野球小僧

日本列島 高校野球の旅 ~山形県編~

春 12回出場 22試合 10勝 12敗 0分 ベスト4; 1 ベスト8; 1
夏 56回出場 79試合 23勝 56敗 0分 ベスト4; 1 ベスト8; 1

山形県とは、人間の顔の形をしている東北地方の県の一つです。西には日本海が広がり、東に奥羽山脈が聳え、南には出羽三山を擁する朝日連峰と2,000m級の山々が連なる飯豊連峰・吾妻連峰が尾根を伸ばし、北は東北第二の標高を誇る鳥海山をはじめとした山々に囲まれています。その上、県内も山地によって寸断されており、山形県と言っても言葉も文化も気質も行動圏も様々です。

山形県をまとめる絶対的な存在が最上川。山形県内で始まり、山形県内で完結する大河&一級河川であり、鶴岡市と小国町以外のすべての市町村に、最上川水系の河川が流れています。山形県民歌はその名も「最上川」で、な、な、なんと作詞をされたのは昭和天皇なのです。

【勝手に選んだご当地ソング】
♪ 冷たい川を 上(のぼ)ってゆけば
   近くて遠い ふるさとよ
   大根めしを 食べてゝも
   囲炉裏(いろり)の明かりが 暖(あった)かい
   山の家 山の家 帰りたい
   春が来なけりゃ 年期があけぬ
   おしん 哀しや 小さな肩に
   おぼこが重い
   「かあちゃーん! ばんちゃーん!」
   (「おしんの子守唄」 詞; 橋田壽賀子 / 唄; 金沢明子) 

1985年の夏。清原・桑田のKKコンビ擁する大阪・PL学園高と対戦した東海大山形は、毎回失点を許し、7-29の大惨敗を喫するなど、県内野球関係者の悲劇を作りました。そのために、当時、山形県議会では「どうしてオラんとこの高校野球はこっだなに弱いのか」と議題になったほどです。

この例があるため、全国的には弱小地区というイメージが強いのですが、2001年以降の山形県にはそんなことはありません。

2004年の選抜大会に東海大山形高が山形県勢として春夏通じて初のベスト8進出を果たすと、2005年の選抜大会は羽黒高がベスト4に進出しました。この時の羽黒高はブラジル人留学生を受け入れたことでも話題になり、他の東北各県と同じように野球留学生が支えているイメージが強くあります。

そんな中、2006年の選手権大会でほぼ県内出身者で固めた日大山形高が山形県勢として初の夏ベスト8進出。2013年の選手権にはさらなる躍進でベスト4に進出と、県勢の壁を破り続けています。さらに、日大山形高は「ボーイスビーアンビシャス」(校歌の冒頭のフレーズ)で全国的にも有名になりました。

なお、近年の県内戦線は酒田南高や山形中央高など、私立・公立入り乱れる混戦模様となっています。

【選抜大会出場回数ランキング】
1 日大山形高 3回出場 6試合 3勝 3敗 0分
1 東海大山形高 3回出場 5試合 2勝 3敗 0分 ベスト8; 1
3 山形中央高 2回出場 3試合 1勝 2敗 0分
4 羽黒高 1回出場 4試合 3勝 1敗 0分 ベスト4; 1
4 鶴岡東高 1回出場 2試合 1勝 1敗 0分
4 酒田東高 1回出場 1試合 0勝 1敗 0分
4 酒田南高 1回出場 1試合 0勝 1敗 0分

【選抜大会勝利数ランキング】
1 羽黒高 1回出場 4試合 3勝 1敗 0分 ベスト4; 1
1 日大山形高 3回出場 6試合 3勝 3敗 0分
3 東海大山形高 3回出場 5試合 2勝 3敗 0分 ベスト8; 1
4 鶴岡東高 1回出場 2試合 1勝 1敗 0分
4 山形中央高 2回出場 3試合 1勝 2敗 0分
6 酒田東高 1回出場 1試合 0勝 1敗 0分
6 酒田南高 1回出場 1試合 0勝 1敗 0分

【選手権大会出場回数ランキング】
1 日大山形高 16回出場 28試合 12勝 16敗 0分 ベスト4; 1 ベスト8; 1
2 酒田南高 10回出場 14試合 4勝 10敗 0分
3 東海大山形高 6回出場 9試合 3勝 6敗 0分
4 鶴岡東高 5回出場 6試合 1勝 5敗 0分
4 山形東高 5回出場 5試合 0勝 5敗 0分
4 山形南高 5回出場 5試合 0勝 5敗 0分
7 山形中央高 2回出場 4試合 2勝 2敗 0分
7 新庄北高 2回出場 2試合 0勝 2敗 0分
9 酒田工高 1回出場 2試合 1勝 1敗 0分
9 鶴岡工高 1回出場 1試合 0勝 1敗 0分
9 羽黒高 1回出場 1試合 0勝 1敗 0分
9 山形商高 1回出場 1試合 0勝 1敗 0分
9 米沢工高 1回出場 1試合 0勝 1敗 0分

