2014年10月28日付日本経済新聞の電子版にこんなタイトルの記事がありました。
「パラリンピック村岡、早大スキー部へ 健常者と切磋琢磨」
今年の2月に開催されたロシア・ソチ冬季パラリンピックのアルペンスキー女子大回転座位で5位に入賞した村岡桃佳さん(埼玉・正智深谷高)が早稲田大のトップアスリート入試に合格。来年春の進学後はスキー部に入部する。というものです。
スポーツの世界で健常者と障がい者が、同一に活動、トレーニングすることは、いろいろな理由でまだ難しいものです。
でも、村岡さんは「健常者と障がい者のスポーツは別という意識を、私の存在で少しでも変えていきたい」と話しています。
トップアスリート入試はオリンピックや世界選手権などの国際大会で活躍が期待されるアスリートが対象であり、今年は7人が合格したそうですが、パラリンピック選手は今回の村岡さんが初めてだそうです。
村岡さんは4歳の時に病気で車いす生活になってしまいましたが、小学生のころは競技用車いすによる陸上の短距離で活躍し、中学二年生からは競技スキーに本格的に取り組み、その頃から早大でスキー選手として活躍することが夢だったそうです。
努力、希望を捨てずにいたことも素晴らしいことですが、それを受け入れた早稲田大も素晴らしいと考えます(野球部のピッチャーもどうにかした方が良いでしょうけど)。
知人から村岡さんの進学について相談を受けた早大スキー部の倉田秀道監督は当初、難しいと考えていたとのことです。
その一つの理由として、障がい者スポーツは競技団体や統括組織が別であり、一緒に出場して戦う大会がないということもあるそうです。
でも、実はスキーという競技自体は同じであることから(例えばコースはオリンピックもパラリンピックも基本的に同じ)、倉田監督は全日本学生スキー連盟などにインカレ(学生選手権)での村岡さんのオープン参加などを提案、ともに活動する舞台を整えたいと言っています。
また、村岡さんに会って「早大で競技を続けたい」という熱意に触れて、部員に「こんな女子がいる」と話したところ、「一緒にやりましょう」という意見でまとまり、部員が村岡さんの受験をバックアップしたこともあるそうです。
世の中を変えて行くには若い力です。
彼ら、彼女らがこれからの、本当のバリアフリーの世の中を作っていくことでしょう。
私たちはそれを支えるべき立場でもあるのですよね。
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