銀うさぎの庭(お人形日記)

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「魔王」第11話

2008-09-13 | テレビ等の感想

ドラマ「魔王」第11話『最後の対決 死が絆を引き裂く!』の感想です。
一部ネタばれを含みますので、まだドラマをご覧になってない方はご注意下さいませ。
反転部分をご覧になる方は、「ドラッグ」または「右クリックですべて選択」でどうぞ。

結論から言いますと、予想を裏切るびっくり展開でした!
ちなみに私のラストシーン予想は――改めて殺人罪という裁きを受けさせるために、芹沢に自分を殺させ、
満足してあの世に旅立つ魔王・成瀬領……でした。見事に外れました!
では、感想、いきまーす!

宗田殺人容疑で拘留中の芹沢直人の兄・典良は、取調室で青酸カリ入りの煙草を吸って自殺してしまいました。


「俺はだめな兄貴だな。
昔から意気地がなくて、お父さんに言いたいことをはっきり口にするお前を、ずっと羨ましいと思っていた。
俺は、いつもお父さんの顔色ばかり伺っていた。お父さん、本当はお前に後を継いで貰いたいんだよ。
…お父さんのこと、頼むな。(中略)直人……すまない」


弟の直人に告げた典良の最後の言葉でした。

そして、病院の霊安室で典良の遺体の手を握って悲嘆に沈む父・芹沢栄作(石坂浩二)に直人は典良の遺書を渡します。
ノートの切れ端に几帳面な文字で書かれたその内容とは、


『お父さん
迷惑をおかけして
申し訳ありません』


でした。栄作はただ号泣します。
それは直人が初めて目にする弱い父の姿でした。


「直人、私を許してくれ。(中略)
誰かの幸せの陰には必ず誰かの不幸がある、それがこの世の道理だと。
息子たちの幸せを守る道だと信じていた。
私の間違いが典良を死に追いやってしまった」


その後、自宅に戻った栄作は、息子たちと共に幸せそうに微笑む自分の写真を眺めていた時に突然胸を押さえて倒れてしまいます。
翌日、帰って来た直人は父の亡骸を見つけ、悲しみと共にある決意をして立ち上がります。



葛西は保釈されました。保釈金は成瀬が用意しました。
暴行教唆で実刑になる可能性があるようです。


「少しの間だけでも愛する人を大事にして下さい」

と成瀬は葛西に告げました。
もうこの頃には、芹沢の悔恨や典良の自殺、お互いをかばい合った葛西と麻里の姿を見て、復讐に対する気持ちを失ってしまったようです。
最初の頃にあっという間に死に追い込まれてしまった人たちは本当に割を食いましたね。

さて、ここからが驚きの展開になります。
葛西の保釈に激怒した山野は成瀬に詰め寄ります。


そして、な、何と、成瀬は山野に右腹部を刺されてしまいました!!
ええ~~!!(@_@;)  何でこんな小物に刺されてしまうのですか!?(←すごい失礼)
もしかして、山野こそが真の魔王だったのですか!?

と、わたくし一人で大騒ぎ……。

さて、芹沢の家を出て今は一人で暮らす麻里の家に向かう葛西。
途中で指輪を買います。麻里もキッチンでいそいそとごちそうを作っています。
暗い事件の渦中の人物たちなのに、やはり小さな幸せを望んでしまうものなのですね。
ここで、嬉しそうに指輪の入った袋を提げて歩く葛西の背後を、山野がナイフで一突きです。
葛西は倒れて絶命しました。実は山野が事件の首謀者なのか!?

一方、咲田しおりの元には成瀬からオルゴールが届けられます。
添えられた手紙には、しおりへの想いと共に

『僕はもう後戻りすることはできません。
あと一人、どうしても死なくてはいけない人間がいるんです』
の言葉が……。

渋谷東署では芹沢が拳銃を持ちだして行方をくらました、と大騒ぎになっています。
「必ず芹沢を見つけ出して下さい!」と署をあげての捜索命令を出す 西島理事官 石原管理官(飯田基祐)でした。
(すみません…ちょっと「SP」ネタ混ぜました)

芹沢の失踪を知ったしおりは不安な駆られ、成瀬の手紙を握りしめながら駆け出します。
夜の町を必死の形相で走るしおりちゃん……。
オルゴールをサイコメトリーして欲しかったです。

と、ここで仰天ニュースが入ります。
葛西を刺殺した後、山野は警察官に射殺されてしまったのです。なんてあっけない死に様なんだ……。と、わたくし、呆然です。



さて、11年前の事件の現場で成瀬領と芹沢直人は最後の対決をします。


「あんたの復讐は未完成のまま終わる。
俺のせいでたくさんの人が死んだ。
俺のせいで始まった復讐だ。だから俺の手で止めるしかないんだ」


と言って成瀬に銃を向ける芹沢。
しかし、引き金を引くことができません。


「何を迷っているんです。憎くないんですか。
あなたは、たった一人の父親と優しいお兄さんを奪われた。
そしてかけがえのない親友まで殺されたんだ。
殺しても飽き足らないほど憎いはずだ。違うか!? 法律では僕を裁けない。
復讐のチャンスは今しかないんだ。早く殺せ!


