囲碁漂流の記

週末にリアル対局を愉しむアマ有段者が、さまざまな話題を提供します。初二段・上級向け即効上達法あり、懐古趣味の諸事雑観あり

映画の時間、碁の時間

2020年09月15日 | インドアにて

「スパイの妻」 劇場公開 2020年10月16日/20年製作/115分/日本

 


こんなに長生きなのに ~ なぜか現代人は時間に追われている の巻】

 


長い映画が見られなくなってきたわたし。

おうち時間の暇つぶしに「2時間」超はつらい。

今でも映画館に足を運ぶが「2時間半」前後なら

よほどの作品でない限り、まず行かない。


そもそも上映時間の何倍何十倍の映像を撮って

その映像の中から選んで仕上げていくワケだから

削りに削って必然性のあるコア部分で創ればいい。

どうしても削れないのであれば編集力とセンスがないだけ。

3時間4時間の大作も見てきたが、もう一度みようとは

なかなか思えないこのごろである。


現代を生きるということは、

そのような気がしている。

「早わかり」「コンパクトにまとめる」が是とされるが

それは「現代」の特有の病であり、

上手に付き合っていくしかない。


         ◇


碁のアマ大会では専用の対局時計を使う。

1人の考慮時間は、有段者40分、級位者30分が相場。

時間が切れると、即 負けだから、案外忙しい。

要所のために時間を残しておくので、速めに打っていく。

リズムよく、それなりの形で打たなければ、即 非勢になる。

プロの早碁より時間が短く、勝敗の分岐点ではやはり焦る。


時計を使わない普段の対局でも “長考”は相手に敬遠される。

だいたい1局「1時間半」ほどで終わるが、これも相場だ。

時折、早打ちのクセが抜けず、相手に着手を促すヒトも見かける。

品格を疑うマナー違反だが、気持ちは分からなくもない。

長考の基準は、個々人の“体内時計”よるからである。

 

おおむね「2時間」をかけると、相当な入念局になる。

わたしが主宰する二つの小規模碁会は制約を設けていない。

そういうメンバーだけを選んで集めたからできるのだ。


「1時間半~2時間」

いまのわたしには、

このあたりが「一つのことを続ける時間」の

ジャストサイズのようである。

 

 



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