野球小僧

1989年(昭和64年/平成元年)のできごと - テレビ編 -

昭和から平成に時代が変わったこの年。年号が変わるという、自分の人生の中で初めての経験がありました。「おそらく、こんなこと(元号が変わる)は一生に一度だな」と思っていいた日から約30年。再び元号が変わろうとしています。

平成最後の年末に、平成元年(1989年)の主なできごとを、いくつかのテーマに分けて振り返ってみたいと思います。

この年は、「オレたちひょうきん族」という、お笑い番組が終わった年です。1980年に漫才ブームが始まり、若手漫才師がアイドルのようにもてはやされ、若者の心を掴んでいきました。そして、ブームが終わっても、本人の人間性そのものをキャラクター化できたものだけが生き残りました。それが、「オレたちひょうきん族」のレギュラーだった、ビートたけしさんであり、明石家さんまさんであり、島田紳助さんたちでした。

「ひょうきん族」が終わると、現在の活動を予見するように、それぞれの道に進んでいきました。ビートたけしさんは初監督作品となる映画「その男、凶暴につき」を公開。島田紳助さんは政治番組「サンデープロジェクト」(テレビ朝日)の司会を始め、明石家さんまさんは、コバンザメキャラからの脱却を図り、各番組でのポジションを変えていっていきます。

また、この年、ダウンタウン、ウッチャンナンチャンが「笑っていいとも!」のレギュラーに抜擢され、とんねるずが時代の寵児になっていました。前年にスタートした「とんねるずのみなさんのおかげです」(フジテレビ)は大人気を獲得し、バラエティ番組年間平均視聴率の第一位を獲得し、裏番組の「ザ・ベストテン」(TBS)に幕を引かせました。

「ザ・ベストテン」の終了はテレビにとって大きな衝撃を与え、歌番組中心というテレビの序列が崩壊したという意味を持ちました。また、「三宅裕司のいかすバンド天国」(TBS)を契機に「イカ天」ブームが到来すると、歌は「大衆」から「特定の層」に向けられるものになったのも事実です。

また、「アイドル」が手に届かない存在から、隣にいそうな存在へと変わり、その活躍の場は歌番組からバラエティ番組へと変わっていく、その転換期でもあった年です。

1月1日 - 昭和天皇の重体の為、1988年末から引き続き、各局は特別報道体制が続いていた。この影響で、番組やCM内でも挨拶では「あけましておめでとうございます」の代わりに「謹んで新年のご挨拶を申し上げます」が多く使われた
1月1日 - NHK大河ドラマ第27作『春日局』(橋田壽賀子脚本・大原麗子主演)放送開始
1月1日 - 日本テレビ系の正月恒例特番『豪華!スター家族対抗初春ジャンボクイズ!』と『輝け!!人気スターチーム対抗大合戦!』が、この日の放送で終了。前者は9年、後者は12年の歴史にそれぞれ幕。
1月1日 - フジテレビ系の正月恒例特番『新春スターかくし芸大会』が、東西対抗から紅白対抗に変更
1月1日 - 3日 - NHK総合テレビが正月3ヶ日を『正月テレビは人間テレビ』と題する特別放送編成を実施。古屋和雄、中村克洋、桜井洋子、道傳愛子(いずれもNHKアナウンサー。中村と道傳は当時)が司会を担当し、各番組にそれぞれ出演
1月7日 - 8日 - 昭和天皇崩御を受け政府は各局に「歌舞音曲」の自粛を要請。各局追悼特番を放送するほか、7日朝から9日未明までの間、民放はCMなしで環境映像が延々と流れるという変則編成。各局には通常番組がすべて中止になったことなどから、苦情や問い合わせの電話が殺到。翌9日から通常番組が編成されるが、15日までの1週間はCMは自粛、フジテレビ系の20時台スポットニュース『FNNニュース・明日の天気』はこの期間のみ、たかしまあきひこ作曲のOPテーマ(2015年3月まで『産経テレニュースFNN』で使用)が、別の曲に変更
1月9日 - 13日 - フジテレビ系『森田一義アワー 笑っていいとも!』が昭和天皇崩御に伴い1週間放送を休止、その代替番組として、同番組のコーナー『テレフォンショッキング』の名場面を集めた『友達の輪スペシャル』でつないだ。『笑っていいとも!』は1月16日の放送から再開、昭和天皇重篤中に自粛していたオープニングテーマ「ウキウキWatching」も復活
1月23日 - 『うちの子にかぎって』(TBS系、1986年)や『オヨビでない奴!』(TBS系、1987年)で人気となった俳優で歌手の高橋良明がバイク事故により急逝(享年16)

