8月5日。香川にて中学バスケの四国総体が行われました。
4つの県からそれぞれ2校が勝ち上がり、8校で2つの全国大会出場の切符をかけた試合です。
長男は今回も選手登録から落ち、選手だけで県1位のチームと練習をしたり、
近隣高校へ練習したりとありましたが、早くも離脱でした。
かといって悔しさを勉強で発散してくれればいいのですが、そちらも自覚が芽生えず…
1回戦当たるチームはまさかの、1つ下の学年でミニバス4番をつけていた子が転校した学校です。
先日も練習試合をした時には良い勝負をしていました。
もしかしていけるかもしれない?!全国大会は沖縄!!なんて淡い夢を抱いていました。
今回ももちろん正式な大会。ベンチに座れるのは登録メンバーとマネジャーだけ。
アップの時、球拾いをしていたのでまさかと思いました。
なのに長男、まさかのベンチ後ろでお手伝い!
いつやつまみ出されるかヒヤヒヤしていました。
負けたら最後の試合が始まりました。
1Q目、相手チームを1ゴール差、2ゴール差で追いかける形に。
でもいいよ!いけるいける!!
4番キャプテンの空中でのすごいゴールが決まります。
(何度聞いても名前が覚えられない、格好いいシュート名)
1Q目終了間際、またもキャプテンがゴールを狙う…
相手ディフェンスが当たりそうに…
よけて…
着地…
選手がもみ合っていてよく見えませんでしたが、
着地したところに汗が落ちていたようで、キャプテンが大きく滑ってしまいました。
いつもなら、すぐ起き上がってくるのが、なかなか立ち上がれない。
動けない。
まさか、痛めた?!
顔が引きつったヘッドコーチが様子を見に行きます。
仲間が肩車してベンチに連れて帰ってくれました。
ベンチでは折れたかのような痛み悶える姿。
そして控えの子が出て試合再開。すぐに1Q終了。
え?え?ダメなの?
応援保護者もみな顔が引きつっていたと思います。
そのまま2Qもキャプテンはベンチで痛みに耐え、先生がアイシング、テーピングしてくれていました。
長男はタオルを渡したり、キャプテンの背中を見ていました。
キャプテンの分も取り返すぞ、と必死にボールを追いかける子たち。
良い勝負してました。ほんとうに。
ハーフタイム。
応援に来てくれていた、ミニバス時代のアシスタントコーチは柔道整復師で、下に降りて手当をしてくれました。
後から聞いた話。
「(出たいかもしれないが)行くのはお勧めしない」と言われたそう。
相当悪いのでしょう。
だって彼は県選抜で選ばれている子。これからの子だから。
3Q目、控えの子を次から次へと出して、ユニフォーム着ている子は全員出してくれていました。
先生は見切りをつけたとわかりました。
それでもみんなキャプテンの分もと、必死に、ほんとうに必死に頑張っていました。
だってみんな、辛い練習一緒に頑張ってきたんだから。
4Qだったと思いますが裏からベンチに戻ったキャプテンの足を願いを託すようにアイシングしてる選手が見えました。
試合終了。
応援席に戻ってきた選手たちはみんな泣いて赤い顔をしていました。
そんな顔で、親に「ありがとう」を言う子。
下級生に「応援してくれてありがとな」と言う子。
そして自分の席に戻ってタオルを頭からかけて泣いていました。みんなが。
うぅぅ。なんていい光景。
思いがけない終わり方になってしまって一番悔しいのはキャプテンでしょう。
そして、ミニバス時代から部長をしてくれたキャプテンのお母さん。
誰よりも2倍3倍と苦労をしてくたキャプテンお母さん。
彼女をはじめ、毎回応援付き添いをしてくれたお母さんたちを全国大会に連れて行ってもらいたかった。
願いは叶いませんでしたが、選手とそのほかの部員と保護者の思いが一つになった瞬間を味わいました。
あの空気は切なくて清々しくて、しばらく思い出しては涙しそうです。
長男もうっすら涙を浮かべていました。
選手にドリンクを渡したり、アイシングを渡したり、
本当はいいのかわかりませんが、ベンチ後ろで頑張っていました。
彼もバスケを通じて何かを感じ、青春の1ページがつづられたことでしょう。
さぁ、今日は新チームが発足して初の活動、いきなり練習試合です。
甲高い応援をして3年生に「お前ら高い声出すな格好悪い」と言われ私は笑ってしまいましたが、
まだ声変わりはまだまだ先の次男もナンバリングをもらってウキウキです。
先輩たちの思いを引き継いで、今日日本で一番暑い高知で試合をしています。