現在公文教室でアシスタントをしているという方から、先生が変わられた、というコメントをいただきました。わかるような気がします。
「一人でも多くの生徒の学力向上のために・・・・」「地域の子どもたちのために・・・・」
ええ、研究会では共通チラシで一般に訴えるのは勿論、インストラクター研修会などでも毎回毎回、
そのことをアピールします。
「皆さんのお仕事は、世の為、人のためになるとてもすばらしいお仕事です」って。
まだまだ、実際の教室経営で行き詰ることのないうちは、ほんとにそのとおりかもしれないと
指導者自身も思い込んでしまったりして。
でも、何年か研究会に付き合っていくうちに
「事務局長って、大きい教室(生徒の多い)の先生には、ヘイコラ、揉み手をせんばかりにするけれど、少人数の教室や指導実績の取り立てて目立たないような指導者には知らん顔よね」
「そうそう、○○先生が事務局へ顔を出すと、局長がすっ飛んでくるけど、私たちが用があって行っても、局員たちだって、こんにちは、でもないものね」
先生稼業をしていたって、人間ですから、ちやほやはしてもらいたいものですし、褒められたいし
認めてもらいたいものなのです。
私のように、自教室の生徒・保護者に認めていただけるなら、他はどうでも、なんていうのは
研究会の中では異端です・・・・・
別の言い方で言えば
身銭を切ってせっせと新聞折込をし、生徒の増員に駆けずり回ってくれる先生ほど、研究会にとってありがたい存在はなく、高進度生を輩出することで公文の評判を高めてくれる先生は、
とっても大事な《先生》である、というのは当然のことでしょう。企業ですから。
そうして、上を向いてがんばっているうちに、いつの間にか、当初の
「私の教室に来てくれる生徒を大切に育てたい」という気持ちが、変質していってしまうのも
無理からぬ事と思います。
口先でなんといおうと、現在の公文のフランチャイズシステムでは、問題を多く抱える生徒の面倒をとことん見られるようには、できていないのです。
通常のパターンから外れる生徒については、時間も経費もかさんできますし、問題児が一人二人いれば「あの子がいるから行かない」という地域の空気さえできてきたりします。
私自身も、問題児の対応に追われ、四苦八苦した経験があります。
その子が退会していったときには、肩の荷が降りた想いでした。
ただ、私はちょっとばかり変人でもあるので、その子が在籍した五年間に、何度もお母様から
「ご迷惑でしょうから・・・・」と退会のお申し出があったにもかかわらず、六年生卒業までは続けてもらいました。何とか、中学一年生相当のところがやれるようになって、ようやく・・・・
他の保護者からの苦情も何度かありましたが、今ここで退会させてしまったら、この子はこの先、
と思うと、あきらめられずに慰留して小学校卒業を機に、お別れしました。
進度の上がらない子を捨てるというのは納得のいきかねるところではありますが、
公文以外のお稽古事を優先する子には冷たいというのは、指導者といえど人間ですから、
自分の教室での学習を最優先してくれる子というのは可愛くて当然だと思います。
「この子の為と思えばこそ、少しでも進度を上げたい、と思っているのに、ほかの事でお休みが多かったり、宿題がやれなかったりなんて、失礼しちゃうわ」という気になっても仕方がない部分もあるのではないでしょうか。
私の場合は、他のお稽古事とうちの教室と掛け持ちしている生徒はけっこう居るので、
どうしたら、その子に無理になりすぎずに学習を継続することができるか、保護者の方とも
よく話し合います。
一箇所の教室で、火・金クラスと月・木クラスの二コースで運営しているので、融通が利くということもあるのですけれども、それでも
「○曜日は○時から他のお稽古事の時間なので、教室での学習は○時までにしてください」などという生徒には、正直、ため息が出ます。
訂正学習こそが大切なのに、それすらも中途のまま時間切れでは、会費だけいただいていても
たいして力は付かないし、それにまた、そういうご家庭に限って
「○年通ったけど、学校の成績も向上しないし、進度も上がらないし、・・・・」などというご不満が出て来やすいのですから、目も当てられません。
ですから、そういうこともはっきりお伝えした上で、それでも、家庭学習の習慣づけのお約束や、
他のお稽古と重ならない日は、時間が倍以上かかってもかまわないというご了承をいただいて
お子さんの学習対応をしています。
でもほら、そういう対応をするには、それなりの人手ってものが必要なわけで、
経費は全部こっち持ちのフランチャイズでは、そういう生徒が多くなっちゃったら人件費がかさむことになるので、そうそう気持ちよい対応ばかりもしていられないでしょう。
たとえ、教室は休みがちでも会費はちゃんといただくわけですから、その分気遣って当然といえなくはないのですけれども、成績が向上しないということは、その教室の力量を疑われかねないので
対外的に不安材料でもあるわけです。話を聞いた方がみな、
「でもあの子は、ほかにもあれこれやってるでしょう?」なんて知っているわけではないし、
「たいしてできるようにはならなかった」という結果ばかりが一人歩きするのが世の常ですから。
でもね、いいわけめいたことばかり書いてきましたけれど、
それでも、身銭を切って、手のかかる子に手をかけている先生たちもたくさんいるのですよ。
そういう方々は、研究会で表彰されることも、局長が教室を訪ねて激励したりすることも
ほとんどないのですけれど、(企業サイドの成果には繋がりにくいので)
心底、「この子をなんとかしてあげたい」という想いで面倒を見ています。
だから、まあ、私としては、フランチャイズなんてやめたら?という想いもあって
このブロクを書いていたりするわけです。
「一人でも多くの生徒の学力向上のために・・・・」「地域の子どもたちのために・・・・」
ええ、研究会では共通チラシで一般に訴えるのは勿論、インストラクター研修会などでも毎回毎回、
