囲碁漂流の記

週末にリアル対局を愉しむアマ有段者が、さまざまな話題を提供します。初二段・上級向け即効上達法あり、懐古趣味の諸事雑観あり

できる? できない? その2

2021年11月01日 | ●○●○雑観の森

 

 

【勝敗と関係なくとも、

 こればかりは

 ちょっと恥ずかしい の巻】

 

 

坂田栄男エッセイ「芸談 碁の作法」から――

 

 

握る石の数は

片手で一握りの範囲がよい。

 

あまりたくさん握ることもないし

二つ三つしか握らないのも

おかしいと思う。

 

専門家のなかにも

そういう人がいるが

手を開いた途端に

数えるまでもなく

わかってしまう。

 

一つしか握らなかった場合もあったというが

これなどは良識の問題で

どうかと思う。

 

十から二十の間くらいが適当であろう。

 

たくさん握るのは木谷実九段で

時には一度では足りず

二度握って

盤上に小山を築くこともある。

 

少ないほうでは高川格九段で

わたしとの対局で

三つしか握らなかったことがある。

 

 

坂田は、

不愉快だったのだろうか。

 

局後の検討にはとりわけ熱心で

碁技以外のところで

妙な事をするのを嫌った。

 

懇意にしていた碁好きの文士は

神経が細やか過ぎて

その程度は病的だった

と述懐するほどであった。

 

アマの碁は商売ではないから

それほど厳密に言う必要はない。

普段の対局なら余興といってもいい。

が、図書カード1枚ほどの賞品がかかった

「公式戦」なら

そうもいかないのではないか。

 

無礼なことをして

相手の心の乱れを誘うなど

あってはならないことである。

 

わたしも野球小僧だったが

ノムラのささやき作戦などは

当時でも首を傾げたものだ。

いまは

邪道の極みと思っている。

 

碁は、黙って打て!

 

詰まらぬことくちばしり

相手のやる気を削ごう

などと謀をするなど

まこと下の下だと思う。

 

 

 

 

 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。