野球史で最悪の三振

「恐らく野球史で最悪の三振を見よ」と報じられ、爆笑とともに話題を呼んでいるのが、ロッキーズ傘下2Aハートフォードのフエンテス選手です。

5月26日(日本時間5月27日)に行われたメッツ傘下2Aビンハムトン戦の8回、2アウトランナーの場面。相手ピッチャーのバーンズ選手はカウント1ボール2ストライクから投球動作に入って投げようとした際、バランスを崩してしまいます。投球はバッターのフエンテス選手から遠く、一塁線方向の地面に叩きつけられ、バウンドしたボールはホームプレートから数メートル離れた地点を転がって通過しました。

すると、何を思ったのかフエンテス選手は打席でバットが届くはずもない、コロコロと転がるボールに合わせて緩やかにスイングします。

これを見た球審は「スイング」を宣告。キャッチャーもフエンテス選手にタッチし、空振り三振が成立してしまいました。

思わぬ判定にフエンテス選手は驚いた表情で審判を見て、事の重大さが判ると、打席で屈み、ショックを隠しきれなくなってしまいます。



これを米国のメディアが”見逃す”はずはありません。「なぜ、彼はバットを振ったのか」「恐らく野球史で最悪の三振を見よ」と報じられ、爆笑とともに話題を呼びました。

CBSスポーツ
「マイナーリーガーが経験した恐らく野球史で最悪の三振を見よ」

USAトゥデー
「マイナー選手による最も奇妙かつ笑わせる三振」

FOXスポーツ
「マイナー選手による今季最も異様な三振」

ESPN
「信じられないような三振」

また、MLB公式サイトの動画コーナー「Cut4」では「ただのフレンドリーなジョークのつもりだったのに。どうなったかって?　空振りが認められ、フエンテスはアウトになってしまった」と、冗談のつもりが悲劇を生んだとの同情を示しています。

盛り上げようという気持ちもあったのかも知れません。そう考えると、フエンテス選手も責められるものではありません。

ファンにはジョークが通じたかも知れませんが、審判にはジョークは通じなかったのです。
これからは、相手(審判)を良く見てからプレーした方がいいでしょう。