大会5日目の第三試合。
富山・新湊高 vs. 京都・龍谷大平安高の一戦。
三塁側アルプススタンドは当然のようにぎっしりと満員。
気がつけば三塁側内野スタンドも、いつしか満員。スタンドへの入り口では「下の席は満員ですので、三階へ上がってください」と案内をしていました。
白と青の帽子と、右手にはなぜか”はたき”を持って、それを振り回しての応援です。
対戦相手は富山よりも近い京都の龍谷大平安高。どちらが、地元か判らないくらいの応援団です。
強いて例えるならば、甲子園を地元としている阪神タイガースとでもいいますでしょうか。
1986年の選抜大会。北信越地区から選抜された新湊高は、愛知の享栄高、優勝候補の千葉拓大紅稜高に大逆転勝ち、準々決勝では京都西高を延長14回で破り、県勢初のベスト4まで進出しました。
失礼ながら、決して注目されていない中でのチームがドラマチックな戦いを見せてくれたことで「新湊旋風」と言われたものです。
このときに選手たちとともに新湊応援団も話題になりました。試合の日には新湊の町に人がいなくなったと言われるほどのことだったといいます。
その1986年の再来かといわれるくらいの応援です。
ストライクが入るたびに歓声、アウトを取るたびに大歓声、攻撃の際にはボールになるたびに歓声、ランナーが出塁するたびに大歓声・・・得点が入れば、それはもう。
試合は4-1の結果で新湊高が勝ちました。
試合終了のときには、甲子園全体を凄まじい声援が包み込まれました。
今年、再び「新湊旋風」が見られるのではないかと、思った試合でした。