崎県7.21人、
鹿児島県6.58人、
沖縄県5.82人、
であった。
コロナ感染者の実情
<コロナ感染・経験談・
40代女性>
8月7日、出勤。
午後は定期通院で早退
し、耳鼻咽喉科を受診
する。
その後、物産展を見て
歩く。
8月8日、在宅勤務。
家族以外と接触無し。
8月9日、出勤。
マスクはしていたが、
周りにノーマスクで
咳をしている人や風
邪の症状の人が数人
いた。
ランチの時やお茶を
飲む時はマスクを
外す。
8月10日、美容院へ
行く。
双方マスクをしてい
たが、美容師が、時
折、咳き込む。
8月11日、午前中から
友人と5人で集まり、
ランチやお茶の時間
を過ごす。
1人がノーマスクで、
その他全員がマスク
をしていたが、食事
やお茶の時間は全員
がノーマスクの状態
であった。
帰宅後、寒気を感じ、
厚着をする。
その時は、クーラー
で冷えたのかな?
と思っていた。
8月12日、朝から節々
が痛く、体が熱い。
体温は36.9°Cだが、
喉に違和感がある。
明らかに、体調に異変
があり、抗原検査キッ
トを使用するが、結果
は、陰性。
その後、熱が38.3℃ま
で上昇したので、イン
フルエンザを疑い、病
院を考えたが、生憎、
お盆で休診であった。
8月13日、熱は38.0°C
で、食欲は無い。
そんな中、家族が病院
を探してくれたので、
受診する。
検査結果は、
「コロナ陽性」
でカロナールのみ処方
される。
高熱だが、まだ元気は
あった。
8月14日、喉が焼けるよ
うに痛く、頭痛が酷いの
でカロナールを服用する
が、頭痛が治まらない。
熱は37℃台まで下がる。
倦怠感で起きているのが
辛く、食欲もない。
この日は、水分とゼリー
のみを食する。
8月15日、喉が焼けるよう
に痛く、頭痛も治まらない。
倦怠感がひどくスマホを持
つのも見るのも辛い。
熱が下がったので、お粥や
うどんを少し食する。
8月16日、喉の痛みと頭痛
が少し楽になったので、
うどんとご飯を食べる。
その後、下痢が始まり、
咳もひどくなり、嘔吐
く。
胃痛と腹痛で一晩中苦
しむ。
もちろん夜は絶食。
8月17日、喉の痛みは
かなり改善される。
サラサラの鼻水が急に
出るようになる。
下を向くと流れてくる。
乾いた咳が辛くて、家族
に咳止めとヴェポラップ
を買ってきてもらう。
腹痛は治まっているが、
食べると下痢になりそう
なので怖くて食べられ
ない。
空腹感も無い。
また、微熱(37℃)が出て
くる。
「5日間で仕事に復帰出来
るよね。」
という雰囲気が苦しい。
「在宅勤務が出来るでしょ」
という空気もあり、体調が
回復していない状態では
辛すぎる。
<感染症に詳しい医師>
感染管理室室長のA医師は、
「第33週は、お盆期間の
ため医療機関が休診の
影響もあるため、翌週
以降の新型コロナの感
染動向に注視が必要で
ある。
8月に入ってから減少
傾向のように見えるが、
2023年のピークも8月
の末であった。
お盆期間の人流の変化
の影響も考えなければ
ならない。
確かに、私の勤務先の
入院患者数は、7月下旬
と比較し、少し減って
落ち着きを取り戻しつつ
ある。
しかし、それでも、毎日、
新型コロナ患者が搬送さ
れ、入院されている。
中には肺炎を発症してい
るケースもあり、まだ警
戒を解くには早いと考え
ている。
今回の「経験談」である
が、直接診察したわけで
はないので、分からない
点もある。
しかしながら、発熱・咳・
腹部症状と症状が長引い
ている印象がある。
抗ウイルス薬の服用につい
て医師から話があったのか
不明であるが、年齢が若い
方なので、医師から進めら
れなかったのかもしれない。
もし、服用していれば、そこ
まで悪くならなかった可能性
はある。
今後、症状が長引く場合は、
倦怠感、
息切れ、
息苦しさ、
集中力の低下、
咳、
などの
後遺症(罹患後症状)
が現れるケースも
ある。
症状が改善されない場合、
一度医療機関に相談して
貰いたい。」
と話す。
手足口病、1シーズンに3回感染も?
