【「終わりですね」と言われても ~ ノーサイドのルール(法律)を再確認しますの巻】
■「まだダメも詰まっていない」
「必要な手入れが済んでいない」
それで「終わりですね」とおっしゃる御仁がおられる。
まぎれがなくなり、ホントにダメ詰めだけにならなきゃ、
当方、返事はできませぬ。
わたしが黙っていると、
「返事をしてくれない」と、むくれられても困ります。
勝負事は、ノーサイドまでは、仲良し小好しではありませぬ。
■「パスします」「着手を放棄します」と言いましょう。
それが互いに続いて、初めて終局となります。
そりゃ、そうでしょ。
「セキ」も「スミのマガリ四目」も、あいまいな碁打ちが
カッコだけプロのマネをしていかがいたす?
◇
■碁会所や大会などで、
終盤に数えて「3~4目勝ち」か、と思っていたら
「持碁(引き分け)」とか「1目負け」とかの相手がいる。
わたしの目算が間違っているのかもしれない。
わたしの小ヨセの手順が拙かったのかもしれない。
しかし、どうしても腑に落ちないこともある。
境目付近の石を、しょちゅう入れ替えるヒト
アゲ石をフタに入れず、手に持ったまま整地するヒト
いつも机の下などから、何個も石が見つかるヒト
紛らわしいこと、やめましょね。
整地も勝負の内という意味、
お分かりいただけますでしょうか?
状況証拠の積み重ねだけで極刑にだってなる厳罰主義の時代です。
一点の曇りもなく、きっちり、すっきり、まいりましょう!
星は何でも知っています。
■日本棋院ホームページより
「日本囲碁規約(ルール)逐条解説」
第九条-1(終局)
一方が着手を放棄し、次いで相手方も放棄した時点で、「対局の停止」となる。
<解説>
着手の放棄(いわゆるパス)は対局停止宣言であるが、次いで相手方も着手放棄した場合は対局の停止となる。双方が着手放棄の意志表示をした時点が、対局の停止時点である。
第九条-2
対局の停止後、双方が石の死活及び地を確認し、合意することにより対局は終了する。これを「終局」という。
<解説>
1 「駄目詰め」、「手入れ」は必要着手
石の死活及び地を確認するためには、第八条により終局までに「駄目詰め」及び「手入れ」を行わなければならない。
2 対局停止後での「駄目詰め」、「手入れ」は規定外
「駄目詰め」及び「手入れ」を、対局者の合意により、対局停止後適宜に行う場合は、それらは規定上の着手に該当しない。
第九条-3
対局の停止後、一方が対局の再開を要請した場合は、相手方は先着する権利を有し、これに応じなければならない。
<解説>
1 “対局の再開の要請"
対局の停止状態が解除され、競技再開となる。
2 “相手方に先着する権利あり"
(1) 対局を再開する場合は、停止期間中に規定外の着手があれば、それらを無効として再開することができる。
(2) 対局再開を要請した相手側から打ちはじめる。
(3) “これに応じなければならない"
要請された相手方が着手の必要性を認めない時は、パスで応じて差支えない。