2月9日 - 日本を代表する漫画家で、『鉄腕アトム』『ジャングル大帝』等のアニメや『マグマ大使』(フジテレビ系、1966-1967年)などの原作者である手塚治虫が逝去(享年62)
2月12日 - TBSほかで『平成名物TV』が放送開始。第1部の『三宅裕司のいかすバンド天国』では、たま、BEGINなど数多くのアマチュアロックバンドが出演してメジャーデビューを果たすグループを輩出、「イカ天ブーム」と呼ばれる人気番組となる
2月13日 - 一連のリクルート事件で、リクルート創業者で元会長の江副浩正がこの日夜東京地検特捜部に逮捕。NHKや民放各局は22時以降の定時ニュースの放送時間を15〜30分延長して放送。また日本テレビ系ではこの日22時からの『スター爆笑Q&A』(よみうりテレビ制作)を休止して江副逮捕のNNN報道特別番組に差し替えられた

3月18日 - フジテレビでこの日『オレたちひょうきん族』終了前の20時52分より放送中断、21時02分から放送予定だった『ゴールデン洋画劇場「ダーティ・ハリー3」』が開始できなくなる事態となった。放送機器の故障が原因。中断は21時17分ごろまで続き、同局などに苦情が多数相次いだ
3月24日 - 大喪の礼のため、各局は関連特番を編成し、CMの放送を自粛
3月25日 - ABC・テレビ朝日系で1975年4月から放送されていたワイドショー番組『おはようワイド・土曜の朝に』が終了。14年の歴史に幕
3月25日 - 関西テレビで1980年4月から放送されていたクイズ・ゲーム番組『ノンストップゲーム』が終了。9年の歴史に幕
3月31日 - フジテレビ系の報道番組『FNNスーパータイム』のアンカーマンを、1984年10月の放送開始から務めた逸見政孝(元同局アナウンサー)がこの日限りで勇退

4月1日 - フジテレビ系『THE WEEK』放送開始。初代司会者は『プロ野球ニュース』の佐々木信也、アシスタントは東ちづる
4月1日 - ABC・テレビ朝日系『土曜だエブリバディ!』放送開始。在阪局制作の土曜朝ワイドでは珍しく東京からの生放送
4月1日 - テレビ朝日系で渡辺篤史の司会による住宅訪問番組『渡辺篤史の建もの探訪』放送開始(現在も継続)
4月1日 - テレビ東京系『TXNニュース THIS EVENING』放送開始
4月2日 - テレビ朝日系で大型報道番組『サンデープロジェクト』放送開始(ABCと共同制作)。初代総合司会は島田紳助
4月2日 - よみうりテレビ・日本テレビ系日曜19時台前半で元NHKアナウンサー鈴木健二の民放初レギュラー番組かつ冠番組である『鈴木健二の人間テレビ』が放送開始
4月2日 - NHK総合テレビで、1976年から13年間続いた『NHK特集』をリニューアルし『NHKスペシャル』放送開始(現在も継続)
4月3日 - 連続テレビ小説第42作『青春家族』(いしだあゆみ・清水美砂主演)放送開始
4月3日 - 日本テレビ系『午後は○○おもいッきりテレビ』の司会が、山本厚太郎からみのもんたに交代。みのは同番組の中興の祖となり、以後『おもいッきりイイ!!テレビ』まで20年この枠の司会を担当
4月3日 - テレビ朝日の金曜日の『ドラえもん』19:00放送再開(現在もこの枠で放送中)
4月4日 - NHKの池田芳蔵会長が、国会問題発言の責任を取り辞任。島桂次副会長が会長昇格
4月14日 - 九州朝日放送のアナウンサーが同局のローカルニュースで天皇・皇后について「両陛下」を「おふたり」と訂正。これが問題となり、アナウンサーは別の部署に左遷された
4月26日 - フジテレビ系のテレビアニメ『ドラゴンボール』が『ドラゴンボールZ』とタイトルを変えリニューアルスタート

5月8日 - TBS系の『ナショナル劇場』で時代劇・『翔んでる!平賀源内』がスタート。1973年9月24日放送の『江戸を斬る 梓右近隠密帳』以来、約15年8カ月ぶりの新作で主役の平賀源内を西田敏行が演じる
5月25日 - 元内閣総理大臣中曽根康弘のリクルート事件に関わったとしての証人喚問がこの日の国会衆議院予算委員会で行われ、NHK総合と民放各局(テレビ東京系と独立局除く)が中継

