以前ここで紹介した「千羽鶴」と同じ方のコラムからの紹介です。
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航空会社には子どもだけの旅行の際に出発地から到着地までをお手伝いをするサービスがあります。
このサービスを利用した女の子が一人で淋しくなったのか、機内で泣き始めました。
CAが女の子に
「淋しいね。でも旅行楽しいね」
となぐさめていると、前列の女性客から声をかけてもらったとのことです。
「娘に見せようと思い、携帯用のDVDを持っています。よかったら、そのお子さまも一緒にどうですか?」
その女性客の方と女の子が並んでDVDを見始めると、女の子は泣きやんだそうです。
そのときにDVDを勧めてくれた女性客は元女優で有名人の方だったそうです。
この女性客が女の子の様子がおかしいことに気がついたのは、彼女が自分の後ろにも目を向けていたからです。
また、ある日。朝の駅で階段を上る初老の男性を見かけたそうです。
白杖をつく紳士の前には男子高校生が階段を上っていました。
その高校生は自分の後ろに目の不自由な人が歩いていることに気がついたのか、紳士を先に上らせて、彼は紳士の後ろに回ったとのことです。
それを見て、
「この高校生は万が一男性が階段でつまずいてしまったら、自分が支えてあげよう」
と考えたのだと思えたそうです。
高校生の彼もKさんと同じように、後ろに目を持ち、
「自分以外のこと(人)にも、関心を向けられる人」
ではないかと思える場面だったそうです。
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「後ろにも目を持つ」こと。
つまり、前ばかり向いているのではなくて、後ろにも目があるつもりで、360度すべてに気を配るということなんですよね(ただ、四六時中、気にしてばっかりだと疲れちゃいますが、これが自然とできるようになればそうでもないでしょう)。
そういう意識を持つことによって、周りの小さな変化を見逃さないようになることです。
(以前、書いたっけ?) 野球でもサッカーでも同じようなことは言えると思います。
例えばチャンスで相手バッターが打席に入ったときのほんのわずかな仕草。
「いつもと違って緊張しているぞ(スクイズあるかも)」「バット短く持っているぞ(エンドランかも)」・・・
人間の目は前についています。それは「前へ」進むため(from ドラえもん)でもあるのです。でも、実際には約180度(前方)しか見渡せることしかできません。残り半分の約180度(後方)は見えていないのです。
この見えない世界に何があるかは自分の目で確かめなければ判りませんが、いつもキョロキョロとしながらいる訳にはいきません。それは挙動不審ですから。
つまり、当たり前のことですが、後ろの出来事に気づくためには、後ろにも気を配っていなければ気がつけません。
道を歩いているような時でも、前の人が平気で横に並んでゆっくりと歩いていたりするような場面に遭遇することがあります。
それはそれで何か言う筋合いではありませんが、例えば後ろから大きな荷物も持って急いだ人が来たり、自転車が来たりしても何も気づかない。
知らず知らずのうちに、自分が人の邪魔をして迷惑をかけてしまったりして・・・
人に迷惑をかけない人は、後ろにも目を持っています。目の前のことだけでなく、後ろに迷惑をかけていないかを気に留めています。
だから、相手の小さな動作や表情の変化を見逃しません。
そういうことがないようにするためにも感性、想像力、察知力を働かせることです。
こうしたことが周囲への気づかいとなり、日ごろの習慣として積み重なることで、人となりや品性を培っていくのだと思います。
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