囲碁漂流の記

週末にリアル対局を愉しむアマ有段者が、さまざまな話題を提供します。初二段・上級向け即効上達法あり、懐古趣味の諸事雑観あり

初二段の悪いクセ

2023年09月19日 | ●○●○雑観の森

▲盤面をじっくり見詰めて考える人

碁笥に手を突っ込んだままどこに打とうか迷っている人

碁石を持つ手が空中にさまよい、なかなか碁盤に置けない人

遠くから見ても、棋力はだいたい想像できる

 

 

 

このところ

初段あるいは二段と

碁盤を囲むことが増えている

 

初段には5子置いてもらい

二段には4子置いてもらう

お渡しするハンディは

石一つに「12目以上」なので

初段には60~70目見当

二段には50~60目見当

この差をどう詰めていくかが

「白番の面白さ」である

 

こちらが大石を撲殺し

大差で終わることもあれば

うまく凌がれて

ヨセで追い掛けざるを得ず

いい勝負になることもある

 

わたしが勝てば、

相手の勉強不足であり

わたしが負ければ、

昇格可能性あり

ということになろうか

つまり僅差で負けるのが

収まりがよいといえよう

 

さて

前置きが長くなったが

このクラスつまり低段者の

「克服すべき項目」を三点に絞り

経験的実感から指摘しておきたい

 

 

 

 

■戦いの仕掛けが早すぎる

 

相手の陣地が大きく見えて

無理に突入して自滅する

いわゆる「ヤキモチ」である

 

級位者には通用しても

上位者は反撃される

狭い所に無理に入れば

形勢が悪くなる確率は高い

時々は上位者と打たないことには

いつまでも悪癖は直らない

 

序盤にワンサイドを期待するのは

無理筋になることが多い

碁は長期戦であり

焦らずじっくり打ちたい

 

 

 

■重要局面を理解していない

 

碁の序盤で

一手の価値は「20目」程度

それが段々小さくなり

「15目」「10目」となる

「数目」から「1目」になり

そしてゼロ目つまりダメである

その前に「手入れ」を怠りなく

 

石が混雑してくる中盤戦で

突然「30目、40目」の局面が

出現することがある

 

この瞬間が直覚的に

分かるか、分からないかが

勝負の分かれ目である

 

ポカとか、悪手とかは

経験的な眼力と感覚とによるもので

これを実力というのであろう

 

 

 

■ヨセを軽視している

 

碁の平均手数は230手といわれる

〝中押し〟の碁を含めてのことで

最後まで打つ〝数え碁〟なら

短手数は200手を少し超えたあたり

長手数は300手超の難戦も稀にある

 

おおむね100手を超えたあたりから

ヨセとなり、数目の得を争い

最後は1目を巡る攻防となる

そのあたりで「もう終わりですね」

という人は、これ以上強くなれない

 

1目ずつ得をすれば、10手で10目

20手で20目の差が出るのだから

四の五いわず「ダメ詰めと手入れ」を行い

整地を美しく手際よく出来れば

どこに出しても恥ずかしくない有段者

そうでなければ、いつまで経っても

碁会所も大会も行くことが出来ない

 

 

 

 

 



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