朝晩めっきり寒くなってきていますが、我が家の庭に1匹のカマキリが住み着いて2ヶ月ほど経ちます。
昼間の太陽の光が取ぼいているときには、日向ぼっこしており、日が暮れて寒くなる時間帯は、寒さをしのぐ場所に移動しています。夏から秋にかけて活動していた昆虫たちの姿を見えなくなっている最中にカマキリが一所懸命生きている姿を見ますと、そっとしておいてあげたいものです。
そのカマキリが先日、卵を産んでいました。カマキリの卵は、3~5cmの大きさで、外からの衝撃から卵を守るための、「卵鞘(らんしょう)」というスポンジ状の袋の中に数百個入っています。通常、地上から50~250cmの高さの木の幹、枝や草の茎などに産み付けます。
カマキリは、昔から雪が積もるであろう高さより上に卵を産むといわれています。つまり、卵の位置が高いと、その年は雪が多いといういい伝えです。ただ、実証研究の結果では、否定されていますが、「雪国のカマキリの卵は毎年雪に埋もれない高さに産み付けられていて、その年の雪の高さを予知している」といういい伝えについては、ロマンがあっていいと思います。
ちなみに、我が家の庭に産んだ卵の位置は、地上から約cmの位置でした。
昔の中国の前漢時代(紀元前206年~8年)の韓詩外伝の故事に、「蟷螂の斧(とうろうのおの)」という話があります。
昔、斉(紀元前1046年~紀元前221年)の君主だった荘公が狩りに向かう途中、荘公の乗る馬車の前に立ちふさがり、馬車に向かって今にも斧を振り下ろそうとしている小さな虫がいました。荘公が御者にその虫の名を尋ねると御者は、「カマキリです。この虫は進むことのみを知って、退くことを知りません。自分の力を知らずに、軽々しく大敵に向かって行きます」と説明しました。
これを聞いた荘公は、「ああ、この虫がもし人間であったなら、きっと天下一の勇者となったことだろう」といって、その小さな勇者に道を譲るように、この虫を避けて車を進めさせたという故事です。
荘公がその勇気を称えたこの故事は、日本に伝来し、カマキリは勇気ある虫とされ、戦国時代の武将の兜にはカマキリの立物を取りつけたものがあったりします。
現在の日本では意味が転じ、「自分の微弱な力量をかえりみずに強敵に反抗すること、はかない抵抗のたとえ」となっています。
さて、カマキリ類の学名は、ギリシャ語の「mántis」に由来し、「mántis」は、日本語で、「予言者」という意味です。また、英語では、「praying(祈る) mantis」とも呼ばれています。
カマキリは前脚を持ち上げて待ち伏せする姿が、祈っているように見えて、日本では俗に「拝み虫(おがみむし)」とも呼ばれています。
さて、我が家に住み着いているカマキリ。
毎日、前脚を上げながら何かを祈って、何を予言しているのでしょうね。
明日もまた、祈る姿を見せ続けてくれるといいのですが。
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