先日から日テレ系で始まった新番組です。
この番組の原作は「弱くても勝てます: 開成高校野球部のセオリー」(高橋秀実/新潮社)です。
原作のタイトルどおり、このドラマのモデルは超進学校の開成高校野球部です。
その開成高校野球部は2005年夏の全国高校野球選手権 東京都大会でベスト16まで勝ち進みました。
私の偏見という訳でもありませんが、進学校ではなかなかスポーツ系を目指して進学してくる訳ではないので、どちらかというと弱い方に分類されてしまいます(ごめんなさい)。スポーツが盛んな他校に比べても決して上手いとは言えないレベルでしょう。
それでも、それを補って、激戦の東京都大会を勝ち進んで行ったのです。
進学校と言うこともあって、データー野球やID野球のような頭脳的な作戦という訳ではないそうです。
この開成高校野球部にはサインが存在しないとのことです。さらに、守りよりも攻撃、送りバントはしないというスタイル。
「サインを出して、その通りに動くというのは練習が必要です。ウチはそんな練習をやらせてあげる時間もないし、選手たちも器用じゃありませんから。バントしろと指示をしたって、そもそもバントできないですからね」
と青木秀憲監督の今までの野球のセオリーが異常だという、新しい野球論があります。
つまり、
「一般的な野球部のセオリーは、拮抗する高いレベルのチーム同士が対戦する際に通用するものなんです。同じことをしていたらウチは絶対に勝てない。普通にやったら勝てるわけがないんです」
ということで、開成高校のスタイルは「ドサクサ野球」。
「勢いにまかせて大量得点を取るイニングをつくる。激しいパンチを食らわせてドサクサにまぎれて勝っちゃうんです」
つまり、大量失点覚悟の上で、それ以上に得点すればいい・・・野球というゲームの原点、当たり前を実践しているだけです。
そもそも公認野球規則1.02には
「各チームは、相手チームより多くの得点を記録して、勝つことを目的とする」
と明示されていますから。