中国の広東省に住んでいる日本人の方が、ブログでお風呂の水が臭いと対処の仕方を、同じ悩みを持つ人に相談されていました。古くから日本人は、清潔好きでお風呂に毎日若しくは隔日に入るのは、普通でした。ヨーロッパの人達は一週間や10日位、お風呂に入らないことも珍しくなかったようです。綺麗好きが高じて、中国の人が平気なお風呂の臭いにも、耐えられなく成ってしまいました。外国で水や冷蔵庫の氷をジュースやミネラルウォターに入れて飲んで、お腹を壊した人も少なくないのでは。体がそういう体質になってしまったのですから、もう元には簡単には戻れません。この様な、恵まれた環境を当たり前のように享受して、いつまでもこの状態が続くと思いたいところですが、今日よりは明日、明日よりは、5年、10年後がどうなっているか、いろんなニュースを見聞すると暗澹とします。少しでも環境を改善する知恵を絞って、対処していかなければ、子供や孫たちに私たちの「つけ」を押し付けることになってしまいます。
私がリタイヤする直前まで勤務していた印刷会社では、フィルム印刷(和菓子や菓子パンの包装している)に水で希釈するインキを使っていました。従来は有機溶剤でインキを希釈するグラビア印刷が主流で、この溶剤が揮発するガスを規制するのが、VOC排出規制です。平成18年4月から施行されています。きっかけは、何年か前に、ニュースステーションで取り上げられた、埼玉県内のグラビア印刷工場から排出されるガスに有機溶剤が含まれていて、野菜やお茶に滞留したとの情報でした。結果的には直接因果関係は認められないとのことで、テレビ朝日が陳謝した様に記憶しています。ただ工場内は有機溶剤のガスが溢れ、作業環境が劣悪で、このガスが工場外にも排出されていたのも事実でした。この事が判明した結果、国に先駆けて埼玉県条例が施行されたのです。長年、グラビア印刷が重用されてきた理由は、現在ほど環境問題が大きく取り上げられることもなく、コスト面や、品質や効率が良く他に変わる印刷方式がなかったからです。紙に印刷するオフセット印刷でさえソイインキ(大豆油)を使って環境に配慮しているのに、主に食品を包装するフィルム印刷に水性インキを使うフレキソ印刷が普及しないのは不思議な気がします。水性インキで印刷出来る機械がまだ日本に数台しかなく、インキを始め諸材料のすべてが、少量生産なので、どうしてもコストアップになってしまいます。最近になって、スキルアップや製版の効率をあげて、グラビア印刷に殆ど変わらない位の価格になったと聞いています。冷凍食品を包装しているアルミフォイルやフィルムの印刷の殆どが、グラビア印刷です。本当に綺麗な美味しそうに見える印刷ですが、コストカットの為に、中国野菜を使っているとしたら、そっちの方が心配です。消費者も、外装に惑わされないように中身を吟味する力をつけていかなければなりません。
「今時、水道の水を飲む人はいないでしょう」と言った農水大臣がいました。確かに試薬を入れてピンクになる水が美味しいとは言えないかも知れません。でも料理やご飯を炊くとき、野菜を洗ったりするときには水道水を使っています。上水道を消毒する塩素の投入量は、下限はあっても上限の数値に規制値はありません。トイレやお風呂の汚れを手っ取り早く落とすには、塩素系洗剤を使います。でも絶対に他の洗剤と混ぜないで下さいと注意書きされています。体の中で、混ぜてはいけない成分と巡り合わないことを祈るしかありません。でもまだ上水道は自分である程度はコントロール出来ます。海に流す下水にも、塩素が投入されています。海には消毒してから流そうということですが、ある種の有機物と結合するとトリハロメタンという発ガン性を有する物質になると言われています。日本人が大好きな魚介類の食物連鎖で、人の体の中に入る可能性も否定出来ません。水道局や下水処理場の方たちも内心忸怩たる思いでいらっしゃると思います。その人達にも家族があり、次代の若い人達に綺麗な海を残してあげたいと思っているのは、私たち以上だと思います、きっと。まずいだの臭いだのと文句ばかり言われて、誉められることはめったにないのでは。例えば、堺の石津川の処理場では、日量6万トンの下水処理するためには、2千万円の設備費で大幅に塩素を減らすことが出来ます。道路に50何兆円も費やす前に、下水処理場をもっと充実して下さい、国交省様。(写真は残留塩素計測器)
私が小さい頃住んでいた大阪市で、夏になって泳ぎに行く所は、大和川、堺、諏訪ノ森、二色の浜と和歌山県の海岸でした。遠くに行くほど砂浜や海水が綺麗でした。いま大和川で泳いでいたなんて、信じられないでしょうけれど。その代り、今のような便利な電気製品は、余程のお金持ちにしか行き渡っていませんでした。我が家の冷蔵庫は、氷屋さんから、塊を買ってきて入れて冷やしていました。いろんな便利な生活を手に入れましたが、美しい自然や水を失ってしまいました。海辺には、綺麗な砂浜があって、そこにはいろんな海辺の動植物が、生息していました。貝はその頃の汚れは頑張ってどんどん綺麗に還元してくれていました。大阪府の和歌山に至る殆どの海岸は、埋め立てられてコンクリートの堤防になってしまいました。コンクリートには、有害な六価クロームが混入していて、劣化とともに海に溶け出していきます。海は広くて少々の化学物質は浄化してくれると人類は思い込んでいますが、海はいつまで私達の勝手な我侭を赦してくれるのでしょうか?少なくともあの自然の浄化装置である砂浜は確実に少なくなっています。そろそろ私たちは、環境を守る為のコストを負担しなければいけなくなったのではないでしょうか。便利な生活は手放したくない、でも自然は綺麗なまま残したいでは、コストを負担せざるをえないのではないかと思います。