そのことをアピールします。
「皆さんのお仕事は、世の為、人のためになるとてもすばらしいお仕事です」って。
まだまだ、実際の教室経営で行き詰ることのないうちは、ほんとにそのとおりかもしれないと
指導者自身も思い込んでしまったりして。
でも、何年か研究会に付き合っていくうちに
「事務局長って、大きい教室(生徒の多い)の先生には、ヘイコラ、揉み手をせんばかりにするけれど、少人数の教室や指導実績の取り立てて目立たないような指導者には知らん顔よね」
「そうそう、○○先生が事務局へ顔を出すと、局長がすっ飛んでくるけど、私たちが用があって行っても、局員たちだって、こんにちは、でもないものね」
先生稼業をしていたって、人間ですから、ちやほやはしてもらいたいものですし、褒められたいし
認めてもらいたいものなのです。
私のように、自教室の生徒・保護者に認めていただけるなら、他はどうでも、なんていうのは
研究会の中では異端です・・・・・
別の言い方で言えば
身銭を切ってせっせと新聞折込をし、生徒の増員に駆けずり回ってくれる先生ほど、研究会にとってありがたい存在はなく、高進度生を輩出することで公文の評判を高めてくれる先生は、
とっても大事な《先生》である、というのは当然のことでしょう。企業ですから。
そうして、上を向いてがんばっているうちに、いつの間にか、当初の
「私の教室に来てくれる生徒を大切に育てたい」という気持ちが、変質していってしまうのも
無理からぬ事と思います。
口先でなんといおうと、現在の公文のフランチャイズシステムでは、問題を多く抱える生徒の面倒をとことん見られるようには、できていないのです。
通常のパターンから外れる生徒については、時間も経費もかさんできますし、問題児が一人二人いれば「あの子がいるから行かない」という地域の空気さえできてきたりします。
私自身も、問題児の対応に追われ、四苦八苦した経験があります。
その子が退会していったときには、肩の荷が降りた想いでした。
ただ、私はちょっとばかり変人でもあるので、その子が在籍した五年間に、何度もお母様から
「ご迷惑でしょうから・・・・」と退会のお申し出があったにもかかわらず、六年生卒業までは続けてもらいました。何とか、中学一年生相当のところがやれるようになって、ようやく・・・・
他の保護者からの苦情も何度かありましたが、今ここで退会させてしまったら、この子はこの先、
と思うと、あきらめられずに慰留して小学校卒業を機に、お別れしました。
進度の上がらない子を捨てるというのは納得のいきかねるところではありますが、
公文以外のお稽古事を優先する子には冷たいというのは、指導者といえど人間ですから、
自分の教室での学習を最優先してくれる子というのは可愛くて当然だと思います。
「この子の為と思えばこそ、少しでも進度を上げたい、と思っているのに、ほかの事でお休みが多かったり、宿題がやれなかったりなんて、失礼しちゃうわ」という気になっても仕方がない部分もあるのではないでしょうか。
私の場合は、他のお稽古事とうちの教室と掛け持ちしている生徒はけっこう居るので、
どうしたら、その子に無理になりすぎずに学習を継続することができるか、保護者の方とも
よく話し合います。
一箇所の教室で、火・金クラスと月・木クラスの二コースで運営しているので、融通が利くということもあるのですけれども、それでも
「○曜日は○時から他のお稽古事の時間なので、教室での学習は○時までにしてください」などという生徒には、正直、ため息が出ます。
訂正学習こそが大切なのに、それすらも中途のまま時間切れでは、会費だけいただいていても
たいして力は付かないし、それにまた、そういうご家庭に限って
「○年通ったけど、学校の成績も向上しないし、進度も上がらないし、・・・・」などというご不満が出て来やすいのですから、目も当てられません。
ですから、そういうこともはっきりお伝えした上で、それでも、家庭学習の習慣づけのお約束や、
他のお稽古と重ならない日は、時間が倍以上かかってもかまわないというご了承をいただいて
お子さんの学習対応をしています。
でもほら、そういう対応をするには、それなりの人手ってものが必要なわけで、
経費は全部こっち持ちのフランチャイズでは、そういう生徒が多くなっちゃったら人件費がかさむことになるので、そうそう気持ちよい対応ばかりもしていられないでしょう。
たとえ、教室は休みがちでも会費はちゃんといただくわけですから、その分気遣って当然といえなくはないのですけれども、成績が向上しないということは、その教室の力量を疑われかねないので
対外的に不安材料でもあるわけです。話を聞いた方がみな、
「でもあの子は、ほかにもあれこれやってるでしょう?」なんて知っているわけではないし、
「たいしてできるようにはならなかった」という結果ばかりが一人歩きするのが世の常ですから。
でもね、いいわけめいたことばかり書いてきましたけれど、
それでも、身銭を切って、手のかかる子に手をかけている先生たちもたくさんいるのですよ。
そういう方々は、研究会で表彰されることも、局長が教室を訪ねて激励したりすることも
ほとんどないのですけれど、(企業サイドの成果には繋がりにくいので)
心底、「この子をなんとかしてあげたい」という想いで面倒を見ています。
だから、まあ、私としては、フランチャイズなんてやめたら?という想いもあって
このブロクを書いていたりするわけです。
私のつたないコメントにたいしてお返事ありがとうございました。とてもうれしかったです。
「先生の目が子供たちではなく事務局にむいている」
お教室を始められて○年・・・順調に成長していたお教室が今年に入り伸び悩んでいるのもそういう先生の姿勢にあるのではないかと思いマス。
そうならざるをえない先生のお気持ちや状況がこのブログでほんの少し見えてきたような気がします。でも
やっぱり悲しい・・・です。