出雲全日本大学選抜駅伝競走(出雲駅伝)は、大学3大駅伝(10月:出雲駅伝、11月:全日本大学駅伝、1月:箱根駅伝)の開幕戦であり、各校が掲げる最大の目標「駅伝3冠」を達成するために絶対に勝ちたい大会であり、それだけに注目度も高い大会です。
出雲駅伝は1989年の第1回大会以来、体育の日(1999年まで10月10日、2000年から10月第2月曜日)に開催されています。体育の日が誕生したのは1966年のことでした。これは、1964年に開催された東京オリンピックの開会式が10月10日だったため、それを記念したものでした。
しかし、東京オリンピックが行われる2020年、体育の日は「スポーツの日」に名称が変わります。これは、2018年6月20日に公布された「国民の祝日に関する法律の一部を改正する法律」により、体育の日がスポーツの日に名称が変わるのです。法律施行は2020年1月1日であり、そのため、体育の日は2019年10月14日が最後だったのです。
さらに、2020年のみ特例として、東京オリンピック開催日の7月24日がスポーツの日に指定されており、2021年以降は、これまでの体育の日と同じ10月第2月曜日がスポーツの日となる予定になっています。
それに伴い、来年の出雲駅伝の開催は10月第2日曜日の10月11日に変更されることになりました。さらにスタート時間も午後1時5分から30分、または1時間、早めることも検討されているとのことです。
出雲駅伝は、毎年、フジテレビ系列の地上波で大会の模様を生中継しています。今年より新たに地上波放送終了後の全チームのゴールシーンを、CSフジテレビONEでも生中継を始めました。しかし、フジテレビ系地上波では毎週日曜日の午後3時から競馬中継を行っています。よって、午後3時15分頃にゴールする出雲駅伝と競馬中継が重複してしまうことが理由のようです。スポンサーの意向というか、威光には逆らえないということでしょうか。
2018年の出雲駅伝は国学院大が2時間9分58秒で初優勝しました。時刻にして午後3時14分58秒。放送時間は3時25分まででしたので、19位でゴールした京都産業大学(2時間19分54秒)が放送されたかが微妙なタイミングでもあり、全21チームのゴールシーンは地上波では観られません。
2020年だけの措置とはいえ、日程変更は理解できますが、フジテレビにとって出雲駅伝放送は競馬放送よりも優先順位が低いのでしょうか。