手足口病の感染が拡大して
いる。
多くの保健所で注意が呼び
かけられている。
子どもだけでなく、大人も
油断できないこの感染症に
ついてその情報と対策を
述べる。
手足口病の流行が例年と
異なる様相を見せている。
背景には、過去5年間の
特殊な状況が大きく影響
している。
小児科のB教授は、この
現象を、
「枯れ木に火がつく」
という比喩を用いて説明
する。
2019年以降、手足口病の
大規模な流行が見られなか
ったことで、この病気に
対する免疫を持たない人々
が徐々に増加していった。
教授は、その状況を
「枯れ木がいっぱい
ある山」
に例える。
「一旦そこにウイルス
が持ち込まれると、
一気に広がりやすく
なる」
というシナリオだ。
つまり、免疫を持たない
人々が、
「枯れ木」
であり、ひとたびウイルス
という、
「火」
がつくと急速に感染が拡大
する。
さらに手足口病を引き起こ
すウイルスには主に3種類
あることも長引く流行の
要因となっている。
「2019年以降、久しぶり
の流行ということになる
が、その間に3つのウイ
ルスのどれにも感染して
いない子どもたち、大人
も含めてであるが、すご
く増えてしまった」
と説明する。
この状況下で人々の生活が
通常に戻り始めたことで感
染の機会も増加した。
「以前であれば、人と人と
の接触を控えていたのが、
元の生活に戻った」
と教授は指摘する。
これにより、免疫のない人々
がウィルスに接触する機会が
急増し、感染が広がりやすい
環境が整ったのだ。
結果として、2024年の手足口
病は、例年よりも大規模で長
期的な流行となっている。
B教授は、
「2019年以降、5年ぶりの流
行なので、結構な規模で、
いつもよりも長く続く。」
と予測する。
長期間の流行の空白期間が、
皮肉にも大規模な流行の素
地を作り出したことになる。
マイコプラズマ肺炎、8年ぶり大流行
発熱や長引く咳といった症
状が特徴で、子どもが感染
することの多い、
「マイコプラズマ肺炎」
の患者が急増している。
大流行した8年前、2016年
以来の水準となっている。
マイコプラズマ肺炎とは、
一体、どんな症状なのか?
また、受診で見逃さないた
めにはどの点に注意すべき
か?
「夜中でも吐いたり、熱が
長く続いたりしているの
で・・」
こう話すのは、東京にある
小児科のクリニックを訪れ
た4歳の男の子の母親である。
39℃の熱が出たため、4日
前に診察を受けたが、検査
の結果は陰性であった。
しかし、咳が続いたため、
再度診察や検査を受けた
結果、
「マイコプラズマ肺炎」
と診断された。
母親は、
「発症から数日たっても
39度5分の発熱があり、
解熱剤を使っても、ま
た上がってしまいます。
中学1年生の長男がいて、
まもなく学校が始まるの
ですが、感染しないかが
心配です。」
と話す。
子どもだけでなく、大人も
家族の中で感染が広がって
いるケースもある。
自営業の40代の女性は先月、
小学3年生と中学1年生の息
子2人、そして本人が
「マイコプラズマ肺炎」
となった。
「最初に次男が感染し、
その後長男と私も感
染し、家族みんなが
辛い思いをした。
次男の症状が最も酷く、
嘔吐と、咳や熱が続き、
夜も寝られず、ご飯も
全く食べられないほど
であった。
私は感染から1ヶ月以上
経つが、胸のあたりが苦
しい咳がずっと続いてい
て、普通の風邪とは違う
と感じている。」
クリニックでは、7月は1
週間当たりの患者数が3人
から6人であったが、8月
は、15人から18人と3倍
以上増加している。
院長によると、マイコプラ
ズマ肺炎は、
発熱、
乾いた咳、
が長く続くことが特徴
で、感染から発症まで
の潜伏期間が、
2週間~3週間
と比較的長い。
いつ感染したのか、分か
りづらい他、症状が出て
も風邪だと思って出歩く
患者も多いため、
「歩く肺炎」
と呼ばれている。
国立感染症研究所のまと
めによると、
今年は
「マイコプラズマ肺炎」
の患者の報告が急増して
いて、8月11日までの1週
間に全国500カ所の医療
機関から報告された患者数
は、1医療機関当たり1.14人
となり、大流行となった20
16年以来、初めて「1人」
を超えた。
都道府県別でみると
多い順に、
大阪府3.72人、
福井県3.5人、
岐阜県3.2人、
東京都2.12人、
愛知県2.07人、
となっている。
<風と勘違いする
「歩く肺炎」
の所以は?>
➀乾いた咳が長く
続く。
➁潜伏期間2~3
週間。
③いつ感染したか
分かりづらい。
④風邪と勘違いし
やすい。
それ故、
「気づかず、広がる
リスクがある」
と言われる。
石川県、コロナ・溶連菌・感染性腸炎・手足口病・ヘルパンギーナ・マイコプラズマ肺炎の現状
<コロナウイルス>
県全体10.46人、
金沢市6.00人、
南加賀10.30人、
石川中央5.73人、
能登中部32.33人、
能登北部10.00人。
<A群溶血性レンサ
球菌咽頭炎>
県全体0.79人、
金沢市1.00人、
南加賀0.00人、
石川中央0.83人、
能登中部1.75人、
能登北部0.00人。
<感染性胃腸炎>
県全体2.97人、
金沢市4.64人、
南加賀2.67人、
石川中央2.67人、
能登中部0.75人、
能登北部0.00人。
<手足口病>
県全体4.00人、
金沢市5.09人、
南加賀3.33人、
石川中央4.50人、
能登中部3.00人、
能登北部0.50人。
<ヘルパンギーナ>
県全体0.69人、
金沢市0.36人、
南加賀1.17人、
石川中央0.17人、
能登中部1.00人、
能登北部2.00人。
<マイコプラズマ
肺炎>
県全体1.20人、
金沢市3.00人、
南加賀2.00人、
石川中央0.00人、
能登中部1.00人、
能登北部0.00人。
<コロナウイルス>