「コタツに入って、みかんを食べる」というのが、日本の冬の風物詩みたいなものです。みかん好きな人は一日何個も手を伸ばしてしまうと思います。
さて、みかんのむき方にも、いろいろと個人で違うと思いますが、最近、あるむき方が広まっています。それは、温州みかんの主産地・和歌山の有田(ありだ)地方で行われている「有田むき」と呼ばれる皮ごと身を割る方法で、ほんの数秒で皮がむけるのです。
それは2016年12月14日付けで「大阪に来てから、みかんの皮をべりべり剥(は)がす人が散見されるので、みかん農家の孫として、本場和歌山の剥(む)き方を紹介します」とツイッターにアップされた1本の動画でした。
その動画は、みかんのへたのない方から皮ごと4つに切れ込みを入れ、割って、素早くはがすというものでした。現在、投稿から約3年での閲覧数は約133万件。閲覧した人が、さらに紹介するリツイートの件数も約2万6千件に達しています。
「有田むき」とはみかんの果頂部(かちょうぶ、ヘタのない方)から外皮ごと半分に割り、さらに半分にして、4分の1に分ける方法です。
皮から直接口に運べるため、手が汚れにくく、ヘタで皮がつながっているので、ゴミ捨てが楽というメリットもあるそうです。
私は、この有田むきというのは知りませんでしたが、私の場合は、へたの方から皮ごと半分に割り、さらに半分にして、4分の1に分ける方法です。言うならば、「掟破りの”逆有田むき”」とでも命名しておきます。
有田むきが始まった理由は、「軍手で作業する農家が、汚れた軍手とみかんの実が直接触れないように発明されたのでは」と推測されています。確かに、このむき方でしたら軍手の着け外しに手間取らず、作業で汚れた軍手に触れずに、きれいなみかんが食べられます。まあ、コタツから出ずに、みかんを食べ続けるにはうってつけです。
ただ、和歌山県内でも有田より南の地域では、あまり定着していないそうです。その理由について、有田の昔ながらのみかんは有田むきに適した扁平な品種が多かったそうですが、ほかの地域では扁平な品種が少なかったからと考えられているそうです。
ちなみに、みかんをむくときに房の部分に残ってしまう白い筋。この筋をスッキリキレイに取る衝撃の方法があるそうです。
1. みかんの半分から上の部分だけ皮をむきます。
2. むいた部分から中の実を引っ張り出す。
なんと、たったこれだけで白い筋が取れるのです(個人差はあると思いますが)。なぜこんに簡単に、白い筋が取れるのかというと、皮の半分を残したままなので、勝手に皮から白い筋が取れていくという原理らしいのです。
ほかにもみかんが一直線に繋がる、むき方というのがあります(個人差はあると思いますが)。
1. 真ん中の皮だけを残して、上下部分からグルリと皮をむきます。
2. 上下に穴を開けます。
3. 残った皮の側面一箇所に切れ目を入れます。
4. 皮からはがれないように、一房ずつ離し、ゆっくりと開けば、一直線にみかんがつながります。
いろいろとむき方があると思います。皆さんもお試しください。でも、食べすぎにはご注意ください。