6月1日 - NHK衛星第1テレビとNHK衛星第2テレビの本放送が開始
6月24日 - 歌手・美空ひばりがこの日未明に死去したことが報道され、NHKや民放各局は追悼特番を編成

7月3日 - テレビ朝日系の討論バラエティ番組『どーする!?TVタックル』放送開始。総合司会は関口宏とビートたけし。1991年4月1日から、前週の3月25日に関口が降板したのを機に、たけしの冠番組『ビートたけしのTVタックル』と改題して現在も続く長寿番組
7月9日 - フジテレビ系でこの年の1月15日から放送されていた特撮コメディ『魔法少女ちゅうかなぱいぱい!』が、主演者・小沢なつきの突然の降板でこの日終了。翌16日からは島崎和歌子を主演とし、設定を一部流用した『魔法少女ちゅうかないぱねま!』を、12月まで放送
7月22日・23日 - フジテレビ系で、フジテレビ開局30周年記念特別番組『FNSスーパースペシャル 1億人のテレビ夢列島'89』放送

8月7日 - 各局の報道・情報番組やワイドショーは、この日から数日間東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件関連の話題一色
8月18日 - 日本を代表する作曲家で、フジテレビ系『オールスター家族対抗歌合戦』の初代審査委員長を務め、数多くのテレビ・ラジオ番組のテーマ音楽を作曲したことで知られた古関裕而が逝去(享年80)
8月24日 - クリアビジョン(アナログ)放送開始
8月26日 - 今上天皇の次男・礼宮(現・秋篠宮)文仁が川嶋紀子との婚約を発表。NHKや民放各局は婚約関連の報道特別番組を放送

9月24日 - 日本テレビ系日曜21時台に1987年から放送されていた『巨泉のこんなモノいらない!?』がこの日で放送終了
9月27日 - フジテレビ系『夜のヒットスタジオDELUXE』が、1985年4月から4年半にわたった2時間枠としての最後の放送
9月28日 - TBS系『ザ・ベストテン』が放送終了、12年の歴史に幕。最終回の第1位は工藤静香の「黄砂に吹かれて」
9月29日 - ダウンタウン司会の関西ローカル番組『4時ですよーだ』(毎日放送)がダウンタウンの東京進出の影響などによりこの日をもって放送終了
9月30日 - 日本テレビの看板アナウンサーだった徳光和夫が同日付で同局を退職、フリーに

10月1日 - 日本テレビ系で、所ジョージ司会による科学教養番組『所さんの目がテン!』が放送開始(現在も継続)
10月1日 - 日本テレビ系の日曜朝8時台に『THE・サンデー』放送開始
10月2日 - NHK連続テレビ小説第43作『和っこの金メダル』(BK制作、渡辺梓主演)放送開始
10月2日 - 日本テレビ系で、フリーキャスターの小倉智昭司会による午後のワイドショー番組『キャッチ』が放送開始
10月2日 - TBS系の2時間ドラマ『月曜ドラマスペシャル』が放送開始
10月2日 - TBS系『NEWS23』放送開始(当時の番組名は『筑紫哲也 NEWS23』、現在も放送中)。
10月3日 - 日本テレビ(関東ローカル)で、ダウンタウンの冠番組『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!』放送開始(現在も継続)
10月6日 - フジテレビ系『夜のヒットスタジオ』の派生番組が金曜日深夜枠に2本登場
10月7日 - テレビ朝日系『ザ・スクープ』放送開始(当時の番組名は『鳥越・畑 ザ・スクープ』。以後も特番として不定期放送)
10月7日 - 日本テレビ系『今夜は最高!』放送終了。8年半の歴史に幕(中断期間も含む)
10月8日 - 日本テレビ系日曜21時枠にて、関口宏司会により、歴史上の人物にスポットを当てた情報エンターテインメント番組『知ってるつもり?!』が放送開始
10月9日 - テレビ朝日で、1966年から1968年まで放送されたテレビアニメ『魔法使いサリー』のリメイク版が放送
10月10日 - TBS系で大型エンターテインメントバラエティ『ギミア・ぶれいく』が放送開始。総合司会は大橋巨泉が務め、関口宏、石坂浩二、ビートたけしといった面々のユニークな企画で構成され、番組内で放送された藤子不二雄Ⓐ原作のアニメ『笑ゥせぇるすまん』も人気を集める
10月12日 - TBS系で『ザ・ベストテン』の後継番組となる音楽番組『音楽派トゥギャザー』放送開始
10月14日 - フジテレビ系で1981年から放送が開始されたビートたけし、明石家さんま他出演のバラエティ番組『オレたちひょうきん族』が放送終了。8年半の歴史に幕
10月14日 - 日本テレビ系『爆風スランプのお店』放送開始

