以前、新型コロナウイルスの変異株について、世界保健機関(WHO)が2021年5月31日付で、4種ある新型コロナウイルスの「懸念される変異株(VOC)」について、新たに「ギリシャ語のアルファベットで呼ぶようにする」と発表しました。
そして、「英国」「南アフリカ」「ブラジル」「インド」の各地で見つかった変異株が、それぞれ「アルファ」「ベータ」「ガンマ」「デルタ」となりました。
WHOなどの公的な文書では、変異株を名指しする際に、科学者の間で使われる「B.1.1.7」などの呼称が使われています。ちなみに、「B.1.1.7」は英国の変異株のことです。ただし、こういった呼称は難解でいいづらく、私たちにとっては覚えにくいものです(別に覚えようとも思いませんが)。
現在、「デルタ」が毎日のように話題になっていますが、実際、どれだけの変異株があるのか不安(?)になって調べてみますと、いろいろとありました(2021年9月1日時点)。
なお、国名と日付は最初に確認された地域と年月、その後の年月日はWHOでの指定日です。
■懸念される変異株=VOC (Variants of Concern)
アルファ(α):英国 / 2020年9月 / 2020年12月18日
ベータ(β):南アフリカ / 2020年5月 / 2020年12月18日
ガンマ(γ):ブラジル / 2020年11月 / 2021年1月11日
デルタ(Δ):インド / 2020年10月 / 2021年5月11日
■注目すべき変異株=VOI (Variants of Interest)
イ―タ(η):複数国 / 2020年12月 / 2021年3月17日
イオタ(ι):米国 / 2020年11月 / 2021年3月24日
カッパ(κ):インド / 2020年10月 / 2021年4月4日
ラムダ(λ):ペルー / 2020年12月 / 2021年6月14日
ミュー(μ): コロンビア / 2021年1月 / 2021年8月30日
■さらなる監視のための警告 (Alerts for Further Monitoring)
イプシロン(ε):米国 / 2020年3月 / 2021年3月5日
ゼータ(ζ):ブラジル / 2020年4月 / 2021年3月17日
シータ(θ):フィリピン / 2021年1月 / 2021年3月24日
さて、WHOが新型コロナの変異株に24種類あるギリシャ文字の呼び名をつけていますが、現時点でWHOがギリシャ文字12番目の「ミュー」を命名したのは2021年8月30日。1番目のアルファは2020年12月18日ですから、半年ちょっとでギリシャ文字は12個も使われています。また、今年5月に南アフリカで初めて検出され、現在はアフリカやアジアなど8ヶ国に広がっている「C.1.2」や、8月中旬に東京で「N501S」という新たな変異株も見つかっています。感染力などに対してはまだくわしいことはわかっていないとのことです。
このペースではギリシャ文字は2022年中には使い果たされると考えられています。こんなペースで変異株が出てきて、しかもVOCにでも指定されるようになってしまうような状態にはなってほしくないものです。
そして、WHOは「ギリシャ文字を使い果たしたあとは星座名を使う」という意向を明らかにしています。つまり、「オリオン座」「しし座」「ふたご座」などの「星座名」とのことです。WHOではギリシャ神話に登場する神々の名前を用いるという候補も検討に上ったとのことですが、「ギリシャ神話の神々の名前を公の場でいいたくありませんでした」とのことです。
ギリシャ文字24種類すら順番にいえない私が、星座が何種類あるかなんてこともわかっていません。「(織田裕二さん的に)そこで!」そもそも星座は何種類あるかを調べてみましたら、1922年に国際天文学連合が88の星座を決めていました。また、国際的には星座名はラテン語名が使われているため、星座を日本語表示した場合には、日本人にとっては50音順には並ばないことになってしまいます。しかも、あまりなじみのない星座も出てくると思います。たとえば、「Andromeda:アンドロメダ座」「Antlia:ポンプ座」「Apus:ふうちょう座」「Aquarius:みずがめ座」という感じになっていくと思います。
ただ、星座名を実際に変異株に用いるかどうかは検討段階とのことで、「誰にも不愉快な思いをさせないようにするための提案も検討しています」とコメントもしていますが、どうなのでしょうね。TVなどの「今日の星座占い」じゃないのですからね。「今日、もっとも警戒する変異株は・・・」なんていわれたりしたら、しゃれにもなりません。
ちなみに、星座占いとは、「誕生日と星座を結びつけ、その人の性格や運勢を占うのが星占い」で、「西洋占星術」とよばれるものです。太陽や月、惑星は星座を作る星(恒星)とことなり、星座の間を動いて行きます。そこで占星術では、生まれたときにこれらの天体が位置する星座の性格が、その人の一生を決めると考えてます。星座の中で太陽の動くみちすじを黄道とよびますが、黄道にそった12の星座を黄道12星座とよんでいます。実際の星座には大小があり、太陽が位置する期間も違うので、占星術では星座のかわりに宮とよび、1年を12等分して黄道12宮と呼んでいるとのことです。
そして、星座(宮)の性格とは、その名前から連想される性格であり、たとえば、しし座は勇猛な性格、てんびん座はかたよりなくバランスをとる性格、というように説明されているそうです。
まさか、今後は星座占いで決めて行こうなんてWHOは考えていないと思うのですけど・・・。
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