忘憂之物

男はいかに丸くとも、角を持たねばならぬ
             渋沢栄一

私にも「おめでとう」とか言わせてくれ!!

2011年07月20日 | 過去記事

とある唐代の禅僧は、その弟子に「大難来せり。如何が回避せん」と問われて「あたかもよし」と応える。それでよろしい、困難は受け止めなさい、ということだ。「あたかもよし」とは「格好よし」のことだから、現在のカックイイ!!というのは「逃げず惑わず、ありのままを受け入れてしまう」ような人間のことを言う。なるほど、格好よろしいのである。

「なでしこジャパン」が優勝した。サッカー音痴の私でも、これが素晴らしい偉業であることはわかる。決勝戦の相手がアメリカというのも心憎いではないか。体格も体力も戦力も圧倒的なアメリカ相手に、更に小兵という困難を受け入れて尚、彼女たちは金メダルを勝ち取った。これぞまさに「格好よろしい」ではないか。

とか言いながら、私はやはり中継を見ていない(笑)。明け方の日本の各地では「ニッポン!ニッポン!」だったらしいが、次の日も次の日も仕事の私は在日らしく、健やかに眠っていたわけだ。朝のテレビで優勝を知り、妻と二人で「すごいな!」と喜んだものの、ま、それだけだった。しかし、仕事場に行くと「なでしこジャパン」の話題で持ちきりだった。私が正直に「中継は見ていない。録画もしてない」と言うと、職場の「なでしこ」らから凄まじいまでの「もったいない!」が浴びせられた。なんだったら「なにしてんの?」と攻撃的な口調の者もいた。中には「あんたはそもそも付き合いが悪い」と悪口まで言う者もいた。放っておいてもらいたい(泣。

さすがは「女性の職場」と言われるだけのことはある。この連中、男と金とカラオケしか興味が無いと思っていたが、ちゃんとサッカーやワールドカップ、それも「日本女子サッカー」というジャンルに興味を持ち、陰ながら応援し続けていたのであろう。根が素直な私は、これは、なんという「なでしこ」なのか、と感心したのだった。

また、裁判所では「国旗の掲揚を強要された!」と訴えている日教組の教員が後を絶たぬが、なでしこのキャプテンの爪には「日の丸」のネイルが施されていた。私は直感的に、これは流行るかもしれない、と不安になり、思わず軍靴の足音がキナ臭いと、背筋が凍る思いで朝日新聞を拝んだ。すると、今度は与謝野大臣が<日本国においては女性のほうが男性より優秀だ。新たにその証明が一つ付け加わったということだ>と「男女」を入れ替えると首では済まない発言をしたが、コレに朝日新聞が噛みつく様子もない。かりそめにも「男女共同参画担当相」を兼任する大物政治家の公的発言とは思えぬ「男性蔑視発言」であるが、世の中の男は「そんなのどーでもじゃないか」ということで気にもしていない。

私もその一人だが、そもそも「日本の女子サッカーチーム」が「世界の女子サッカーチーム」とサッカーをして優勝したわけだから「男と比して優秀」という結論は出てくるはずもない。「なでしこジャパン」は男性と戦ったわけでもない。つまり、意味不明なのだ。

ま、しかし、私個人としては「女性には優しくすべき」という男尊女卑史観の持ち主でもあるから、日本の女性が評価されるというのはイヤではない。男性が同じことをしても「当然だ!浮かれてるんじゃない!」と言えども、コレが女性になら「素晴らしい!よく頑張った!感動した!」と褒めちぎるのもやぶさかではない。日本では女は日輪、太陽であるから、女がいつも明るく元気で過ごしておれば国が活気づく、というものだ。

しかし、世界にはダメな国もあって、例えばイランだ。イスラム圏内では「処女は天国に行く」とのことで、だから罪を犯して処刑される処女がいれば、イランではちゃんと革命防衛委員などがレイプしてくれる。また法律上、一応「結婚した」ことになる。心配せずとも一夫多妻制の国だ。ちゃんと女性の親元には「結婚の証」として「メヘリエ」と呼ばれる結納金5ドルが送られる。法律で定められている金額は10ドルだが、あんたの娘を処刑するのに使った銃弾の費用だ、ということで半分は引かれる。しかし、アメリカはなぜだか、女性の教員が普通にいて、イラク国民議会では25%もの女性議員がいるフセイン政権のイラクを滅ぼした。フセインを処刑したアメリカは「イラクの女性の社会進出を約束する」と言ってイラクの社会学者を驚かせたが、日本の衆院の女性比率は11%と少しだ。滅ぼすなら日本か5.5%の韓国だろう、いや、その前にアメリカは中国にも劣る23位(世界の女性議員比率)で14%しかない。そのアメリカがイラクに「女性の社会進出」を言うなど落語にもならない。それでも世界の警察の真似事がしたいのなら「女性の法的能力は男性の半分」とするイランから潰すべきだった。帰りの駄賃に北朝鮮も潰せばもっと良い。

