私が小さい頃住んでいた大阪市で、夏になって泳ぎに行く所は、大和川、堺、諏訪ノ森、二色の浜と和歌山県の海岸でした。遠くに行くほど砂浜や海水が綺麗でした。いま大和川で泳いでいたなんて、信じられないでしょうけれど。その代り、今のような便利な電気製品は、余程のお金持ちにしか行き渡っていませんでした。我が家の冷蔵庫は、氷屋さんから、塊を買ってきて入れて冷やしていました。いろんな便利な生活を手に入れましたが、美しい自然や水を失ってしまいました。海辺には、綺麗な砂浜があって、そこにはいろんな海辺の動植物が、生息していました。貝はその頃の汚れは頑張ってどんどん綺麗に還元してくれていました。大阪府の和歌山に至る殆どの海岸は、埋め立てられてコンクリートの堤防になってしまいました。コンクリートには、有害な六価クロームが混入していて、劣化とともに海に溶け出していきます。海は広くて少々の化学物質は浄化してくれると人類は思い込んでいますが、海はいつまで私達の勝手な我侭を赦してくれるのでしょうか?少なくともあの自然の浄化装置である砂浜は確実に少なくなっています。そろそろ私たちは、環境を守る為のコストを負担しなければいけなくなったのではないでしょうか。便利な生活は手放したくない、でも自然は綺麗なまま残したいでは、コストを負担せざるをえないのではないかと思います。