【選手権大会勝利数ランキング】
1 日大山形高 16回出場 28試合 12勝 16敗 0分 ベスト4; 1 ベスト8; 1
2 酒田南高 10回出場 14試合 4勝 10敗 0分
3 東海大山形高 6回出場 9試合 3勝 6敗 0分
4 山形中央高 2回出場 4試合 2勝 2敗 0分
5 酒田工高 1回出場 2試合 1勝 1敗 0分
5 鶴岡東高 5回出場 6試合 1勝 5敗 0分
7 新庄北高 2回出場 2試合 0勝 2敗 0分
7 鶴岡工高 1回出場 1試合 0勝 1敗 0分
7 羽黒高 1回出場 1試合 0勝 1敗 0分
7 山山形東高 5回出場 5試合 0勝 5敗 0分
7 山形南高 5回出場 5試合 0勝 5敗 0分
7 山形商高 1回出場 1試合 0勝 1敗 0分
7 米沢工高 1回出場 1試合 0勝 1敗 0分

【山形県出身選手で打線を組んでみた】
一番 ⑧ 長谷川勇也 (酒田南高/福岡ソフトバンクホークス)
二番 ⑤ 会田豊彦 (山形南高/中日ドラゴンズ)
三番 ⑦ 渋谷通 (平安高/広島東洋カープほか)
四番 ③ 栗原健太 (日大山形高/広島東洋カープほか)
五番 D  小田嶋正邦 (東海大山形高/横浜ベイスターズほか)
六番 ② 小山田健一 (日大山形高/東映フライヤーズほか)
七番 ⑨ 高橋敏郎 (新庄東高/ヤクルトスワローズ)
八番 ④ 金本明博 (酒田南高/中日ドラゴンズ)
九番 ⑥ 江本裕人 (米沢商高/ロッテオリオンズ)
       ① 皆川睦男 (米沢西高/南海ホークス)

相撲の柏戸さん、野球の皆川さん。山形が生んだ昭和の偉大な2大スターです。
皆川睦雄さん(米沢西高)は、1960年代を中心に221勝を挙げた大投手。杉浦忠さんとともに南海黄金時代の投手陣を支えました。阪急ブレーブスの山田さん、足立さんといい、昔の強豪球団にはアンダースローの好投手がいました。皆川さんは1968年には31勝。同時期のホークスには、高橋栄一郎さん(新庄北高)もいました。元新庄市長でもあります。

栗原健太さん(日大山形高)は広島東洋カープの四番を打ち、広角に打ち分ける技術とパワーを併せ持つ好打者で2007年、2008年には全試合に出場し、打率3割、ホームラン20本以上を打ちました。2009年ワールド・ベースボール・クラシックの日本代表として追加召集された選手でもある。福岡ソフトバンクホークスの長谷川勇也選手(酒田南高)は2009年にブレーク、外野の定位置を奪った時期もあります。シュアなバッティングと俊足を生かした好守が売り物です。

ピッチャーには右の梅津智弘さん(上山明新館高)と左の佐藤賢さん(羽黒高)のともにくせのあるフォームから多彩な変化球を繰り出す。加藤武治さん(山形南高)は横手からの切れのある球を武器に、2010年までの8年間で30勝9Sを挙げています。山形県のピッチャーは横投げる好投手が多いです。


コメント一覧

まっくろくろすけ
eco坊主さん、こんばんは。
山形県には縁があって、よく出張に行きました。
だからと言って、思い入れがそんなにある訳でもありません。せいぜい、酒田南高の横をとおったくらいです。

夏は暑く、冬は寒い(当たり前)の環境は厳しいですね。

確かにあの試合は衝撃でした。PL学園高の底知れぬ強さには、怖さがありました。また、そこに立ち向かって行った、東海大山形高も立派でしたね。
eco坊主
おはようございます(*Ü*)ノ"☀

やっぱ山形といえば東海大山形!
あのPL学園との7-29の試合は衝撃的でした。
確か途中から清原さんも投げましたよね!?
日大山形高の方が夏は出場多いし、最近は酒田南高をよく聞くけど
どうしても東海大山形高のイメージが強すぎます。
(時々東海大と日大がごっちゃになりましが^^;)

打線は栗原さんと小田嶋さんそして皆川さんしか知らないですわ。
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