しかし、だ。そんなイランも2005年には「女子サッカー」に参戦してきた。予選敗退したが、今回のワールドカップにも参加していた。2012年のロンドンオリンピックにも予選敗退したが、これは試合で負けたのではなく、イラン女子代表選手の頭から袋をかぶせて走らせようとしたからだ。イスラム圏内で女性が着用する「ヒジャブ」だ。彼女らはカスピ海南岸で泳ぐときも「イラン政府推奨のヒジャブ」であるチャドルを脱ぐことをしないから、サッカーするなら脱がないとダメだろう、というスンニ派が8割を占めるヨルダンに不戦敗した。個人的にはスンニ派とシーア派がプルカやチャドルやニカブに背番号と名前を入れて「サッカーで戦う」のも平和的でよろしいと思うが、ま、実況するアナウンサーは大変だろう。レッドカードで済まぬテロも心配だ。

また、京都の宇治市役所にはプルカを着た女性が外国人登録証の書き換えなどに来るが、コレがフランスでは禁止されていたりする。フランスの国民議会(下院)では、チャドルなどの宗教的衣装を「フランスの価値観とは相容れない」として、コレを禁止する報告書を提出、慎重論もあったが「公共機関では着用禁止」として承認された。日本だったら朝日新聞が大騒ぎである。人種差別、宗教差別、外国人差別、女性差別と朝日の大好きな差別の盛り合わせだ。朝日新聞は身悶えして震えるほど喜ぶだろう。

比して、開かれた国・日本ではチョゴリを着て歩いてもいい。市役所でもコンビニでもその気になれば歩ける。朝日新聞の社員がいれば羨ましがる。もちろん、それで笑われても捕まることはない。首相官邸では菅直人の従妹の嫁はんが「乳出しチョゴリ」を着て、韓流ドラマを見ながらマッコリ飲んでいるかもしれない。それでも旦那の総理を引きずり降ろすこともできない。つまり、日本には変な民族衣装を着る自由もある。


―――さて、そんな日本の誉れ「なでしこジャパン」が日本に凱旋帰国した。出迎えたサポーターは400名以上、報道陣は260名とのことで、成田空港では空港職員らが横断幕を持って並んだ。降り注ぐ「ニッポンコール」の中、金メダルを持った「なでしこ」らは到着ロビーに現れた。6月21日に「なでしこジャパン」はドイツに向けて出発したが、そのとき見送りのサポーターはゼロ、報道陣は10人ほどだったらしい。私の職場の「なでしこ」達もサッカーの話題などしている様子はなかった。つまり、最初と最後では真逆の評価だった。民主党の「政権交代前と交代後の反対」のようなものだ。

そんな「なでしこジャパン」は首相官邸に優勝報告に行った。国民から三下り半を突き付けられた首相が、今大会のMVPである澤選手に「国民栄誉賞」を与えるとか。菅直人は支持率が2割を切ったからドイツに行かなかったが、その代わり文部科学省副大臣の鈴木寛(すずき・かん)が行った。名字がカンか名前がカンかの違いだが、こっちのカンも民主党議員らしく、モラルもルールも知ったことではない男である。昨年の参院選における選挙演説で、小田急前百貨店で「立ちあがれ日本」が第一声を発した際、当時の共同代表だった与謝野氏に対し、近距離で選挙カーを停車させてマイクでガンガン邪魔をしたのが「民主党現職候補の白真勲」であったのは記憶に新しいが、このとき、よほど「外国人地方参政権反対」を叫ぶ「立ちあがれ日本」が癪に障ったのか、現職の文部科学省副大臣だった鈴木寛もマイクを掴み「ここはみんなのスペースだ!」とやっていた。もちろん、この日の13時15分からは「立ちあがれ日本」の選挙演説の時間だった。こんなルール無用の副大臣が「フェアプレイ賞」まで取った「なでしこジャパン」を現地で応援するなど、日本チームの足を引っ張るのではないかと心配だったが、見事「なでしこジャパン」は偉業を達成したわけだ。

また、民主党政権誕生後の日本は真っ暗な話題ばかりであったから、ここにきての「なでしこジャパン」の快挙は被災地でなくとも元気を分けてくれた。日本の元気を根こそぎ喰らう菅直人から褒めてもらうとは皮肉なものだが、民主党というところは他にも面白い人がたくさんいて、そういえばレンホウ元大臣も「なでしこジャパン」を祝福するコメントを出してツイッタ―が炎上したりもしている。