私が水と環境のことをもっと知りたいと思ったのは、カール・ハイアセンの小説「復讐はお好き?」を読んだのが切っ掛けです。物語は主人公の女性が、結婚記念日のプレゼントに豪華船の船旅を、偽化学者の旦那にプレゼントされた事から始まります。この頭のよろしくない旦那が、莫大な遺産を受け継いだ主人公を夜の海に投げ落とすんです。ところが、主人公は、大学時代水泳部の副キャプテンをしていたぐらい、水泳の達人だったものですから、奇跡的に助かります。そこからこの小説の題名にあるイタズラっぽい復讐劇が展開していきます。勿論、物語はフィクションですが、舞台となったフロリダのエバーグレーズ国立公園の水質汚染と破壊は紛れもない事実です。アメリカ政府はエバーグレーズに80億ドル投入して再生しようとしています。一箇所だけならアメリカにとっては、国防費に比べたら大した金額ではないかも知れません。ですが、エバーグレーズだけが特別に汚染されたとは思えません。これからどんどん不都合な真実を知らされることになります。環境に対する配慮を欠いて、大金持ちになった経営者が亡くなった後に。事業に成功して大金持ちになった名声と、環境を破壊したという悪名と次世代の人達はどう評価するのでしょうか。同じ時代に生きている私達大人には評価する資格はないと思います。
私の様な一介の老人が、今更ジタバタしても始まりませんが、どう考えても自分を納得させる答えが見つかりません。貝の「しじみ」ほど、滋養(古いなー?)という言葉がぴったりくる、お味噌汁の具は見当たりません。その「しじみ」が食べられなくなるかも知れないのです。「しじみ」の故郷である宍道湖が国の施策で淡水化されようとしています。お米を作るための農業用水を確保する為です。でも今お米は余って倉庫に溢れています。あのおいしいしじみは、汽水湖でこそ味わえるものです。宍道湖以外でとれる「しじみ」も元を正せば宍道湖の稚貝から育ったものですから、一般庶民には、口に入らなくなるのは目に見えています。高級料亭で幾らでも美味しい料理を食べることが出来る政治家や高級官僚には関係ないことかもしれませんが。
先日(14日)、設楽の霊水を汲んできましたが、よく調べてみましたら、もっと山の上の方に湧き水があるとのことです。ただし、あの日は、大粒の雨が降っていましたので、湧き水に雨水が混じってしまって、純粋な湧き水ではなくなっていたのではないかとのお話でした。昨日のテレビでバングラディシュの一部の人たちは、砒素が混入している事が分かっていても、その井戸の水を飲まざるをえないと伝えていました。大人もそしていたいけな子供たちさえも。翻って私たちは、少し車を走らせれば、自然の湧き水が戴けるという有難さを実感致しました。そして、この近くで岩魚が釣れる川や自然を、美しいまま、次世代に残していかなければと痛感致しました。
国は高齢化と少子化のダブルパンチで、医療費の負担増に懸念を持ち、メタボリック症候群の社会人にペナルティを課そうとしています。勿論個人にではなく、企業の健康保険組合に負担させる様です。会社ぐるみで、メタボの解消に取り組まなければ負担金が増えるとなると、お臍の周りがオーバーする人は、肩身の狭い思いをしなければならなくなります。親しくして頂いている印刷会社の副社長が信奉する、加古川の崇高クリニックの門を叩く企業が増えるかも知れません。なんとも一般の常識外れの食事療法で、確実にダイエットを達成されるとの事です。肉や卵はいくら食べてもよく、糖を摂取することを止めると糖尿病がよくなり、生活習慣病が治った方が沢山いらっしゃいます。兎に角、飢餓感なく、ダイエットが達成出来ると注目されています。
3月14日ー愛知県北設楽郡設楽町の「設楽の霊水」を汲んできました。と言っても、蛇口が設置されていて、蛇口から、注いできただけですけど。2リットルのボトル1本200円とお賽銭(願かけて、成就したらお礼にお供えを持って上がる)でした。冷やして戴きましたが、とても美味しく感じました。小さい頃、故郷の和歌山県海南で、井戸の水を飲んだ懐かしい味でした。
写真は、右が「設楽の霊水」で、左のピンク色の水は、我が家の水道水です。
残留塩素計での結果で、塩素が残っているとピンク色に変色します。勿論、塩素が
規定値以上に入っているという訳ではありません。
写真は、右が「設楽の霊水」で、左のピンク色の水は、我が家の水道水です。
残留塩素計での結果で、塩素が残っているとピンク色に変色します。勿論、塩素が
規定値以上に入っているという訳ではありません。