野球小僧

愛してます! 野球を愛しています! ~最終回

下の息子ももちろん高校野球への道を歩み始めます。

中学3年の春に、新しく顧問になった先生のおかげで、シーズンオフの休日練習日には硬式ボールでノックをしてくれたり、バッティングピッチャーでシートバッティングが出来たりと練習環境には恵まれていました。

進路については、やっぱり自分の行きたいところとして口出しません。ただ、内心、あんなことがあったので私立については若干の拘りがありました。高校野球はTVで観ることはありませんでした。でも、だからと言って、下の息子にそれを押し付けることはだめです。それとこれとは別。本人としては強豪校で甲子園を目指したい。例え、3年時にレギュラーになれず、スタンドで応援していることになったとしても、そこそこの高校で野球をやってレギュラーになるよりも、より高いレベルを目指したいということで、今のところに入学しました。

保護者への入部説明会。正直なところ、こういうのは苦手です。しかも、周りを見渡してもわが子に対して自信満々というような顔、顔、また顔という感じです。そうでなければ、甲子園を狙うような高校へ来ないでしょう。何だか、場違いのような気持ちだけで一杯です。学年の役員を決める議題になりました。学童・中学と保護者会長をやって来ましたが、いかんせん高校の状況が不明であり、ちょっと様子見をしているうちに、副会長、会計という会長の両脇から決まってしまいます。そして、案の定、会長職が決まらずに、し~んとした部屋の中で時が過ぎてゆくだけ。「しょうがないな」と手を上げかけた時、後ろの方から手が上がり、会長が決定。正直ホッとしたような、正直ガッカリしたような。

1年生の時はあっという間でした。夏が県大会一回戦で終わったと言うこともあり、こちらとしても何が何だか解らないまま過ぎ去りました。当時の保護者会長さんは上下の風通しを良くし、学校とも野球部とも開かれた形に苦労して改革してきてくれていました。有難いことです。ただ、高校野球へ対するわだかまりが残っていたのかも知れません。練習試合にはほとんど見ていません。それでも、「試合に出た」「ヒット打った」などの話が聞けることは嬉しかったですね。

中信地区では1年生だけのルーキーリーグという大会が秋にあります。4~5チーム一組になって総当たりの予選リーグがあり、各組1位が決勝トーナメントで戦うというものです。もちろん、背番号を付けての大会になります。高校野球で初めてもらった背番号は7でした。練習試合は観ていないので、プレーするのを初めて観ます。試合前のシートノックは・・・ライトでした。このルーキーリーグでは第2戦を除いで、本人もチームもよく打ちました。決勝トーナメントでは一回戦敗け。相手は今年、夏の甲子園へ出場するチームでした。

1年の冬を越えて、身長は伸びませんでしたが、体つきはがっしりとして来ました。2年生になってからは練習試合を良く観に行くようになりました。時々、Aチームに呼ばれることもありましたが、基本的にはBチームです。リーキーリーグの様子を観ていて、「このまま行けば」という淡い期待を持っていましたが、守備が問題でした。ですから、他の選手に比べて打球に追いつくのが遅く、結果として長打を許してしまう状況でした。ですから、練習試合のときに、打球が飛んでいくのが冷や汗ものでした。守備に意識が行き過ぎたのか、バッティングが不調。

新チームになって、夏休み中の神奈川遠征にはメンバーとして選ばれましたが、ある練習試合をきっかけに、まったく打てず。打てずと言うよりも、バットにすらボールが当たない状況が続き、Bチーム暮らしが続きました。なかでも、鬼門にあたる方角なのか、伊那市内のあるチームに対しては散々でした。それでも、飯田遠征では高校初HRを観られたことですし(その後のHRは観ていません)、秋季大会では2桁背番号だったものの、スタメン出場出来る所まで復活して来ました。まあ、その秋季大会は途中から出張で観られませんでした。遠くでインターネットラジオで聞くことしか出来なかったのが、残念でした。

最後の冬を過ごし、最初の練習試合となる関東遠征。ここからはもう、石にかじりつきながらでもAチームに残っていなければ、夏の選手権大会のベンチ入りは難しいところです。しかし、この関東遠征では結果が出ず、次の練習試合からはBチーム。こちらは、気が焦る一方ですが、本人は「今できることを一所懸命やるだけ」と嘯く。しかし、3月下旬の大阪遠征メンバーから外れた時には、ちょとショックだったようでした。「4月の3校リーグ(市内3チームの交流戦)はスタンドだ」と。でも、(雨で中止になったものの)なんとかメンバー入りが出来ました。以降は調子の波はあったものの、Aチームに喰らいつき、試合にも出場しました。

夏の大会前。バッティングの方は相も変わらず大波小波。こんなんで、乗り切れるのだろうかと、気が気ではありません。当の本人は「だいじょうぶだぁ」と変に自信を持っていますが、そんな居ても立っても居られない様な日々を過ごし、迎えたメンバー発表の日。直前の遠征に行ったメンバーを指折り数えます。「ピッチャーは3人、キャッチャーは3人欲しいところ。ファーストは…」と。そして「外野は7人は多すぎだよな」と。

学校から帰ってくるのを待っている間、いろんなことを考えていました。玄関を開ける音が聞こます。部屋に入ってきても、背番号のことは本人が言い出すまでは触れず「夕飯は?」「風呂は?」と、早く背番号の話をしたいところですが、万が一のことがあるといけないので、わざと別の話題に。

「背番号もらってきたよ。ほら」


コメント一覧

まっくろくろすけ
eco坊主さん、こんばんは。
私は何も言いませんでしたが、何か自分なりに考えて、思うことはあったと思います。

学童の時、中学の時、高校の時。指導者の方々、周りの方々に支えられ、恵まれてきたのは良かったです。

野球は試合終了まで何があるか判らないスポーツです。
eco坊主
おはようございます(*Ü*)ノ"☀

まっくろくろすけさんの葛藤?とそれを知っていながらの太郎くんの思いの交錯があったのでしょうか・・・本当に3年間お疲れ様でした。としか言いようがなくて申し訳ないです。

っでこの最終回で終わりじゃないですよね~
Extrainningに行きますよね~(竜は引き分けでしたけど)
>「背番号もらってきたよ。ほら」
この終わり方じゃあ全国1200万人の読者が怒りますぜ!(笑)
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