しかしながら、レンホウが仕分けでスポーツ振興費を削減したら「なでしこジャパン」が優勝した。科学振興費を削減したら「はやぶさ」が地球に帰ってきた。スパコンの費用に「一番じゃなきゃダメですか?」と輩を言って、調子に乗って同じタイトルの本まで出したら、ドイツのハンブルグで行われた国際会議で日本の次世代コンピューター「京」が「TOP500」の中で「一番」になったりした。ならば、レンホウに我が家の家計でも仕分けしてもらおうかと思う今日この頃、何かいいことがあるかもしれない。ンで、だ。



「あたかもよし」―――――――

これら最近の日本の偉業は、すべからく「あたかもよし」であったとわかる。民主党政権に好き舫題されても、それらを「そのまま受け入れて」変わらぬ努力を成した日本人がいた。被災地もそうだ。政治が馬鹿をやっていても、今日明日の生活はなんとかせねばならない。政府の杜撰で足を引っ張られながら、それでも「格好良く」すべきをする日本人がいる。国の言う通り避難したら被曝させられ、国が問題ないと言うから牛を出荷したらセシウムが出たりもする。それでも国会で菅直人は「悪くない」と言って威張り、在日朝鮮人からの献金も「知らなかった」で誤魔化し、極左暴力集団との蜜月も「存じ上げていない」と逃げ回る。瓦礫の処理も進まないから、民主党の長尾たかしも怒っている。

たしかに、民主党をはじめとする国家解体を目論む極左暴力集団は日本の中枢に入り込み悪さをする。それはずっとそうだった。もちろん、日本国としてのダメージは計り知れないものがある。現職の総理大臣からして国旗国歌に反対、という異常な事態も深刻ではある。そして言うまでもなく、この政権とは単なる無能政権ではなく、日本解体を企てる反社会的な犯罪組織と呼んで差し支えないほど腐り切っていた、と知れ始めた。

この連中は日本人の子供に「日本的なるもの」を否定させ、日本人の徹底的破壊を遂行してきた。それはもう、反日は反日なりに、売国は売国なりに、必死で日本を壊そうと粉骨砕身、共産主義革命を日本で引き起こしてやるのだと決意を込めて、日々、どうすれば日本と日本人が堕落するのか、日本人が日の丸を捨てる日はいつなのかと邁進してきた。


しかし、である。



この日の丸の美しさはどうだ。












日本民族は太陽を他民族のように金色や黄色、白色で表現しなかった。実のところ太陽は赤くない。だからゴッホも太陽は向日葵と同じ色で描いた。「太陽の色」は万国共通ではなかった。明治4年、岩倉使節団は欧米諸国を歴訪する。その年12月、サンフランシスコ市長のレセプションで伊藤博文は「日の丸」についてスピーチをしている。


「現在の日本は地平線から出たばかりの太陽である。暁の雲から出たばかりの太陽はまだ光も弱く、色もうすい。しかし、やがて中天まで来ると、太陽は全天に輝きわたる。これと同様に日本はやがて世界に雄飛し、日の丸の旗は尊敬の念をもって見られるであろう」


古神道における精霊崇拝、自然崇拝からなる「太陽」とは明るいを意味する。明々とする、という言葉は「赤々」ともなる。つまり、ハレの概念における「明るい」は「赤るい」である。日本民族における「赤」とは全てを照らすほどの意味となる。だから神々しい。

崇神天皇は伊勢神宮の祭神である太陽神、天照大神を宮廷以外でも祀ることにした。極左集団が女性を持ち上げんでも、今更に「女性は凄い」とか言わんでも、ちゃんと古の日本人は知っていた。女性が明るく生きる国は強い。嫁が明るい家は安泰だ。




だから、中継は見ていないが書いておく。

おめでとう!ありがとう!「なでしこジャパン」!!



2 コメント

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Unknown (久代千代太郎)
2011-07-28 09:41:37
>し様

そうです。その通りです。

だから日輪が隠れてしまっただけで、馬鹿な男はおろおろするのです。おろおろ。

高野豆腐のからあげは「鳥の唐揚げ」みたいだというのは大げさでありました。あれはやはり豆腐なのです。あくまでも「別モノ」としてウマイのです。おろおろ。

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つまり…… ()
2011-07-21 00:20:14
毎日鼻歌うたいながら美味しいご飯をこさえる私がいる我が家は、安泰ということですね。

明日は高野豆腐の唐揚げにしようかなー(*´∀`)

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