缶のプルトップやペットボトルのキャップを上手く開けられない子どもたちが増えているそうです。
缶のプルトップなんかは、テコの原理で簡単に開けられるように出来ているはずなんです。
でも、開けられない子どもは実際にいるそうです。
その昔、缶詰は缶切りがなければ開けられない状態でした(考えてみれば非常食としては、やっかいもの)。
いつしか、プルトップになって、缶切り自体を知らない子はいますが、プルトップは生まれてから目にしているはずなので、開けられないと言うのも不思議なことです。
若い女性が、爪を気にして“開けられない”というのは判ります。でも、スマホが使えない中高年じゃあるまいしね。
それを反映すようにネットには「専用器具で開ける」、「10円玉で開ける」、「スプーンの柄で開ける」、「はさみで開ける」などの方法が紹介されています。
その理由は「握力の低下」と「瞬発力の不足」だそうです(爪の保護じゃないのです)。
プルトップにしても、ペットボトルキャップにしても開ける動作は
① ゆっくり力を出す
② 瞬間的に大きな力を出す
というものです。
車で言えばゼロヨン(0→400m)の能力ですかね。
また、これらは野球で言えばピッチャーの投球動作、バッターの打撃動作にも当てはまることです。
さて、これは単に“開けられない”ので、食事が取れずに生命の危機に陥ると言うことではなくて、危険回避能力の低下に繋がっているとのことです。
ちなみに、私の危険回避能力とは、会社で「何かやっかいな業務が押し付けられそう」という雰囲気を事前に察知して、早く帰ってしまうとか、目を合わせないとか、他の業務で手いっぱいにしてしまうとか、究極の手段は朝休みの電話をするとかです。
話を元に戻しますと、この危険回避能力とは、「転んだときに、とっさに手が出る、足が出る」を指すそうです。
うーん、確かに今の子どもは“ダンスはうまく踊れない(by 高樹澪)”ではなく“うまく転べない”ですよね。
転んだ結果、大ケガをしてしまうことだってあります。
これって、現代社会の子どもたちの生活習慣を反映していることでもありますよね。
外で遊ぶ機会がめっきり減ってきている。そもそも遊ぶ場所がなくなってきている。
今後、プルトップとペットボトルはさらに改良されて、より簡単になるかも知れません。
しかしそれは生活が便利になるとともに、人間としての能力を低下させることにもなってしまうことにもなります。
(新しいブログ(同じ記事ですが)のリンク先です。http://baseball-love.blog.ocn.ne.jp/)