成瀬の言葉に芹沢ははっとなって銃を下ろします。
そして、呆然と呟きます。


「あんたの目的は、これだったのか。
俺に自分を殺させることだったのか。
罪を逃れた俺に、今度こそ人を殺した裁きを受けさせるために。
自分の命を犠牲にしてまで」

「僕の人生に、失うものなんて、とうになかったんだ。
これで全部終わる。ようやく僕が僕に帰る時が来るんだ。
さあ、撃って下さい。これは真実から逃げたあなたの義務なんだ」


と言いながら、芹沢に迫る成瀬。

「僕を撃て! それがあなたの役目だ。僕を殺せ!」

芹沢は銃を床に落としてしまいます。
その銃を拾って、自らの頭に押し当てる成瀬。
成瀬を止めようとして、二人はもみ合いになります。
そして、銃が暴発し…………倒れたのは、芹沢でした。

「生きて下さい。友雄さん。許して下さい。
俺のことも。あなた自身も…」

芹沢の最後の言葉でした。
そして、成瀬もまた、息を引き取ります。

「許してくれ。僕のことも、あなたのことも…」

という言葉を残して……。
ようやく駆けつけたしおりが見たものは、眠るように穏やかな表情をした二人の亡骸でした。
成瀬は、芹沢の肩にもたれるように絶命していました。



「魔王」全編通して面白かったです。
一番良かったのは、咲田しおり(小林涼子)が天使のように可愛かったこと♪
そして、成瀬の心に多大な影響を与えたにもかかわらず、ラストでは為す術もなく、成瀬を救えなかったところが良かったです。
若干残念だったのは、事件が進展するきっかけをしおりの超能力に頼り過ぎていた点です。

ところで、タイトルの「魔王」って結局誰を指していたのでしょうか。
私は当初、「魔王のように冷酷に復讐劇を成し遂げようとする成瀬」のことだと思ったのですが、
「魔王=人の心の闇」に翻弄された人々の物語ということだったのでしょうか?

そうすると、一見物語に深く関与しているようでいて、最後は何もできなかった「しおり=天使」という解釈が成り立つでしょうか?
終始、しおりは霊的な存在だったと、私は思いました。
霊的な存在は心に訴えることはできても物理的な力はありませんから。

さて、つらつら考えますと、今回の成瀬領の罪状って何なのでしょう。
法律には全くど素人な私が考えてみました。実行犯ではないですから、殺人罪は適用されないでしょう。

・熊田弁護士→殺人教唆?? でも、『殺せ』とは手紙に書いていませんから、どうでしょう。
・石本、池畑→しいて言えば、未必の故意? でも、かなり立証は難しいでしょうね。
・芹沢栄作、芹沢典良、宗田、葛西、山野→この人たちの死には全く無関係ですよね。

殺意があったことだけはある程度立証可能かもしれませんが、もし起訴してもかなり難しい裁判になりそうな予感がします。
本物の成瀬領と入れ替わったことは何かの罪に問われる可能性があるでしょうか?
あとは精神的ストレスを与えたことによる傷害罪? でも誰も病院で診断書取っていませんからね~。
どなたか、法律に詳しい方が解説して下さらないかしら…(←他力本願)

ラストシーンで成瀬が「法律では私を裁くことはできません」と言っていたようにやはり重い罪状を課すことはできないような気がします。
そうしますと、渋谷東署の中西刑事係長が率先して捜査に当たったのは違和感が感じられます。
個人的事情=私情?(←ソンナコトニ税金ツカワナイデクダサイ)

芹沢典良の署内取調室での自殺、芹沢刑事が銃を持ち出した上に成瀬弁護士と共に死亡……このスキャンダル、一体どんな風に報道されたのでしょうね?
成瀬と芹沢の死は無理心中にしか見えないのでは?(笑)
責任者は石原管理官でしょうか? 気の毒に…。ある意味、一番の被害者?



さて、本当のラストです。
残されたハーモニカに触れたしおりがサイコメトリーで見た映像とは何なのでしょう!!??
は! もしかして、しおりの能力こそが「魔王」そのもの、もしくは魔王から与えられたものだったとか?
確かに、しおりの能力がなければ、今回の一連の事件は起こせなかった訳で………………

全ての謎が解かれる日は……DVDの発売日なのですね。

さて、ここまで私の拙い感想にお付き合い下さった方がいらっしゃいましたら、ここでお礼を申し上げます。
ありがとうございました。
最終話については私が色々勝手な解釈をしておりますが、ご容赦下さいませ。

*画像はエクセリーナです。

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