球界最年長。
一投一打すべてが最高齢記録になる男。
今年になってから”いつ来るか”と。
次にファームで良い内容だったら、一軍へ・・・の都度、打ち込まれました。それでも、いつかは一軍へ。
「マサ選手の年齢を考えれば、案外涼しいドームで投げれば、好投するのでは?」という我が家の期待に応えて、昨夜、ついにやってくれました。
(2012年のマサ選手)
プロ野球80年の歴史の中で山本昌選手のいる歴史は30年です(今年31年目)。
NHKのプロフェッショナルに出演した時には「驚くべきことに、山本のストレートはこの20年間、スピードもキレも落ちていないという」と言われています。
まあ、元々スピードは遅いのですけどね。
昨夜の記念すべき一勝はもちろんTVで観ていました。
見どころは、何と言っても山本昌選手をリリーフしたピッチャー陣。
5回で降板した後、逆算で9回、8回は計算できたものの、6回、7回に大いなる不安。
案の定、祖父江選手がピンチを演出しました。でも、その後の追加点もあり、なんとか逃げ切りし、正に昌選手への勝利をリレーしてくれました。
6回 祖父江大輔 26歳 (1年目)
7回 武藤祐太 25歳 (4年目)
8回 又吉克樹 23歳 (1年目)
9回 福谷浩司 23歳 (2年目)
今までの野球人生の中で一番緊張したでしょうね。
山本昌選手は日大藤沢高校時代に甲子園出場経験はなく、全国的には無名でした。
とてもプロで通用するレベルではなかったのですが、「体が大きく、将来伸びる可能性がある」とドラフト5位指名されて、入団しました。
主な同期高校生のプロ野球入団者は渡辺久信さん(元;西武ライオンズ)、吉井理人さん(元;近鉄バファローズ)、水野雄仁さん(元;読売ジャイアンツ)、池山隆寛さん(元;ヤクルトスワローズ)がいます。もちろん、現在は誰も現役ではありませんが。
ただ、入団後はなかなかどころか、一軍の登板は3年間で4試合のみで勝ち星なし。
3年目の秋期キャンプで、星野仙一監督が山本昌選手の投球練習を見て怒鳴った、というエピソードがあります。
入団当時にいた先輩選手、同期入団選手、後から入団してきた後輩選手。
数多くの選手が現役を退いて行く中で、49歳となった今でも投げ続けています。
努力を続けること。謙虚で誠実でいること。朴訥な人柄。
一つの世界で長く続ける秘訣を山本昌選手には教えられます。