11月6日 - 『太陽にほえろ!』(日本テレビ系、1972 - 1986年)の「ジーパン刑事」役や『探偵物語』(日本テレビ系、1979 - 1980年)の主演などで活躍した俳優の松田優作が膀胱癌のため逝去(享年39)

12月12日 - 昭和を代表する漫画『のらくろ』の作者として知られ、フジテレビ系アニメ『のらくろ』(1970年 - 1971年)、同局系アニメ『のらくろクン』(1987年 - 1988年)の原作者で、長谷川町子の恩師としても有名な漫画家の田河水泡がこの日、肝臓がんのため逝去(享年90)
12月18日 - 日本テレビ系で、所ジョージ司会によるクイズ番組『どちら様も!!笑ってヨロシク』が放送開始
12月18日 - フジテレビ系で山田邦子の冠番組『邦ちゃんのやまだかつてないテレビ』放送開始
12月18日 - フジテレビ系『夜のヒットスタジオ』が1時間番組となり『夜のヒットスタジオSUPER』に改題。司会は古舘伊知郎と加賀まりこ
12月18日 - テレビ朝日系で、『クイズタイムショック』がリバイバル。3代目司会は生島ヒロシ
12月28日 - 日本テレビが19:00にダウンタウン司会のコントバラエティ番組『全員出席!笑うんだってば』、20:00に17年振りの1時間ドラマ『野望の国』をそれぞれ設置、「土、迫力」というキャッチフレーズで開始
12月31日 - TBS系で『第31回日本レコード大賞』が放送。大賞はWinkの「淋しい熱帯魚」
12月31日 - NHK紅白歌合戦がこの年から2部制となる。関東地区の平均視聴率は、47.1%(ビデオリサーチ調べ)で、歴代最低(当時)を記録

視聴率トップ20

49.3% ニュース・天気予報 (NHK総合:12月31日 20:55~21:00)
47.1% 第40回NHK紅白歌合戦・第2部 (NHK総合:12月31日)
44.5%  NHKニューススペシャル・昭和天皇大喪 (NHK総合:2月24日 8:30~13:00)
44.2% 連続テレビ小説 青春家族 (NHK総合:9月2日)
44.0%  ニュース (昭和天皇大喪) (NHK総合:2月24日 13:15~13:35)
44.0% 連続テレビ小説 純ちゃんの応援歌 (NHK総合:1月31日)
39.8% プロ野球日本シリーズ「近鉄×巨人」第7戦 (日本テレビ:10月29日)
39.2% 大河ドラマ 春日局 (NHK総合:1月29日)
39.2% 連続テレビ小説 和っこの金メダル (NHK総合:10月2日)
34.1% ナイター中継'89「広島×巨人」 (フジテレビ:5月5日)
34.1% 大相撲名古屋場所・千秋楽 (NHK総合:7月16日)
34.1% ナショナル劇場 水戸黄門 第18部・最終回 (TBS:5月1日)
39.2% NHKニューススペシャル・昭和天皇大喪 (NHK総合:2月24日 13:35~16:00)
38.5% 第40回NHK紅白歌合戦・第1部 (NHK総合:12月31日)
34.5% サザエさん1000回突破スペシャル (フジテレビ:3月5日)
33.9% NHKモーニングワイド・第2部 (美空ひばり死去) (NHK総合:6月24日)
33.3% ドラマスペシャル 北の国から'89・帰郷 (フジテレビ:3月31日)
33.2% 火曜ワイドスペシャル 第6回爆笑!スターものまね王座決定戦 (フジテレビ:12月5日)
32.6% ニュース (昭和天皇崩御) (NHK総合:1月7日 6:36~10:00)
32.4% 開票速報 (NHK総合:7月23日 21:30~21:35)


コメント一覧

まっくろくろすけ
eco坊主さん、こんばんは。
私もこの頃からですかな、あまりTVを観なくなったのは。
「太陽にほえろ」や「西部警察」なども終わってしまったので・・・

でも、この頃からのお笑いの大御所が今でも現役で、笑わしてくれるというのは、移り変わりの多い世界で、凄いなと思います。

この先30年。誰が生き残っているのか。
eco坊主
おはようございます。

TVこの頃から余り観てないのかピンとこないですわ~
「オレたちひょうきん族」「ザ・ベストテン」の後番組知らないし「イカ天」も全く知らないです。「目がテン」は今でも観てますけどね。DBZもね^^

松田優作さん・・生きていれば69歳かぁ~
どんな俳優になられていたのでしょうね。
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

最新の画像もっと見る

最近の「日記」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事