「信州を紹介します」のコーナーです。今年2022年は「諏訪大社の御柱(おんばしら)祭」と「善光寺の御開帳(ごかいちょう)」が同時に開催されます。信州にとっては「盆と正月が一緒にやってきた」感があります。
本日は「諏訪大社の御柱祭」編です。
全国的に奇祭として知られる「御柱祭」は7年に一度、寅と申の年に行われ、今年2022年は御柱祭が開催される年ですが、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、御柱大祭のすべての祭事に関して観光での観覧を遠慮いただくことが公式に発表されました。
御柱祭といえば、全国的にTV中継された急斜面を巨木(御柱)にまたがって滑り降りる「木落(おと)し」などが有名ですが、今回は行われないことになりました。また、山から里へ運ぶ「山出し」、雪解け水で増水した川を渡る「川越し」も行わず、大勢の氏子が御柱を引く「曳行(えいこう)」も行わず、トレーラーで運搬するとのことです。
ちなみに、御柱祭の最後を飾るのが各宮の四方に柱を立てる「建御柱(たておんばしら)」です。曳いてきた御柱にワイヤーを巻き付け、車地という道具を使って巻きあげて御柱を建てていき、建てる最中は御柱に多くの氏子が乗り、掛け声とともににぎやかに盛り上げるのですが、こちらは今のところ予定どおりらしいです。
御柱祭は正式には「式年造営御柱大祭(しきねんぞうえいみはしらたいさい)」といい、平安時代から続く4社ある「諏訪大社(長野県諏訪市・下諏訪町)」の神事です。
諏訪大社は全国に約1万以上ある諏訪神社の総本社であり、起源は古事記の国譲りの神話まで遡ることができるといわれている、国内にある最も古い神社のひとつに数えられています。また、長野県のほぼ中央に位置する諏訪湖を挟むように南と北に上社と下社があり、さらに、それぞれ「上社本宮」「上社前宮」「下社春宮」「下社秋宮」と呼ばれる4社があります。
御柱祭では4社それぞれに山から直径約1m、長さ約17m、重さ約10tの大きな「もみの木」を切り出し、上社は約20km、下社は約12kmの道を木遣(きやり)にあわせて人力のみで曳いて、各お宮の四隅に建てます。
なお、諏訪大社の御柱祭が終わると次は長野県内各地の神社でも小宮祭と呼ばれる御柱祭が行われます。また、実は古くは日本中で御柱祭が行われていたそうです。
日本三大御柱として「諏訪の御柱」「出雲の大黒柱」「伊勢の心の御柱」がありますが、3つの中で唯一諏訪大社の御柱祭だけが古くからその姿を変えずに残しているといわれています。私は、「伊勢の心の御柱」「出雲の大黒柱」についてはまったく知りませんでした。
「出雲の大黒柱」は、現在の出雲大社本殿の大黒柱のこと、または2000年に出雲大社の境内から出土した巨大な柱(「心御柱(しんのみはしら)」と呼ばれていて、国の重要文化財に指定)のことを指しているのかはっきりしたことはわかりません。「伊勢の心の御柱」は伊勢神宮の内宮外宮の正殿の床下に存在するものらしく、見ることはできないようです。
ところで、小宮祭の中で代表的なもので、塩尻市と辰野町境界付近にある信濃国二之宮の小野神社と矢彦神社の御柱祭は諏訪大社の御柱祭の翌年(卯と酉の年)に行われます。
「人を見るなら諏訪御柱。綺羅(きら)を見るなら小野御柱」といわれ、諏訪大社の勇壮さに比べてきらびやかな衣装が特徴です。
私と上の息子はこちらの御柱を曳いたことがあります。また、私は前回も観に行きました。来年も観れればいいいと願っています。
本日も私のブログを読んでいただき、ありがとうございます。
今日はどのような一日になるのでしょうか。または、どのような一日を過ごされたのでしょうか。
その一日でほんの少しでも楽しいことがあれば、それを記憶にとどめるように努力しませんか。そして、それをあとで想いだすと、その日が明るくなる、それが元気の源になってくれるでしょう。
それを見つけるために、楽しいこと探しをしてみてください。昨日よりも、ほんの少しでも、いい一日でありますようにと、お祈りいたしております。
また、明日、ここで、お会いしましょう。