亡国のイージス 価格:¥ 2,415(税込) 発売日:1999-08-25 |
この小説は1999年に発売された福井晴敏の小説です。よく読みました。
海上訓練中の海上自衛隊イージス艦“いそかぜ”が、FTG(海上訓練指導隊)の溝口3佐を騙り乗り込んだ某国のテロリスト、ヨンファの共謀によって乗っ取られた。
人質は首都東京。困惑する内閣。新任隊員の部下如月を、そして自分の艦を取り戻すために飛び込んでいった先任伍長仙石恒史。
「守るため」に戦う2人の隊員は自分たちの艦を取り戻し、日本の危機を阻止できるのか。
というストーリーです。
自衛隊とは、
日本という国家とは、
国民の存在意義とは・・・
kotobank > 亡国とは
ぼう‐こく 〔バウ‐〕 【亡国】
1 国をほろぼすこと。「―の輩」
2 ほろびた国。また、国がほろびること。「―の民」「―の危機に瀕する」
kotobank > イージスとは
イージス 【Aegis】
米海軍の開発した艦隊防空システム。目標の捕捉・識別、脅威の評価、武器の決定・誘導などが自動化されていて、同時攻撃に対処できる。エイジス。「―艦」
元々は「ギリシャ神話で、ゼウスがアテナに賜った盾(あるいは胸当て)。あらゆる邪悪をはね返すとされる。」という意味です。
一昨日の国会党首討論をニュースで見ていて、この小説のことを思い出しました。
任務を忘れたリーダーに導かれた日本丸と言う艦が一億の乗員を乗せたまま彷徨っています。
誰のための、何のためのリーダーなのか。
国民に負担を強いる消費増税。その一方で政治家がわが身を削る(ようにも見える)定数削減。
しかし、これらは政局優先としか映らない。
離党だ、解散だ、新党だ、選挙だ、第三極だと騒ぐ前にやらなければならないことは山ほどあるはず。
結局は自分の身が第一。
一向に進まない東北復興はどうなった?
教育問題は? 経済再生は? 近隣諸国との関係は? 米軍基地 ・・・
今まさに「亡国のイージス」です。
今日、11月16日に解散。
来月、12月16日に選挙(と思われる)。
国家としてのありようを見失った日本を、果たして私たちは守るに値する価値があるのだろうか?