「この試合を今日で終わらせるのはもったいない。だから、後日、もう一度、天気のいい時にやらせてみよう」
と、きっと野球の神様が思ったのでしょう。
前夜から降り続いていた雨は、開会式が始まった10時半前に上がり、そのまま開幕戦が行われました。この試合は開幕戦に相応しい熱戦となり、スタンドも大いに盛り上がりました。
初回、ノーアウトのランナーを出したものの、得点できなかった赤穂高に対し、連合高はその裏、2アウト二・三塁のチャンスに内野ゴロ。しかし、球場はため息から歓声へと・・・赤穂高の送球ミスにより2点を先制。
その後、両チームのピッチャーが要所要所を締めて、どちらも得点を挙げられず、試合は中盤に向かって行きます。
五回表に赤穂高は後に試合のキーマンとなるピンチヒッターのヒットから1点を挙げ、六回には2アウトから前の回にピンチヒッターでそのまま守備に就いていた選手が2アウトからタイムリーヒットで同点に追いつきます。連合高のピッチャーはキレのあるストレートでここまで抑えて来ていましたが、ストライクとボールがはっきりと判るようになっていました。
七回表はなんとか抑えたものの、八回表にはコントロールが乱れ、先のピンチヒッターが一打席で二度のデッドボール(一度目はよけなかったため認められず、二度目はよけたつもりだったが自信がなく、主審に確認)と本当の二度目のデッドボールなどで満塁のピンチを迎えると、タイムリーヒットなどで3点を勝ち越します。
やっぱり、連合高の勝利は難しいのか・・・と球場内に流れた空気。
九回裏の連合高の先頭バッターはここまで投げて来たエースが、夏は終わらせまいとライト前へヒット。続くバッターもライト前へ。つぎのバッターがフォアボールで歩き、赤穂高のエースはここで降板。続くバッターがレフトへ2点タイムリーヒットで1点差。雨の中の連合高応援団に呼応するように、バックネット裏からも大きな拍手。まだ、ノーアウト一・二塁で次のバッターは三塁線へ送りバント。これがラインを切れずに内野安打で、再び満塁。そしつ、次のバッターが今度は一塁線にスクイズを決めて、同点に追いつきます。
しかし、つづく二人は打ち取られ、2アウト二・三塁。ここで、赤穂高バッテリーは連合高の三番を歩かせ、四番と勝負の作戦に出ます。そして、その四番の一打は右中間への大飛球。
歓声と悲鳴の交錯する中で、赤穂高のライトが背走ジャンプでキャッチするファインプレーで延長戦へ。試合を終わらせません。
試合の終盤から降り出した雨は止まず、強くなる一方。しかも、連合高のエースが指先を負傷したのか、治療のためベンチへ。この間にも雨は続いています。
治療が終わり、状態を確かめるために3球ほどピッチング練習して、試合再開。先頭バッターを高いファーストフライに打ち取り、ボール交換を要求したところで、審判が選手をベンチに引きあがらせて、試合は中断。そして、そのまま降雨コールドの試合終了となりました。再試合は11日の諏訪湖スタジアム第2試合で実施されます。
赤穂 0 0 0 0 1 1 0 3 0 |5
須商・園芸・創成 2 0 0 0 0 0 0 0 3 |5
須坂商業高校と須坂園芸高校という高校の名前で臨む最後の大会です。須坂商業高は1926年、須坂園芸高は1912年に開校された100年近い歴史を持つ高校です。しかし、生徒数が減少傾向などにより、高校の統廃合による規模や配置の適正化や教育プランの改定などを行う高校改革の一環として、この両校は2016年度末で閉校され、2015年度一足先に開校した須坂創成高校へと統合されることになっています。
また、1970年に須坂園芸高、1971年に須坂商業高が全国高校野球選手権に連続で出場し、須坂市は大いに盛り上がったことがあります。それだけに、 須商と園芸のユニフォーム、保護者会の応援着を着てのこの大会には、強い思いがあることだと思います。
野球の神様も粋な計らいをします。
コメント一覧
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まっくろくろすけ
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